2010年4月30日金曜日

二宮尊徳と神奈川会

少し古い話題ですが、神奈川会が60周年記念事業の一環としての活動が、新聞等のメディアに取り上げられました。
一番良く書けている記事が以下の記事(4月19日神奈川新聞)だと思いましたので、転載にて紹介します。
国民の皆さんに分かりやすい活動も大切ですね。


江戸後期、小田原に生まれ、農村復興などに尽力した二宮尊徳(通称・金次郎)。小学校校庭でその像を見かけた人も多いはず。では一体、どれほどの学校が金次郎像を設置しているのか。そんなユニークな調査を県土地家屋調査士会(横浜市西区)が行い、報告書をまとめた。昨秋から半年かけて、県内の全公立小約860校を調査。果たして、その結果は―。

 少年野球チームが練習をしている校庭の片隅で、そろいのジャンパーを着た大人が真剣な表情で金次郎像を取り囲む。「材質は石だな」「碑文はあるか」「あるけど、字が読めないなあ」。校長らから聞き取りを行い、さまざまな角度から像の写真を収めると、調査終了。同会に所属する土地家屋調査士が昨年10月から約半年かけ、4人程度のチームで公立の全小学校を回った。

 国土調査や登記簿の申請手続きを行う土地家屋調査士の団体である同会は、今年で設立60周年。節目の年に何か社会貢献につながる事業をと、金次郎像の調査を発案した。広報部の高沢孝一さんは「県内出身で、土地改良を行うなど調査士の先祖とも言うべき人の像がどれだけあるかを調べれば、面白いと思った」という。

 調査の結果、像があったのは計143校。ゆかりの県西部では54校中32校にあったが、川崎市は114校中わずか8校。高沢さんは「全体的に思ったより少なかった。特に新しい小学校が多い地区ほど、少ない傾向があった」と話す。確認できた中で、設置時期が最も古かったのは、大楠小(横須賀市)の1925年だったという。

 一方、像の姿にも興味深いものがあった。「薪(まき)を背に、手には本」が一般的だが、田代小(愛川町)や豊川小(小田原市)の像は、薪を背負わず、何かに腰をかけて読書をしている。ほかには、菅笠(すげがさ)を背負い、金次郎が自ら編んで売っていたとされるわらじを差し出す姿の像もあった。

 小田原市の尊徳記念館は「いわゆる定番の金次郎像は、作家幸田露伴が書いた金次郎についての著書に出てくる挿絵が基になったと思われる」という。一風変わった金次郎像として、魚を入れるびくを背負ったものや、祈っている姿のようなものもあるという。

 調査士会は今後、像があった小学校を記した「金次郎マップ」を作製し、完成次第、調査に協力してくれた全校に配るという。高沢さんは「建て替えで校庭の隅に追いやられた金次郎像がいたり、金次郎自体を知らない児童もいるようだった。像を探しながら、その土地に興味を持ってもらったり、道徳や社会科の勉強に役立ててほしい」と話している。同会では今後も像の調査を続ける予定で、ホームページで情報を求めている。

2010年4月29日木曜日

仙台弁護士会会長就任披露パーティ

昨日(4月28日)は仙台弁護士会の「平成22年度会長就任披露パーティー」に出席してきました。
仙台国際ホテルにて、仙台地方裁判所所長や仙台市長、仙台地方検察庁検事正や仙台法務局長などの来賓を迎え、盛会でした。
土地家屋調査士会以外でも、司法書士会や税理士会、医師会や商工会議所なども招待されていました。

新しい仙台弁護士会の会長は「新里宏二(にいざとこうじ)」先生です。
また新しい副会長は「亀田紳一郎」先生、「齋藤信一」先生、「菊地修」先生、「玉山直美」先生の4名の方です。

また新しい執行部の中には、宮城県土地家屋調査士会のADR(みやぎ境界紛争解決支援センター)で大変お世話になっている「菅野修」先生が、「副庶務委員長」に就任なさっています。

皆さんにご挨拶をさせていただき、昨年度と変わらないご指導とお付き合いをお願いして参りました。

2010年4月28日水曜日

ジェットストリーム

遠い地平線が消えて、 深々とした夜の闇に心を休める時、 遥か雲海の上を、音もなく流れ去る気流は、 たゆみない  宇宙の営みを告げています。 満点の星をいただく果てしない光の海を、 豊かに流れゆく風に  心を開けば、 煌く星座の物語も聞こえてくる、夜の静寂の、 なんと饒舌なことでしょうか。 光と影の境に消えていったはるかな地平線も 瞼に浮かんでまいります。 これからのひと時。 日本航空が、あなたにお送りする 音楽の定期便。「ジェットストリーム」。 皆様の、夜間飛行のお供を致しますパイロットは、 わたくし、城達也です。

これ知ってます?
ミスターロンリーに乗せた城達也の名ナレーションを思い出せる人は同世代ですね。

ジェットストリーム・・・ジェット気流ですね。
その名前を付けたボールペンが三菱鉛筆から出ている油性ボールペンです。インクに工夫をし、すごく滑らかに書けるボールペンです。それでも特に高価な物ではありません。使っている人も多いでしょうし、3月28日のブログにも書きましたように、私もこの「ジェットストリーム」の多機能ペンを普段持ち歩きしています。実際書いてみると発色も良くストレスは無いですね。

摩擦係数が低いということは、筆圧も不要で万年筆タッチに近い書き心地になります。
長く物を書く場合、ボールペンでは指が痛くなるので万年筆が良いと言われ、司法試験の論文試験などは万年筆が多く使われているようです。

万年筆のように軽い筆圧で、その取扱が簡単なボールペンという存在は、結構支持されるはずです。ただし私個人的好みは、「軽い筆圧」で且つ「ある程度の重さがある」万年筆の方が書きやすいですが。

私は油性ボールペンよりも、むしろ水性やゲルインクを好んでいました。
水性やゲルインクは、軽い筆圧で書けるだけでなく、書き始めから安定してインクが出ること、そしてなんと言っても発色が良いのです。油性インクに比べたウィークポイントとしては、インクが減りやすい、よってコストが高い、インクが滲むことがあること等でしょうか。

最近の油性インクは、ボタオチや擦れもほぼ無いと言え、発色が良くなったのも気に入ってます。

私は、ジェットストリームから油性ボールペンの世界に戻ってきたのですが、同じコンセプトで「ぺんてる」から新製品が出ました。「ビクーニャ」です。
これも特殊インクの油性ボールペンですが、世界一の滑らかさを謳っています。確かに紙の上を、今まで経験のないほど滑るんですね。もちろん後発ですからジェットストリームより滑らかです。
慣れれば手放せなくなるかも知れませんが、慣れるかな?
今後、油性ボールペンの進化が面白そうですね。

欠点としては、軽くて滑りが良すぎるので、むしろ楷書で書きづらいことです。
最近の私の筆跡を見ると、いかにも紙の上を滑ったという文字で、後で自分でも読みにくいメモが多くなったと思うことです。
あっ、これはボールペンの問題じゃないか・・・。

2010年4月27日火曜日

調査士会館の壁広告について

宮城県土地家屋調査士会会館の前の狭い市道を挟んだ南側の土地には、以前は建物が建っていて遠くから会館を見ることはできませんでした。

一昨年その建物が取り壊され、その敷地は現在時間貸しの駐車場となりました。

お陰様で、土地家屋調査士会としては南側に遮るものが無くなり、窓に日差しが直接差すようになったので大変明るくなり、また遠くから会館の全体が見えるようになりました。

会長になったときから、このすっきりした会館を見て、この壁(窓に見える壁)で何か広報に繋がることはできないかと思っていました。そこで常任理事会でこの件を相談したところ、「宮城県土地家屋調査士会」という文字を貼り付けるという結論になりました。

ただし、ここは会館の顔になる部分でもあるので、「品が悪くならないように気をつけたい。」とも願っておりました。
私自身は、このセンスの部分は自信がないので、この点を広報部にしっかりお願いしましたところ、菅澤広報部長がとても良い感じのものを選んでくれました。なお、このシートとインクの品質も退色し難い良い素材を使っているとのことでした。

さて、昨日(4月26日)が、その取り付け工事の日でした。
見に行きましたら、クレーンを使って丁寧な仕事ぶりでした。

これは、結構目立つと思います。
少しでも「土地家屋調査士」をアピールできるかなと思います。

また、会員以外でも、ADRの相談などで来館なさる方々もいらっしゃいます。今までよりも建物を見つけ易くなるでしょう。

会員の皆様も南側から来るときは、良くご覧になってください。

2010年4月26日月曜日

境界線上の桜

仙台は桜が満開です。
寒い日が続いたりして、桜も満開のタイミングを少し迷ったらしく、例年よりちょっと遅いようです。
榴岡公園全体が、桜色に染まっていました。

本日は土地境界の立会をしてきました。
本日の現場では、境界からの越境物が問題となっていて、「このフェンスは引っ込めなければならないのか?」とか「側溝はどこに作るのか?」とか、「予算がないから少し待ってくれ。」等々の話題が出ました。

そういう話をしながら、地権者達と境界線沿いを歩いて行ったら、その線上に大きな桜の木がありました。
ちょうど桜が見事に満開でした。
どちらとも無く「この桜は・・・伐れないな。」「残すか。」という話が出ました。
そして桜を残して、構造物をその周りに廻して設置することになりました。

「花の無い冬の季節だったら答えは違っただろうか・・・?」などと考えながら、「日本人ってやっぱり良いな。」と思いました。

2010年4月25日日曜日

茨城県青年土地家屋調査士会

 昨日(4月24日)は茨城青年土地家屋調査士会の定時総会時の研修会講師としてお招き戴きまして、土浦に来ています。日程が宮城青調会の総会と重なり、地元に出席できないことを恐縮していますが、宮城青調会の日程が決まる前からのお約束なのでご勘弁を願います。

 茨城青年土地家屋調査士会は発足1年で、本日が一年目の総会ということになります。岡田会長から黒沢会長に交代したとのことでした。また昨日は、茨城県土地家屋調査士会からも村田会長はじめ三副会長も参加して、盛大な総会でした。青調会の総会に正副会長が全員参加することは大変良い関係ですね。宮城会も、本会と青調会がその強制会と任意会の性格上、機能的役割分担をして会員の役に立っています。
そして研修会の後の懇親会でも熱い議論がなされました。今土浦のホテルで、もうすぐ仙台に帰りますが、本当に来て良かったと思っています。

 全国新人が前向きに頑張るということをお聞きするのは、大変嬉しいことです。ですから私がお役に立てるなら全国何処でもお伺いして、できる範囲のお手伝いをしたいと心から思っています。
 たまに「自分の睡眠時間を減らして他人の為に何をやっているのか。」と良く言われます。逆にその人にお聞きしたいのですが「土地家屋調査士の為」は「他人の為」でしょうか。土地家屋調査士が無くなったら、自分の事務所も無いんですけどね。

  さて、土地家屋調査士の会員数が減少していることは大変憂うべきことと考えています。確かに従来型の土地家屋調査士の業務は減少しています。それだけに頼る土地家屋調査士なら会員数は減少せざるを得ません。けれども、今様々な未来の業務の可能性も見えるのです。ただしそれは一人の事務所だけでなし得ることでは有りません。皆で一緒に頑張りたいのです。調査士を開業したばかりの新人達が笑顔で前向きな行動をしていれば、土地家屋調査士を目指す若者達はまた増えるはずです。

 愚痴ばかり言って何も行動しない業界に、国民の皆様が信頼を寄せるはずは有りません。この日本国中後ろ向きの時代に、茨城青年土地家屋調査士会を発足させた茨城の仲間を頼もしく思いました。

2010年4月23日金曜日

土地家屋調査士政治連盟について

昨日22日には、宮城県土地家屋調査士政治連盟の平成22年度定時大会が開催されました。その際に会長としてお招き戴き祝辞を述べさせて戴く機会を戴きました。

私が政治連盟について考えていることを、本日の祝辞から以下のとおり抜粋してみます。

(前略)
 昨今、社会経済が不安定になっており、日本国中の人々が、目先の生きていくことだけに集中し、本来あるべき姿を見失っているような感があります。
土地家屋調査士としても、目先の仕事に右往左往しないで「日本の不動産登記はどうあるべきか」「地籍制度はどうあるべきか」専門家として日本の未来を語りたいものだと常々思っています。
 さて、その「日本の不動産の公示制度はどうあるべきか」を国会で議論して戴いて出来上がったのが「不動産登記法」であります。そして、その「登記という公示制度の中で、私たち土地家屋調査士はどうあるべきか」を国会で議論して戴いて、お示し戴いたのが「土地家屋調査士法」であります。

 これらの法律は、近年、規制改革や司法制度改革、都市再生や電子政府などのキーワードを基にして改正されました。
 そういった理念と議論の基に改正された法律ですから、本来使い勝手が良くなるはずですが、実際は良くなった部分だけではなく、我々専門家から見ると大変使い勝手が悪く、国民の負担を増やしているだけの部分も見受けられます。
 
 とは言っても、法律が改正された後に仲間内で文句を言っていたり、評論家のように他人事のように批評していても、社会は何も変わりません。法律を作っているのは国会です。その議論をしているのは政治家です。ですから、しっかり議員を選び、しっかり国会の議論を注視し、必要が有れば議員の先生方の議論のお手伝いをし、国会で先生方に国民の視点に立って議論して戴くことが大切です。

 過去、土地家屋調査士会は政治活動が不得意でした。不得意と言うよりタブーとされてきたのかも知れません。その根底には、政治連盟とは自分たちへの利益誘導だけ訴える組織のようなイメージだったのかも知れません。

 でも、私たち資格者は、国民の為の専門家として資格を戴いているのですから、国民の利益になるような専門的意見を国会に届ける権利も義務も有ります。そこを自覚しなければなりません。

 今年の参議院選挙においては、土地家屋調査士会として、登記・土地・地籍制度と土地家屋調査士制度を深く理解して戴いて、私たち土地家屋調査士が国民の皆さんの為にどれだけお役に立っているかを理解してくださっている先生方を、与野党に拘わらず応援したいと考えています。  
(中略)
 ですから本日ご列席戴いている先生方に、国会で登記や地図又は境界について活発にお仕事をしていただければ、日本の登記や地図の制度に起因する国民の悩みは減少していくことでしょう。そうなれば、私たちも資格を与えていただいている国民の皆様への社会貢献ができる世の中になると信じております。

 地家屋調査士会は直接政治活動ができない組織ですが、政治は語りたいと考えております。これからも政治連盟のバックアップをしっかりしていきたいと考えておりますし、政治連盟会員の増加にもご協力させて戴きたいと考えております。
(後略)

2010年4月22日木曜日

名取出張所統合の件

本日、仙台法務局から民事行政部長と民事行政調査官のお二人が、宮城県土地家屋調査士会館にお見えになり、名取出張所が仙台法務局に統合される予定であることを、お話しになりました。

仙台法務局の庁舎は、皆さんご存じのとおり、元の場所である青葉区春日町に新築中であり、登記事務等は、現在仙台駅東の仮庁舎でなされています。

その新庁舎の新築工事は、今年度中の来年2月に完成の予定であり、仙台法務局は完成次第、新庁舎に移る予定とのことでした。そして、その引っ越し後に名取出張所を、仙台法務局に統合する予定であるとのことでした。

仙台法務局のお二人は、本日関係自治体にも廻って、この説明をなさったそうです。

宮城会としても、正式なスケジュールが分かり次第またお知らせします。

2010年4月21日水曜日

totoで2等当てたことがあります

日本スポーツ振興センターは20日、第443回スポーツ振興くじ(サッカーくじ、愛称toto)の1等で史上2番目の高額当せんとなる1億9775万7910円が出たと発表した。最高当せん額は第201回(2006年3月21日結果発表)で、上限の2億円が2口出ている。 (Yahoo News 4/20より )

先週末のサッカーくじ(toto)で、約2億円が出たとのこと。何とも羨ましい限りです。
ところでそのtotoですが、私は表題のとおり、toto初年度に2等を当てたことがあります。凄いでしょ。その時は一つの試合だけ外して、残りの試合結果は全部当てたのですから。

いくら貰ったかって?本当は3千万円と言いたいところですが、実はその時はあまりにも波乱のない順当な試合結果だったので、当たる人も多く、史上最低額の3千円前後だったと記憶しています。「なーんだ」って感じですよね。でも私のサッカー分析能力を示すことができたと一人納得しているんですよ。

さて、私はご存じのようにベガルタ仙台サポーターなんです。ですから、試合前はベガルタの勝ち以外考えられない訳ですよ。
私は自分のチームの負けに投票している人をサポーターとは認めません。だってその人は、試合中「負けると儲かるんだ。負けろ。負けろ。」って思いながら観戦していることになりますよね。表面はサポーター仲間と応援コールしながら、心では負けを考えているなんて許せませんよね。

私自身は、初年度に一度totoを買ったときにそれに気がつきました。そうなんです。私はクールにtotoは買えないのです。ですから、それ以来totoはやっていませんでした。

ただし今年はJ1初年度、他人事ではベガルタ仙台の負け試合が多くなると予想できそうな年ですから、「常にベガルタ勝ちに投票している分には、大きな当選金を狙えるかも知れないな。」って思い、このニュースを読みながら、久しぶりに買ってみようかと皮算用に入っているところです。

カウンター50000越え!

昨年の9月末日に開始したこのブログですが、12月4日に10,000カウンターを越えました。
このブログを始めた趣旨は、翌12月5日のブログに書いたとおりです。

最初は、宮城会のホームページが充実するまでの繋として「会務報告を中心に」書いて行こうと思っていたのですが、書いているうちに「その他のこと」も書きたくなってきまして、公私混同のブログに変わって来たようです。

決まった事実だけ並べても、皆さんにお伝えしたことにならないと考えています。
何故そう決まったか、その背景は何か、役員はなぜそのような判断をしたか、をお伝えしないと、真にお伝えしたことにならないと考えています。その一つの手段としてこのブログを書いているとご理解ください。

さて、昨日このブログが50,000カウンターを越えました。最近は毎日のべ300人程読んで戴いています。大変ありがたいことだと思っています。
「文具等その他のネタ」も楽しみにしていると言ってくれる方もいらっしゃるので、このスタイルで今後も書いて行きたいと思います。
50,000回を越えたことを節目に、このブログのタイトルを「会長報告です。」から「会長ブログ」に変更し、ついでに写真も変えてみました。

会長として、また個人として、今私は何を考えているのかをリアルタイムにお伝えすることには変わり有りませんので、今後ともお時間のある時に読んでください。
またブログにはコメント欄が設定されていませんが、読んだ感想等を直接メールで戴けると大変嬉しいです。

今後とも宜しくお願い致します。

2010年4月20日火曜日

会長の迷いと会長マニュアル

私副会長の頃は、新年度になると5月の総会頃までは、少し日程的に楽になっていたような記憶がありますが、会長って4月になったらなったで、また忙しいものですね。今のところ、自分の仕事をする時間を捻出するのが大変です。毎日、日中の隙間時間と暗くなってからが私の時間です。舟山さんも星さんも大変だったんだなと改めて思いました。この部分はひと工夫する必要が有りますね。

また、会長になって初めて分かったことも多いですね。
立場にならないと直面しないことが大半なのですが、立場になる前に知っていたらもっと良いでしょう。どうしても役職上伝えきれない部分もありますが、これもできる範囲で分かり易く解説して、現役員や会員の皆さんにお伝えしたいと思っています。

もちろん、会長にも迷いも愚痴もあります。
いつも公的な会議までには、立場的にも個人的迷いは無くして参加しようと思っていますが。

さて、本日4月20日は、東北ブロック理事会が開催されました。
東北ブロック理事会については10月19日のブログを参照してください。

本日の議題は、7月9日、10日に青森で開催される東北ブロック総会の準備です。昨年度の決算と来年度の事業計画と予算などを議論しました。

ブロック理事会の構成員の各会会長は、皆さん会長として同じような迷いも愚痴も持っています。ですからお互いの会ではどのような解決をしているかのフリートークをすることもあります。その際には、東北ブロックの各会長さん達は先輩会長ばかりなので、大変参考になります。

任期中にそのように解決した迷いを整理して、私は「宮城会会長マニュアル」とでも言うべきものを作りたいと思っています。次の会長が、少し肩の力を抜いて最小の時間で会務に携われるようにする為にも必要と思っています。

2010年4月19日月曜日

何事も始めるのに遅すぎることはない。

私の研修会でいつもお伝えしている言葉があります。

「何事も始めるのに遅すぎることはない。長生きすれば良いだけ。」

調査士は他の業界から入会する方が大半ですので、ある程度の人生を経てから新人となる方々が多いですね。
でも新たな人生にチャレンジする若い考え方を持っている方々を、私は本気で応援するつもりです。
他人より10年遅くこの業界に入ってきたなら、10年長生きすれば良いだけですから、諦めることも焦ることも無いのです。

問題は、調査士開業していながら「もう私は歳だから・・」と、おっしゃる方ですね。その人は事務所を、お客様を、どうするつもりなんだろうと思います。

日本の教育はこの道一筋ということが美徳とされ、学問でも理系文系と分けられ、スポーツでも一つのスポーツだけに絞らなくてはならず、途中で他の道に行く者を辛抱が足りないと断定することもあります。
私はそう考えません。多様な人生を生きればよいと思います。変更と捉えず拡大と考えれば良いと思うのです。

そんな時に思い出して欲しい人が「伊能忠敬」です。
彼は延享2年(1745年)1月11日に上総国山辺郡小関村に生まれました。18歳で下総国香取郡佐原村の伊能家に婿養子に入り、商人となりました。商人としてもかなりの才覚が有ったようで、伊能家を大きくしたようです。

寛政6年(1794年)12月、50歳の時に、家督を長男景敬に譲り隠居しました。
普通ここで人生を全うするはずですが、彼は翌年江戸に出ます。

それから江戸幕府の天文方・高橋至時に師事し、測量・天文観測などを修めたのです。当時の50歳は今とは違います。
「今更、GPSは・・、オンライン申請は・・、筆界特定は・・」と言う人は恥ずかしいでしょ。

それからの活躍は皆さんご存じのとおりです。

寛政12年(1800年)、56歳の時に、第1次測量を開始し、以後18年第10次測量まで全国を隈無く歩いて伊能大図を作り、地球全体の外周がおよそ4万kmであることも計算しました。

文化15年(1818年)4月13日に74歳で死去しました。
2回の天晴れな人生を、生きた人です。

本日は「地図の日」だそうです。
寛政12年閏4月19日に、以後4000万歩日本国中を歩く伊能忠敬が、最初の一歩を歩き始めた日です。


のだめカンタービレ 最終楽章

あの「のだめカンタービレ 最終楽章 後編」を妻と見て来ました。
と言うことは、正月にも夫婦で前編を見ているのですが。

そもそも高視聴率のTVドラマの結末を映画でやるのはルール違反だと思うのですよ。
TVドラマでやるべきです。スペシャルでも良いから。
だってこの映画はサイドストーリーでも後日談でなく、「のだめ」の音楽への向き合い方と、「のだめ」と千秋の恋の行方というこの物語の本筋の結末を描いているのですから。

尚かつ映画としては、前編と後編に分ける必要があるのかも疑問です。
単に「人気ドラマだから客は入るはずだ。映画を2回に分けて映画代金を2回もらっちゃえ。」ってことにしか思えないですね。

映画の分割は最近また流行ってますよね。「レッドクリフ」などもそうでしたし、「20世紀少年」に至っては3回に分けていました。私原作が好きだったので、「20世紀少年」は結局3回付き合って最後まで納得できませんでした。

「のだめカンタービレ」の映画化の言い訳としては、コマーシャルを挟まずにあの演奏を聴かせることができるのは映画しか無いと言うのかもしれないし、あのオーケストラの音はお宅のテレビでは絶対表現できないでしょと言うのかも知れませんけどね。

ここまで書いているのに、じゃあなぜこの映画を見に行ったか。我が家は「のだめファン」なのです。「のだめファン」としては、制作側の「思うつぼ」の行動をせざるを得ないのですよ。分かっているのだけどね。我が家はこの映画の3作目(無いはずですが)ができたらまた見に行くのでしょうね。

「のだめ」の魅力って何でしょうね。「のだめ」は、天才と紙一重を行き来しているようなぶっ飛んだキャラでありながら、おそらく誰から見ても共感できる部分を持っていて、見ている人の感情移入がどっぷりできるキャラクターなんでしょうね。またファンの皆さんも同じかもしれませんが、筋に関係ないところで制作者側が遊んでいる沢山の小道具を見る楽しみもあります。これは「踊る大走査線」などにも見られるフジテレビのお家芸ですね。

かなり個人的な話しですが、私は中学生の頃から楽器をはじめ30歳過ぎまでアマチュアで演奏をしていたので、前編のルー・マルレ・オーケストラの演奏する「ボレロ」の「ぐだぐだぶり」が凄く懐かしく、青春時代の音を思い出したりする楽しみもありました。

テレビでやるべきと言っていながら、結局今年私が見た映画の中で、見終わった後のほんわか気分が一番の映画だったかもしれないなって思いました。

なお、この物語は日本でマイナーだったベートーヴェンの交響曲第7番を日本一有名な交響曲にした功績とともに、クラシック音楽ファンを拡大した功績は大変大きいと思います。

2010年4月18日日曜日

☆君子三日会わずんばまさに刮目して待て

君子三日会わずんばまさに刮目して待て

私の好きな言葉です。
三国時代の呉の孫権に仕えた名将呂蒙の言葉ですね。
出典は「三国志・呉書・呂蒙伝」です。

粛拊蒙背曰、「吾謂大弟但有武略耳。至於今者、學識英博、非復呉下阿蒙。」蒙曰「士別三日、即更刮目相待。

魯粛が呂蒙の背中を叩いて言った。「私は君が、ただ武勇だけの人だと思っていたが、今では学識も豊かになり、昔の「呉下の阿蒙」とは見違えるようだ。」それに呂蒙が応えて言った。「士たる者は、別れて三日もすれば大いに成長しているものであって、次に会う時には目をこすって迎えねばなりません。」

これは相手が3日もすれば成長しているのだからと甘く見ないように戒める意味ですが、最近は戒める相手が変わって来たかもしれません。

本当に戒めるべきは、頑張れば短い期間でも成長できるのに、いつまでも動かない人です。
相手が刮目すべきと思う人になりたいと思いませんか。

「今は動くべき時ではない。」
「まず何事もしっかり調べて確認して納得してから動くべき。」
「もう少し世が治まってからの方が、効率よいから・・・。」etc.
動かない言い訳はいくらでもできます。
でも、結局その人はいつも動かないのです。

今日の私は既に昨日の私ではなく、明日の私は今日の私が知らない私に成っているかもしれません。
今日から動いて「未だ見ぬ自分」を発見してみませんか。

2010年4月17日土曜日

仙南支部主催お花見です

本日(4月16日)は、仙南支部の皆さんのお花見にお招きいただきまして「大河原一目千本桜」を見てきました。
大河原町の堤防8kmの区間に1,250本の桜並木です。
東北本線も船岡駅から大河原間駅間は徐行して桜を見せてくれるという場所です。


本会からは鈴木健一郎監事と古積副会長、そして私が参加させていただきました。
仙南支部お花見設営担当の佐竹さんと米田さんには、早くから場所取りと飲食物調達等して戴きまして、大変感謝しております。

お陰様で立派な桜を見ながら、楽しい時間を過ごすことができました。
夜も更けて寒くなってきてからは、場所を移動して花見の二次
会まで参加させていただき、大変楽しめました。
その二次会では、結局いつもの土地家屋調査士談義花が咲いて、「この業界は捨てたもんじゃない」と改めて思いました。

管野支部長はじめ仙南支部の皆さんに、
感謝。感謝。

2010年4月15日木曜日

4月15日は遺言の日

    私、家庭裁判所の調停委員をしてまして、離婚や遺産分割のお手伝いをしております。どちらも家族の争いですから、お互いの主張に理屈にならない部分も多く、得られる財産よりも多くのコストをかけても争ったりするので、深みに嵌ることも多いですね。

    これは、私たち土地家屋調査士としていつも接している境界問題とも似てますね。
    私の関与した境界訴訟も、時価30万円の土地の範囲の争いに、訴訟費用を300万弱かけて争っていました。本当は財産の争いなのに、「金の問題ではない。」と、なっちゃうんですね。

    相続に戻ると、自分の財産をどう処分しようと関係者に争いがない限り、法律は関与しません。自分の財産をどうしたいのか明確に関係者に伝え、関係者が納得すれば法定相続分も何も関係ないのです。そういう見方で民法相続編を見ていると、本当に争った場合を細かく想定していますね。
    どちらにしても、被相続人が元気な内に身内を集めて、意思を伝えて、全員に納得させておきたいものです。

相続に不安が有るけれど、それができない方には、公正証書による遺言を勧めています。
パーフェクトな手段ではないけれど、実務的に考えるとかなり有効です。

遺言なんて水臭い。」と言う方がいます。

    境界問題でも、「境界確認図に実印をついて印鑑証明書をお互いに交わした方が良い。」と勧めますと、「隣同士で印鑑証明書なんて水臭い。」って言う方もいます。

    こういった方々には同じ説明をします。
    水臭いって言える環境(仲)の内にやりましょう。」って。

本日4月15日は「遺言の日」だそうです。
近畿弁護士会連合会が制定したものを、2007年から日弁連も採用したようです。
4月15日は、「ゆ(4)い(1)ご(5)ん」の語呂合わせだそうです。
    「語呂になっているのか?」ってツッコミを入れずに、皆で「遺言」を再確認しても良い日ですね。

2010年4月14日水曜日

スケッチブックを最近使ったのはいつですか?

スケッチブックを最近使ったのはいつですか?

私、スケッチブックが結構好きで、いつも使っています。
でも、絵は描いていません。
ノートとして使っています。

スケッチブックには普通のノートではなかなか求められない大きさのモノが有り、表紙が固くて書き易く、値段が安くて、リングで半分に折って使ったり、広げて大画面として使ったり、良いですよ。

一つの事件の全体を俯瞰する為に、複数の資料を見開きに貼付けたりします。(左写真)
もちろん縮小コピーを使います。
これは調査士の業務だけでなく、何かのテーマを一覧で俯瞰する為にも良く使う手です。
例えば、ちょっとしたプロジェクトの全体管理に、工程表、メンバー連絡表、必要コンテンツ等を見開きに貼ったりします。
ミソは見開きで全体を把握することです。


また読書メモや、研修の構成や、原稿の組み立てに、マインドマップを良く使うのですが、手書きの場合は小さめのスケッチブックに書き込むことが多いです。(右写真)

スケッチブックは色々なサイズが有ります。小さいものは手帳サイズまで有ります。この手帳サイズもなかなか良いんです。
表紙の手触りも含めて気に入ったものが有ります。
皆さんにお会いした時にお見せしますね。
そして全てのサイズで、普通のノートと比べて安いと思います。

文具店だけでなく、たまに画材店に行くと、面白いグッズが再発見できますよ。

2010年4月13日火曜日

4月常任理事会と第1回理事会

本日4月13日には、午前に常任理事会と午後に第1回理事会を開催致しました。
この午後の理事会は総会前の最後の理事会ですが、新年度になりましたので「第1回理事会」となるのです。

この理事会は総会の準備がメインの議題です。
具体的には、昨年度の事業計画の実施の検証と決算の締め、及び来年度の事業計画と予算案の作成です。

総会で詳細はご説明いたしますが、昨年度の事業計画については、しっかりと実施できたと考えています。これは、各理事さんの活発な議論と行動の成果でもありますが、ご支援戴いた各支部、各会員の皆さんのお陰であると感謝しております。これからも宜しくお願い致します。

さて、今年度は土地家屋調査士制度制定60周年の記念の年です。全国各地で記念行事の開催計画があるようですが、宮城会も広報的な意味合いを持つ記念事業を開催する計画があります。内向きではなく、対外的にアピールできるものを考えたいという計画になっております。
これらも踏まえて今年度の事業計画と予算を作成しました。

また今回の総会で各支部への支部交付金をスムーズにお渡しするための会則変更を上程する予定です。この決議は特別決議になりますので、会員の過半数の出席とその過半数の賛成が無ければ成立しません。この議案は、先日の支部長会でも要望された内容で、支部のためになる議案ですので、会員の皆さんは誘い合って総会への出席をお願いいたします。

なお内部的な話ですが、本日の理事会で財務部から新しい経理の方法として色々な提案が有りました。
インターネットバンキング等の導入などにより、なるべく金融機関に行かなくて済むことと、なるべく現金を使わないことを実施します。また振替事務を減らすための経理方法を考えていきます。
これにより事務局職員が2人で仕事を廻せるようにしていきます。

と言っても毎日の事務局の仕事を止めるわけに行かないので、一気に変更ができません。事務局職員にも財務部理事の2人にも残業も含めて毎日苦労をさせています。
総会頃には少し落ち着いてくると思いますので、しばらく見守って戴けるとありがたいです。

ちなみに、常任理事会恒例の斎藤仙台支部長による手作りスィーツシリーズの差し入れは、「レアチーズケーキ」でした。ご馳走様でした。

2010年4月11日日曜日

完敗の後で

本日(4月11日)、我がベガルタ仙台と清水エスパルスとの試合が有りました。
個人的に前半戦で一番心配していたアウェー清水エスパルス戦でしたが、5対1という完敗でした。5失点は本当に久しぶりで、昨年は3失点も無かったはずです。

鹿島アントラーズやガンバ大阪との戦いも当然怖かったのですが、ただこれらの優れた個人技を持つ選手の集まりは個人技に頼りがちなので、組織での闘い方によってはベガルタにも勝機が有るかなとも思っていました。
ただし清水は、長谷川健太監督が5年かけて作って来た6年目のチームで、組織でしっかり闘う穴の無いチームです。このようなチームの方が、J2から上がって来た勢いのチームにとって、一番闘いにくいチームと考えていました。こんなことは予想が当たらなくて良いんだけどね。

この試合に望むベガルタ仙台の選手達のメンタルの部分はどんな感じだったのでしょうか。
J1昇格していわゆるロケットスタートに成功して、ガンバに引き分け、鹿島に勝って、清水に勝ったらまた首位に返り咲くという状況で、勝ちにいくのは当然でしょう。
私は「清水相手にアウェーなのだから引き分け狙いで行く方が正しかった。」とは思っていません。
サッカーだけでなく、最初からの引き分け狙いは結局負けることが多く、引き分けは現実的には勝ちにいって、試合の最終局面で引き分けで終わらせるという判断をすることでしょう。

ベガルタにロケットスタートによる油断は無かったと思います。
ただ清水はやはりボールの動かし方は速くて上手かったです。
ゴール前もしっかり守られ、入り込むチャンスが少ない良いチームでした。
また「オフェンス陣で言うと、ゴール前でベガルタはハズし清水は決めた。」の違いだったかもしれません。

この試合のポイントは2点目を前半で入れられたことです。
それにより後半から点を取り返しに行き、その裏を取られることが多くなったことです。
一番の問題は、3点目を入れられた時に選手の気持が切れ始めたことでした。
それが原因で更なる追加点を入れられました。
それを試合中に反省して、この試合に負けても次節に繋ぐことが大切と切り替えて点を取りにいき、89分で1点を返して試合終了でした。

問題はこの完敗の後でこの試合をどう考えどう修正するかです。
当然次の試合がすぐに来るのです。練習は当然として、うつむいて「次の試合が不安だ。」と考えるか、「早く次の試合をして厄払いしちゃおう。」と考えるか、どちらかですね。

私も土地家屋調査士デビューの頃は負けも有りました。問題はその負けの後で何を考えて、何をしたかですね。

追記)楽天は田中2勝目、良かったです。

ゴールデン・スランバー

仙台在住の伊坂幸太郎の作品です。
いつものMOVIXのレイトショーで見ました。

日本の新首相が、オープンカーに乗り仙台で凱旋パレードをしているところを、爆弾テロで殺されてしまうのです。そのオズワルドにされてしまった主人公が逃げ回る映画なのですが、それほどの緊迫感がないのは、ハリウッドサスペンスではなく伊坂作品らしいところです。
全部仙台ロケなので、主人公が逃げ回る狭い路地までどこで撮影されているのか分かるという、地元の土地家屋調査士的楽しみもありました。

伊坂作品の特徴は、
  • 綿密な計算のもと、伏線がとにかくたくさん張り巡らされている。
  • 登場人物のキャラクター造りがしっかりと為されていて、登場人物は全員魅力的である。
  • 舞台は仙台若しくは宮城県である。
  • 理由が有れば犯罪、例えば殺人でさえ仕方ない。
等が有ると思います。

今回もやはり伊坂作品らしく、たくさんの伏線が張り巡らされているのを充分堪能しました。
これだけの伏線を書き込む作家は今珍しいと思います。
ただし、これらの伏線が謎解きのために有るのではないということに注意しなければなりません。

ミステリーとすればこの作家の他の作品にも見られるように都合の良すぎる偶然な展開が多く、理論的なパズルを解く楽しみが少ないのです。
伊坂幸太郎の伏線はそんな事ではないのです。設定された舞台がサスペンスのようでミステリーのようなので誤解しますが、実は違うのです。なんか、ほんわかとした嬉しい伏線が多いのです。

また今回も、脇役である登場人物までも、全員皆魅力的に描かれていました。すべての登場人物について、その魅力について感想を書きたいのですがネタバレになるので書けません。でも書きたくなるほど、本当に魅力的なのです。この世界観はいつも感心しています。

私、伊坂作品は結構読んでいますが、最後に上げた「理由があれば、犯罪、例えば殺人でさえ仕方ない」の展開には、いつも違和感がありました。これは私だけかも知れませんが。
今回の作品については、その部分もあまり気にならず、十分に楽しめた映画となっています。

この映画について、ミステリー的現実感とハリウッド的ノンストップサスペンスを期待しなければ、楽しめる映画だと思います。私は、もともと映画に現実感は求めていないですし。見終わってから、伏線と登場人物を一人一人思い出しながらニヤッとする映画でしょう。

2010年4月9日金曜日

新人研修の補講をします!

先日の東北ブロック新人研修の受講者の皆さんからリクエストがあり、新人研修の私が担当した部分(業務委託・管理及び業務報酬・事務所運営)の補講をすることになりました。
取り纏めは宮城会の升澤宏之さんがしてくれます。

私自身も、これだけの多くのテーマを与えられたのに、与えられた新人研修の講義時間が70分だけだったので、もっとたくさんお伝えしたいことがあり、若干心残りもありました。今回お声をかけて戴けたのは大変嬉しく思いますので、喜んでやらせて戴くことになりました。

折角のお話しなので、今回研修を受講なさった新人の皆さんだけでなく、入会何年目の方でも希望者なら参加できる会にして欲しいとお世話役の升澤さんにお願いしました。

日程等は以下のとおりです。
  • 日時:平成22年5月8日(土)13:00~17:00
  • 場所:宮城県土地家屋調査士会館
  • 内容:新人研修補講
13時00分~ 補講「業務委託・管理及び業務報酬・事務所運営」
15時30分~ 業務等個別困り事相談
17時00分~ 懇親会(会費5千円程度)

今年の受講生には升澤さんから連絡が届いたと思いますが、他の方でも興味が有ればお声をかけてください。連絡先は、上記升澤事務所宛か、本ブログの右上の自己紹介に記載されている私のメールアドレス宛で結構です。

2010年4月8日木曜日

池上彰 「知らないと恥をかく世界の大問題」

「知らないと恥をかく世界の大問題」池上彰 角川SSC新書

池上彰さん、さすがにNHK「週刊こどもニュース」のお父さんだけあります。
難しいことを如何に簡単に教えるか、本当に凄い人ですね。
彼は、NHKでは子供に、民放ではタレントに、難しいことを分かりやすく説明しています。
これは、その彼のたくさんの著書の中の一冊です。

私も土地家屋調査士としてお客様に、また講師として各地の受講者に、常に分かりやすい表現はどうすれば良いかを工夫しています。
でも池上さんにはとても敵いません。
難しいところを「分かりやすく」というテーマは、なんとか出来てきたと思っています。
しかし「簡潔に」というところが大変難しいですね。
どうしても伝えたいために饒舌になってしまいます。
研修会の講師はできるだけ長く時間をもらった方が伝えやすいですからね。

池上さんがやっているのは、テレビだったり書籍だったり、大変限られた中で簡潔に説明するのですから本当に凄い技術と思っています。何かを伝えるのに、加えるのは簡単ですが、どの項目を省くかが大変難しいのです。

私は彼の本を自分のトレーニングに使っています。
具体的には、目次を見て、例えばリーマン破綻後の世界経済について、例えば世界のテロの背景について、自分なりに説明を考えてから、この本を見るのです。
そして自分の至らなさがよく分かります。
彼は遙かに簡潔に、そして見事に分かり易く説明しています。

2010年4月7日水曜日

来年の日調連役員人事について

今年に入ってから、来年度の日調連総会における役員選挙の噂が聞こえて来ています。
改選は今年の総会じゃないんです。来年の6月の総会ですよ。
今の体制に入ってまだ一年も経っていないのに。

もし噂の出所が本人なら、何を考えて役員をやるのだろうと思います。

就任して半年ぐらいで次期役員を考える人が、仮に来年の総会で成就したとして、次に考えることは就任後半年ぐらいで次期総会のことですよ、きっと。一年半そんなことを考えているんですかねえ。

日本の政治を見ていても、政策でなく選挙にだけ眼を向けている議員が多く見られます。その人達のやっていることは皆さんも良く分かっていると思います。

もし噂の出所が本人ではなく周りの人間なら、今はそんなこと止めましょう。

そんな話題は、確かに野次馬的には楽しいのです。
昔、東西の優秀な会長候補が選挙に出ると言うことで、全国が半年間その話題で持ちきりだったことがあります。不動産登記法改正のとても重要な時期の半年間を、全国が選挙活動で希薄な半年間にしてしまいました。
私たちも批判しているだけでなく反省しなければなりません。

問題は、その人が今まで何をやってきたか。これから何をやるつもりなのか。
「俺がなりたい。」というのは個人の問題です。役員は個人の問題ではないのです。
「土地家屋調査士や登記・地籍制度のために何々を成し遂げるには、役員の立場が必要だ。」と言って欲しいのです。

背景にはブロックによる組織選挙の問題もありそうです。
全国18000人しかいないのに、何がブロック票ですかねえ。
まったく他の世界を笑えません。
私の友人は、「志があってもこの組織票が有る限り選挙運動をせざるを得ない」と言ってました。
みなさん、どう考えますか。

頑張っていれば選挙活動なんかしなくても世間は評価してくれます。
現在の役員は、しっかりと腰を据えて働いて欲しいと願っています。

私たちもしっかりと役員を選び、選んだからにはしっかりと応援し、しっかりと評価しなければなりません。
これは日本の政治に対しても同じ事です。いい加減な選び方をしていながら、批判をしてはいけないと思います。
そうなって来れば、来年の改選など気にせずに、役員候補達も安心して働いてくれると思います。

2010年4月6日火曜日

支部長会単独開催

3月の常任理事会の報告でお伝えしましたように、本日(4月6日)支部長会を開催しました。

例年は理事会と支部長会を同時に開催していました。
同時開催は、理事会の様子を見ていただくというメリットも有りますが、支部長さん達が議題について十分に発言する時間も無く、ましてや議題以外のフリートークすることなど難しい時間割であるというディメリットも有ると思ってました。
そこで、今年は支部長会を独立させて、各支部長が十分に発言できる会議を開催させていただきました。

いつも申し上げているように、本会と支部は同じ目的に向かっていて、ただ役割分担をしているだけと考えています。ですから常にお互いの意思の疎通が重要と思っています。
本会は別だと考えて支部だけ守っていても、本会が何もしなければ、支部を守ったことにならないのです。
本会の行動が、分かりにくい又は間違っていると思ったら、意見を出してください。
もちろん、その時は本会としても何故そうしているのか説明しましょう。

そうして会員皆の意思の疎通ができてくれば、支部長も会長も誰でもできるようになります。
宮城青調会会長がそうですよね。それが理想だと考えています。

そういう意味では、本会が何を考えて、どこに向かって、今何を考えているのかを、今日の会議で説明できたと思っています。
またそれに対して支部長さん達からも貴重な意見も多数戴きました。

本日は会議後に懇親会も開催しました。会費制でしたので支部長さん達にはご負担を掛けましたが、会議とはまた別の様々な意見交換ができて、これも大変意義が有ったと考えています。今後も各支部とは連携を取って動きたいと考えていますので、よろしくお願い致します。

また、本日の意見交換を前提に、再度総会に向けて事業計画等を考えてみます。

ちなみに次回定時総会は5月21日(金)メルパルクを予定していますので、会員の皆様、日程の調整をお願いいたします。

2010年4月5日月曜日

ICHI -再びリメイク版について考える

先日サイドウェイズでリメイク版について書きました。
やはり私はどうしても安易なリメイク版は好きでないのです。
特に今のように過去の映像をいつでも見られる時代には、リメイク版を作る際は絶対的な必然性が欲しいと考えているからです。

「ICHI」と「隠し砦の三悪人-The Last Princess」を見ました。
前者は、座頭市のリメイク、後者は黒澤作品のリメイクでした。
前者は綾瀬はるか、後者は長澤まさみ、旬の人気女優で昔の作品を見ていない世代に安易に売ろうとしているとしか思ってませんでした。

もっとも後者は松本潤が主役になり、本当に安易な感じでしたが。
いくら黒澤監督のオリジナル作品がスターウォーズに影響与えたとは言え、相手役の椎名桔平にダースべーダーの扮装をさせることはないし、雪姫が、山の民のマツジュン(ハン・ソロか)と恋愛しちゃあ駄目でしょ。
最近の阿部寛のギラギラした演技がもったいない映画でした。アベチャンも黒澤映画の三船をやらせてもらえると思ったでしょうから。

そこで今回は「ICHI」です。
あの勝新太郎の座頭市を女に置き換えて、綾瀬はるかがやったと聞いただけで、どうせつまらないと決めつけて映画館では見ませんでした。ところが、こちらは結構面白かったです。

暗い過去を持つ盲目の女(綾瀬はるか)と過去のトラウマで刀が抜けなくなった侍(大沢たかお)、敵役として中村獅童、竹内力、他に窪塚洋介、皆なかなか良かったです。特に綾瀬の吹き替え無しの殺陣はなかなか綺麗でした。

良かったからこそ感じたのが、世界的に有名な映画「座頭市」を冠にすることの善し悪しです。
これは座頭市のリメイク版のように位置づけた(少なくても誤解させた)為に損をした映画かもしれないと思いました。細かいことはネタばれになることが有るので、書けませんが。
主人公が盲目の仕込み杖の達人というモチーフ以外は、オリジナルと何も同じものはないのです。もちろん、それだけでの十分な「座頭市」である訳ですが、別の映画と位置づけて上映した方がもっと評価された様な気がしました。まあ、クレジットにも原作「子母澤寛」と書いてありましたけどね。

結論としてこの映画はリメイク版ではなかったですね。
オマージュと言えるものなのでしょうね。
残念ながら映画館での評判はあまり聞こえてきませんでした。
私のように実際に映画を見るまでは、この映画については、おそらく往年の座頭市のファンにとっても綾瀬はるかファンにとっても「こりゃ、違うだろ」って言われそうですからね。

それにしても座頭市は偉大ですね。世界中の映画に影響を与えたと言われています。この作品のリメイクやオマージュは多数有ります。
北野武の「座頭市」や洋画の「ブラインドヒューリー」は間違いないし、古くは石ノ森章太郎の「佐武と市捕り物控」の市もそうでしょうね。

まもなく最後の座頭市と言って、香取慎吾が主演でやるようです。
私は懲りずに、どうせつまらないと決めつけて見ないだろうな。

リメイク、オマージュ、パロディ、コピー・・・、
どんな世界でもオリジナリティって難しいですね。

2010年4月4日日曜日

藤井元仙台市長とベガルタ仙台

本日は、我がベガルタ仙台がJリーグ3連覇の鹿島アントラーズをホームに迎えての試合が有りました。J1初年度の行方を伺える重要な試合でした。
日本代表のタレントを揃え各々の役割をしっかりこなす鹿島選手に対し、全員攻撃全員守備の組織で闘う仙台の選手の見応えのある試合でした。

結果は2対1で勝ちました。玉際にしっかりプレスをかけ、最後まで走り勝った試合運びだったと思います。第5節を終えて暫定3位、あらためてベガルタ仙台の成長を実感しました。

さて、そのベガルタ仙台の市民後援会の名誉会長を務めていらっしゃった藤井黎元仙台市長が本日13時30分に逝去なされました。

藤井さんは現役の仙台市長の頃も、市長を辞められてからも熱心なベガルタ仙台サポーターでした。
他の政治家は選挙前にしか来ないものですが、藤井さんは、ホームの試合はほとんど観戦なさっていました。また公務で遅くなっても、少しでも間に合いそうならスタジアムに駆けつけてくれたようです。サポーターの間では大変人気のあった方です。

今年の1月30日に今年のキャンプ壮行会がユアテックスタジアムで開催された時にも、市民後援会名誉会長として元気に挨拶をされていました。
その藤井さんが楽しみにしていたJ1に昇格しての強豪鹿島との試合中、仙台のフェルナンジーニョが得点を入れて、鹿島のマルキーニョスが退場になった頃、お亡くなりになりました。

ご冥福をお祈り致します。

2010年4月3日土曜日

災害とクラウド

「クラウド・コンピューティング」
厳密な定義の仕方は難しいかもしれませんが、ネット上のサーバーにアクセスして、そこのデータやアプリを使う方法の総称です。
私はかなり昔から利用させてもらっています。

最初はジャストシステムのインターネット・ディスクからでした。
有料ですが、ネット上に自分のデータを保存できる仕組みです。
私は事務所でも自宅でも出張先でも仕事をするためにコンピュータを使っていたので、作成した文書等の同期が一番の課題でした。
コンピュータ本体や、HDやUSBメモリを持ち歩いた時期もありましたが、このネット上にデータを持てるとどこでもダウンロードできるので、手ぶらが多くなり大変便利になりました。

最近はアプリケーションもネット上で提供されるものも多く、メールもスケジュールもグーグルのものを使っています。GmailやGoogleカレンダー、Googleドキュメント、他社のものではEvernote、紙copi Net,Mind42等を使っています。
ブラウザさえあればどこでも最新のデータで仕事ができるようになってきました。
私コンピュータはWindowsとMacを使っているのですが、昔と違いこのクラウドのお陰で各々のアプリやデータ形式を気にせず動けるようになりました。もちろんiPhone等の携帯電話でもデータを利用できます。

最近のハードも、これらクラウドのお陰で、ネットに如何に繋げてブラウザを動かすかだけ考えていれば良くなったので、一般事務をする程度なら大袈裟なスペックが不要になりつつあります。
薄くて小さくて持ち歩きできそうな機器も多く出てきましたし、それでも十分になってきました。(また探偵の血が騒ぎ出します)
これらのクラウドは、様々なコンピュータのあり方や仕事の仕方を変えつつあります。

最近注目しているのは、災害対策としての役割です。
つまりデータがネット上にあるので、災害にあってコンピュータが壊れても、データは救われます。
昔、会員さんから聞いた話しですが、事務所が火事にあってコンピュータが使えなくなった。そのデータはバックアップしていたのだが、そのバックアップを同じ部屋に置いてあった。というものです。
ハードディスクのクラッシュには有効でしょうが、この災害には無力でした。
バックアップがクラウドにあれば、問題なかったでしょう。

でもグーグル等の企業をどこまで信用できるかが議論の分かれるところでしょうね。またはグーグルに届くまでのネットをどこまで信用できるかも考えなければなりません。
これは自分で判断してください。
私は、ほぼ問題ないと考えています。
グーグルという一会社を信用できない人は、マイクロソフトという一会社が作ったWindowsやOfficeを使うことも安心できないでしょう。

ちなみに私は、本当にネットに流失したら困るものは、最初からコンピュータに入れず紙に書いています。

2010年4月2日金曜日

14条1項地図作成作業業務

年度末の3月31日に、不動産登記法第14条地図作成作業業務の完成打ち上げ会が、担当者の皆さんで開催されました。
また本日は福島協会郡山支所の皆さんが、宮城の同作業の視察にお出でになりました。
どちらの会にも会長として、喜んで参加させていただきました。

宮城協会の平成21年度の業務範囲は、太白区緑ヶ丘1丁目と2丁目の地区で、0.28平方キロメートルで1,155筆 、地図混乱地区というだけでなく、急勾配の地区で筆界確認も測量作業も困難な地区でした。

この難しい地区で筆界未定が1件も無かったという素晴らしい成果を収めました。
土地家屋調査士でなければ、絶対になし得ない業務であるとあらためて感じたところです。
作業に携わった会員の皆さんには感謝申し上げます。

さて、この法第14条地図作成作業は、国民にとって大変重要で意義のある業務です。
最近は少し予算が増えたようですが、それでもこのペースで、本来法第14条1項が予定した全国の地図が完成するのは何百年後なのでしょうか。この問題は様々な角度から検討が必要でしょう。

国土調査の成果の法14条地図への活用も、地図の為には重要な論点ですが、その成果について各地で様々な問題も出ています
この点については、私個人的には国土調査法第19条5項の適用を厳密にすることが重要だと思っています。これは測量成果だけの観点でなく、特に境界確認の部分を厳密に検査する必要のことです。

政治が変わりました。地図行政も、地籍調査業務も、それに伴い変化が現れています。
既に法務局の地図作成作業にも影響が出始めています。
来年度の作業はまた今年度と違う形になるかもしれません。

土地家屋調査士会としても周辺にアンテナを張って、様々な変化を把握したいと思っています。このブログでも紹介しますので、会員の皆さんも政治や行政の動向については注目していてください。

2010年4月1日木曜日

新年度になりました

30年近く前に私は開業しました。
開業に当たって、10秒読みのセオドライトを買いました。
当時は、まだ平板測量の成果も多く、測量調査の報酬額表も平板とトランシットの二本立てになっていた頃です。
その時は、ある先輩に「調査士に10秒読みは不要だ。」と言われました。

その後しばらくして、
光波測距器というものができたそうですが、見に行きたいと思います。」と先輩に言った覚えが有ります。
その時は、先輩に「光波測距器は一部上場の測量コンサルが使うもので、調査士が使うものではない。」と断言されました。

10年ほど前「GPSというものが間もなく土地家屋調査士に必要になるだろう。」と思いました。当時先輩に聞けば、やはり同じような答えが有ったかもしれませんが、聞きませんでした。今使っています。

技術だけではありません。
10年ほど前、「民事訴訟法が我々土地家屋調査士には必要になります。」と、別の先輩に言ったことがあります。「そんな訳ないでしょ。」と一笑に付されました。
今は特別研修だけでなく、皆当たり前に民事訴訟法を勉強していますね。

そうなんです。改革や変化は今来ているのでは無いのです。いつも有るのです。乗り越えたから忘れているだけです。

新年度になりました。

古くて厚いコートを脱いで、新しい春に目を向けませんか。
他人が撮った桜の花の写真を後で見て分かったふりをするより、自分で外に行って新しい春を実感した方が嬉しいと思いませんか。