2012年10月26日金曜日

★早く決断することが正解


昨年の東日本大震災を経て、なお一層強く確信したことに以下の考え方があります。

「選択はどちらであっても、早く決断することが正解」ということです。

実際に毎日迷うことはたくさんあります。
「今日のランチは何を食べようか」というような軽い選択から、人生が賭かっている重い選択まで、毎日様々な選択をしています。

「熟慮する」とか「検討する」と言う態度は、一瞬良さそうな気がしますが、実際は何も決められない人の言葉です。
「時機が来たら」という選択する人に、おそらく一生その時機は来ないでしょう。

私は被災地で一瞬で判断しなければならないことを経験してきました。
選択はどちらでも「早い決断が正解である」ことを身に染みて理解しました。

「迷うくらいの選択を、一瞬で判断せよと言うことは、とても乱暴ではないか」という意見も有るでしょう。
でも、あなたが常識人なら、話にならない選択肢は最初から外れていますので、選択肢の俎上にも上らないはずです。
だから迷うくらいの選択肢は、どれを選択しても誤りではない筈です。
80点か70点かの程度の違いでしょう。
100点満点を狙って熟慮しても、そんな満点の選択肢は滅多に有りません。
むしろ満点を狙って、いつまでも決められず、時間切れ、つまり零点になる人が多いようです。

早く選択して動き出すと、時間的余裕も有り、場合によっては70点を80点に修正する余裕も有るかも知れません。

仕事もそうですね。
嫌な仕事こそ、さっさと終わらせなければなりません。
後回しにしていると、どんどん問題が大きくなりますね。

よろしければ、大震災前に書いた2010年5月25日のブログ「★15分で結論を出す」もご覧ください。



第8回国際地籍シンポジウム

先週10月19日に第8回国際地籍シンポジウムが札幌で開催されました。
同シンポジウムは、地籍学及び実務の進歩普及を図る目的で、日本(日本土地家屋調査士会連合会)・韓国(大韓地籍公社)・台湾(中華民国地籍測量学会)が中心になって設立した「国際地籍学会」が主催するもので、2年毎に台湾、日本、韓国の3カ所の持ち回りで開催されています。

仙台法務局気仙沼支局の海没した登記簿を回復させた阪本勇教授の基調講演「津波災害後のインドネシア(アチェ)と日本(東北)における土地権利の擁護と回復」に続いて、岩手会の菅原会長をはじめとして、たくさんの研究発表がありました。
この詳細は別の機会にお伝えします。


さて、平成10年に第1回国際地籍シンポジウムが台湾で開催されたときに、私も日本から発表者として参加しました。

この3カ国は、戦前同じ登記制度の中で動いていました。それが戦後になって、各々の国がより良いと思う方向に、登記制度や地籍制度を進めてきたのです。

私も以前、個人的に台湾や韓国を訪問して、その重い歴史を感じて来ました。私たちが慣れ親しんでいる土地台帳が、ある行からハングルに変わっていたのです。そこから各々の制度が動いてきました。

台湾は国が、韓国は半官半民である公社が、そして日本は土地家屋調査士という民間が、登記に関する地籍を担当しています。この違いがとても興味深いのです。
日本の地籍制度が理想的な進化だったのか。再確認できると思います。

他国との比較ですが、他の士業では登記制度をイギリスやオーストラリア等と比較したりしているようです。しかし私は、元々制度が違う国と比較するより、元々同じ制度だったこの東アジアの3カ国の方がより比較する興味が有ります。

各国の地籍がどこに向かうのかを考える事が、過去登記を通して地籍を見てきた我々土地家屋調査士の未来を考える上で、とても重要と考えます。
そんなことを考えるヒントとして、このシンポジウムで知る他国の動きはとても参考になります。

さて、この8回続いたシンポジウムを、お金がかかるという理由で止めたいという日調連役員もいるようです。
止めるのは簡単です。いつでもできます。
でも、何故過去の先輩達がこのシンポジウムを始めて続けてきたのかを、もう少し検討してから発言しても良いのではないかと感じます。
費用削減はとても大事です。
でもあらゆる事業を削減していては、「じり貧」になるだけです。オリンピック開催と同じで、かかる経費は工夫すべき課題と捉えるべきではないかと思います。






2012年10月24日水曜日

研修部の役割

全国の土地家屋調査士会は、毎年とても多くの研修会を開催しています。
様々な分野の研修会を見るたびに、土地家屋調査士の懐の深さを感じて、とても嬉しくなります。

そして、その研修会を企画しているのが、各会の研修担当の理事さん達です。
宮城会の研修部理事も、今何が必要か一生懸命議論して企画しています。
どこの調査士会の理事さん達も同じようにご苦労されていると思います。

研修部の一番大切な役割は、研修を企画する事です。
その為には、まず理想的な土地家屋調査士像を想定して、それと現状のギャップを分析する事です。そして、そのギャップを埋める作業が研修です。

土地家屋調査士なら誰でもできなければならない事、例えば、調測要領の内容でしょうか。これらに関する研修は必修になるでしょう。各々の調査士会の会員の傾向を把握して、必要なところから埋める必要が有ります。
また調測要領の範囲外であっても、近い未来に対応するための新しい分野の研修も必要です。

自分たちに足りないこれらの分野を僅かな予算と日程で早急に身に付けなければなりません。
調査士会としては、会員に評価されなくても、やらなければならない研修もあります。むしろ、その分野がウィークポイントなのでしょう。だからこそ工夫が大切です。ここが研修担当者の腕の見せ所でしょう。

また、調査士会によっては、その会をリードする研修担当者の得意分野に関する研修会が多くなる傾向も有るようです。意図的ではないにしろ、その会の会員はバランスが悪くなります。

これは個人でも同じ事なのです。他の会まで行って自発的に研修を受ける人たちもたくさんいます。とても素晴らしい事です。でも、自分たちの好きな方向の研修だけ受けていませんか。土地家屋調査士はバランスなのです。

私は日調連の研修部理事だった事があります。

当時、全国調査士会の研修会がやりっ放しではとても勿体ないので、それらの研修の資料や動画を集めて研修ライブラリを作りました。それで全国の研修会を自宅にいながら受講できる仕組みを作りました。
これは今の日調連が企画しているイー・ラーニングとは思想が違います。

ただし当時はまだネット社会ではなかったことと、必ずしも研修会の動画を各会が送るシステムを持っていなかったことで、ライブラリが充実しませんでした。とても残念な思いがあります。

また日調連の研修部の一番の役割は、全国視野で長期にわたる研修計画をつくることだと考えています。そしてそのカリキュラムと指導要領を構築する必要があると思っています。当時そんな考え方で全国統一の新人研修マニュアルができました。


個人でも調査士会でも日調連でも、研修は思いつきではなく、一貫した思想の基に、バランスの取れた長期研修計画を立てる必要が有ると思っています。




2012年10月21日日曜日

震災報告会〜正式申し込み

このブログでも過去何回かお知らせしている東日本大震災報告会「被災地からの発信」の正式のご案内と正式申し込み書ができました。
各会を通じて土地家屋調査士の会員の皆様にはご連絡差し上げますが、念のためこのブログでも以下のとおり、お知らせいたします。

*前回仮申し込みされた方も今回の正式申し込みをお願い致します。



------------------------------------------------------------------------------------------------------------------


平成24年10月15日
各土地家屋調査士会御中
各土地家屋調査士会 会長 様へ

東北地方東日本大震災被災三県
宮城会 会長 鈴木  修
福島会 会長 五十嵐欽哉
岩手会 会長 菅原 唯夫

                        東北ブロック協議会
会長 菅原 唯夫

東日本大震災報告会 『被災地からの発信』
開催のご案内と正式申込みのお願い
 各土地家屋調査士会の皆様には東日本大震災発生時よりご支援やご協力を頂いており
ますこと感謝申し上げます。
 さて、7月下旬に『被災地からの発信』の開催準備と仮申込みにつきまして各会にお知らせをして、会員に通知していただきましたところ、全国より300名近い出席希望者がありました。
 現在の被災地はがれきを市街地から移動させたため、一見するときれいになり復興が進んでいるように見えますが、実際は復興という言葉すら使えないような状況にあります。
 福島県においては原発問題がこれから何十年続くかわからない状況の下で生活している人々がおります。
 震災発生から1年7ヶ月が過ぎましたが被災地の状況を正確に伝える報道は少なくなっており、このまま東日本大震災が政治に利用されたり、減災の教訓にされて真実の被災地を知っていただかないうちに風化されていくのが一番怖いことと考えております。
 東北地方被災3県会長も全国から大勢の会員をお迎えして報告会が開催できることは今一度、東日本大震災を考える良い機会であり、一つの区切りでもあると考えており正式案内に向けて準備をしてきましたが、このたび、この書面にて案内をさせていただきます。
 各会、各会長様におかれましてはご多忙中のところ恐縮でありますが、別紙の正式案内と申込書を今一度会員に通知していただきますようお願いを申し上げます。

なお、各会でとりまとめていただいても結構ですし直接下記へご連絡を頂いても結構です。
ホテルや懇親会場等の都合で締め切りを平成24年10月31日しております。

問い合わせ先  
宮城会調査士会 022-225-3961 
岩手会調査士会 019-622-1276

事務局で不明の場合は折り返しの連絡を取らせていただきますご了承ください。

--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
平成24年10月
土地家屋調査士会員の皆様へ


東北地方東日本大震災被災三県
宮城会会長 鈴木  修  
福島会会長 五十嵐欽哉 
岩手会会長 菅原 唯夫

東北ブロック協議会  会長 菅原 唯夫

東日本大震災報告会 『被災地からの発信』
開催のご案内と正式申込みのお願い
 7月下旬に『被災地からの発信』の開催準備と仮申込みにつきまして各会にお知らせをして会員に通知していただきましたところ全国より300名近い出席希望者がありました。本当にありがとうございました。 
 開催準備をしています被災三県会長も準備委員会を組成して対応してきましたが、このたび別紙の要領で開催することで準備しております。
大変恐れ入りますが、今度は正式にお申し込みをお願いいたします。ご面倒でも別紙申込書に記載の上返信くださいますようにお願いいたします。
なお、前回の仮申込書を提出されていない方でも参加できますのでご検討をお願いいたします。
 
注意    前回、仮申込みした方でも申込みが必要になります。



返信先    

    岩手県土地家屋調査士会    菅原唯夫事務所宛て
    ファックス  019-631-3966
    Eメール  sugawara@sc-office.co.jp

問い合わせ先  
宮城会調査士会 022-225-3961
    岩手会調査士会 019-622-1276

平成241031日必着でお願いします。


----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

開 催 要 領
1 日  時   平成24年12月15日(土曜日) 

2 場  所   仙台国際センター
          980-0856 仙台市青葉区青葉山無番地
TEL022-265-2450(施設係直通)、022-265-2211(代表)
3 日  程
  平成24年12月15日(土曜日)
  受付開始  12時 (開演までDVDの上映) 
  開  演  13時
   第1部   被災体験を聞く      
第2部   土地家屋調査士と震災業務 
第3部   震災と土地家屋調査士 (まとめ)
        早稲田大学大学院法務研究科教授  山野目 彰 夫 様 
※ 3部構成で開催したいと考えておりますが各部の演題につきましては変更する場合があります。

閉会の言葉 17時00分~17時10分 

4 懇親会   会 場  KKRホテル仙台 立食形式 
             980-0012 宮城県仙台市青葉区錦町1丁目817
TEL:
(代)022-225-5201  FAX:(代)022-265-7701
開 会  18時30分から 2時間    会費5,000円

※ 仙台国際センターには仙台駅から仙台市バスかタクシーをご利用ください.バスは,仙台駅西口バスターミナルの9番乗り場からお乗りください。バスは約10分180円 タクシー約7分 片道1000円程度
http://www.sira.or.jp/icenter/access_bus.html バスの時刻表が載っています。

※ ご自分でパックなどを利用してホテルを確保する方は別紙の申込み用紙に記載ありますようにメイン会場と懇親会場が離れていますので仙台駅周辺、または中心部の方がよろしいかと思います。

5 前日14日、後日16日の現地バスツアー及び開催前の懇親会について
    バスツアーにつきましては別紙申込書を確認して申込みください。
    開催前懇親会 14日 
会 場  メルパルク仙台 
983-0852 仙台市宮城野区榴岡5-6-51TEL022-792-8111 FAX 022-792-8113
    開 会  18時30分から 2時間    会費5,000円
※ 開催前懇親会場は仙台駅の東口になりますのでご注意ください。


------------------------------------------------------------------------------------------------------------



2012年10月16日火曜日

講師もプロ意識を

先日は役員についてプロ意識を要求しました
私は研修会講師についても同様に考えています。

私たちは、もちろんプロの講師ではありません。
でも、たとえ講師が本業でなくても、講師謝礼を戴くからにはプロです。
謝礼の多寡に関わらず、プロです。
プロならお客様(聴講者)の役に立たなければなりません。

よく謙遜のつもりか、講義前に自信が無さそうな挨拶をする講師がいます。
これは絶対にしてはならない事です。
本当に自信が無いなら、講師を受けるのは失礼です。
謙遜も駄目です。皆時間を割いて研修会を聴講に来ています。
それなのに、冒頭そんな挨拶をされたら、帰りたくなるでしょう。

プロならお客様に理解してもらうよう工夫しなければなりません。
偉そうな話だけする講師は自分のために講師をしているのです。
プロの講師は受講者のために講師をするのです。

受講者に対して勉強不足だという講師がいます。
勉強不足だから聴講するのです。
丁寧に教えましょう。

ほぼ講義資料(レジュメ等)を読んでいるような講師がいます。
日本語の講義資料を読む事ぐらい皆できます。
講義はそれ以外の説明をしてテキストの理解を深めるべきです。

同じ事を何回も教えているのに理解していない、という講師がいます。
何度も教えて伝わらないなら、あなたの教え方が悪いと反省すべきかも知れません。

サービスと言ってウケばかり狙う講師もいます。
飽きないけれど、結局何の講義だったか分からないことがあります。

私の講師の理想は、「理解」の先に「共感」まで伝える事です。
「理解」だけでは「分かるよ。でも俺は違う。」ということで終わる事になりかねません。
「共感」までいくと「本当にそうだよな。明日やってみようかな。」という事になります。
研修は実践して初めて効果が有ります。

たとえ相手が同業者であっても、講師は厳しいプロ意識を持ちたいと思います。



2012年10月14日日曜日

役員としてのプロ意識

全国の土地家屋調査士の組織の役員は苦労しています。
自分の仕事と両立させることでも苦労します。
私も土日や夜をフルに使ってお客様に迷惑をお掛けしないように動いています。
皆、子供の小遣いにもならない程度の僅かな役員報酬で、それをやっています。
「その時間を自分の仕事に振り分けたらどれだけ収入が増えるか」と考えて、この役員活動をボランティアと表現する役員たちがいます。

でも私は役員はボランティアではないと思っています。自分が役員などやらず、役員になりたいだけの誰かに任せ、自分の事務所だけ守っているつもりでいて、「明日から調査士制度が無くなることになりました」と連絡が入ったとしたら、自分の事務所も守った事になりません。
我々の制度を考えて、我々の未来を創ることは、ボランティアなどでなく、土地家屋調査士の仕事そのものでしょう。

また、土地家屋調査士会の役員は報酬をもらうとすれば、その額が僅かであっても、それはプロ意識を持つべきです。
報酬をもらってある役割に従事するのだから、当然にプロなんです。その場合のお客様は会員です。
土地家屋調査士業で、お客様から戴く報酬が安いからと言って、手を抜くことはできないでしょう。自分の全能力を生かして頑張りますね。
それはプロだからです。役員も同じだと思っています。

でも、問題意識を持って、プロ意識で一生懸命役員をやるのですから、一人の人間が長い期間はできません。だからこそ皆で同じ意識を持って、誰がやっても同じような集団でやっていくスタイルが必要だと思っています。



2012年10月12日金曜日

明日の研修会

宮城会員の皆さん

明日はご案内のとおり、下記研修会を開催します。
会員全員の参加をお願い致します。

日時 平成24年10月13日 午後1時30分~4時30分
場所 宮城県教育会館2階 フォレストホール

業務部からの連絡
1.地積測量図作成について
研修
1.土地家屋調査士の行う測量作業について
2.調査・測量実施要領と成果品

測量は会員の皆さんなら、当然できると思います。
ただし、今回のような東日本大震災の復興関連事業のように、皆で協力して作業するためには、土地家屋調査士会員のノウハウと成果品のレベルを合わせなければなりません。
もう一度、平成24年の土地家屋調査士としての測量ノウハウを整理したいと考えて企画しました。
今回の資料は成果品サンプルも含めてたくさんの資料を印刷しました。
研修会の印刷代の予算を超えています。
それでも会員の皆様に必要だと理解して戴ける資料です。

まだまだ続く復興事業に参加するためにも、明日の研修会に参加して、ご自分の測量ノウハウを再確認してください。


2012年10月10日水曜日

名取市商工会女性部のトイレットペーパー

名取市美田園の仮設住宅の集会所のトイレで、私の奥さんが「名取市商工会女性部は皆さんを応援しています」というメッセージを印刷したトイレットペーパーを見つけました。

その中にこんな言葉が書いてあります。
とても素敵です。

いろいろなモノで、いろいろな場面で、まだまだ私たちは、できることが有りますね。






「最初に復旧 次に復興 連綿と続く 生きる営み」


「負けないつもりが 負けたとしても 次かその次またその次に 勝つ日が来るよ かならずね」


「どんなに分かり合っているなかでも たまに伝わらないことがあるよね それは伝え方と分かり方の ちょっとしたくい違い 伝える努力と分かる努力 それが歩み寄り」


「一生に何かひとつ 他人の役に立つこと そんなことができたなら それはあなたが生きた証」


「私はトイレットペーパー 毎日、ひっぱられ 毎日、まわされて 私の短い一生は終わる だけど、そんな短い一生でも ちゃんとみんなの役にたっている」


「進むも退くも 君次第 君が思えば 未来は開ける」


「思い出の 形がなくても ここは私が生まれたところ 心のアルバム 記憶を全部ひもといたら 私が住んでいた街になった」


「少し休んでもいいよ まだ先は長いから 休んで力をたくわえて また強い一歩を踏み出そう」




2012年10月9日火曜日

私のノートたちの役割

ノートにはいくつかの役割があります。
私は以下の4つに分類しています。

  1. input
  2. idea
  3. arrangement
  4. archive
1.input 入力

対外的な新しい情報を瞬時にメモする機能です。
走り書きすることになるので、最終的にそのまま保存する訳でもなく、あとでまとめる必要が有るものです。
できるだけ取り出しやすく、入力しやすいものが良いと思います。
A7のリングノートなどが使いやすいと思っています。
書いた後、まとめる時間がない場合は、メモページをリングから切り離して、暫定的に3.のノートに張り込んだりしていました。
一時は76.2mm*76.2mmの付箋をメモ代わりに使って、次々に他の該当ノートに貼り付けていた時期もありました。
今はリングノートを携帯のカメラで撮って、クラウドに送ってしまうという方法も多くなりました。

2.idea 発想

様々な事柄を考えるときに、目の前に紙をおいてアイディアを描きながら考えると、閃くことがあります。やはり頭の中を書き出すことはとても重要だと思っています。
この場合のノートはできるだけ大きい方が良いのです。
ノートの限界が思考の限界になることがあるからです。
一番のお勧めは大判のスケッチブックです。
罫線に思考を邪魔されずに大きく描くことができ、その割に安いので、気に入ってます。
一時はモレスキンの無罫線を使っていたのですが、とても高くて気軽にアイディアを描き込むのがためらわれ、意味がないと思いました。この用途ではスケッチブックがベストです。
色を入れるにも、もともとどんな筆記具も受け容れる用紙ですし。
ただし、私の場合、考えたくなるときは大抵オフィス外です。
持ち歩く合理的な限界を考えるとA4判程度のスケッチブックを一冊バッグに入れています。

3.arrangement 整理

あらゆるメモや発想を一度整理しなければなりません。
私の場合はメモや発想を一度大きなノートに仮張りして整理することがあります。
ばらばらのメモは、結局ばらばらの価値にしかなりません。
これは整理用と割り切ったノートがあると、使いやすいかも知れません。
これも大きめのスケッチブックが理想ですが、私はこの作業を移動中にすることが多いので、A5判のノートで、見開きA4のスペースを代用しています。

4.archive 保存

上記の作業で出てきた情報を保存しなければなりません。
保存は保存することが目的では無く、活用することが目的なので、検索や二次活用が大事になります。また将来検索して二次活用するデータである必要があるので、何でも残せば良いと言うことでは無く、考えて残すべきと思います。
不要な情報をたくさん残すと、検索するときのノイズになります。
もっとも最近はこれらの紙の情報と電子データをミックスして保存することにより、検索方法が変わります。以前ほどノイズを気にしないで済むようになりました。
私は紙情報はA5判のノートに時系列で検索できるようにしており、キーワード等の検索をコンピュータに任せる方法を採っています。




2012年10月7日日曜日

ノートのサイズと種類

ノートのサイズと種類について、私の選択を書いてみます。

私はノートのサイズはできる限りA5判に統一しています。
A4判では少し大きいと思うのです。
普通のブリーフケースにはA4判では横に1冊入るのですが、A5判では縦に並べて2冊入ります。
あとでデータをクラウドに送ることも想定して、なるべく1ページに1項目を記載する使い方をしていますが、それだとA4判では余白が余ることが多いので、私にとってA5判はベストサイズなのです。

最近スリムB5判などというサイズも出てきました。
縦はB5判なのですが、横がほぼA5判です。(正確にはA5判より2mm短いサイズです。252mm x 146mm)
横方向にノートが余らないで、縦方向はたくさん書けるという意味でとても合理的で魅力的です。これはノートとして、とてもお勧めです。

と言いながら、それでも私はA5判を選択しています。
ノートはメモするだけではなく、そのままコピーしたり、スキャンしたりすることを重視するからです。
世の中の文書の標準サイズはA4判です。ビジネスで使うノートはその縦横比は無視できません。A4判のノートをA5判に縮小しても、読むのに何の問題もない縮小率ですから。

さて、ノートの種類はどう考えていますか。
例えば綴じノートやリングノート、そしてルーズリーフの選択です。

綴じノートはページが入れ替え不能ということがディメリットのようですが、私はこれもメリットになると思っています。
特殊な使い方をしない限りメモしたデータが時系列に必ず並びます。
同じページ数なら一番厚みが少ないというメリットも有ります。
時系列のまま保存するには一番向いているノートです。

リングノートは今開いているページだけを表にできます。
見開きの隣のページを、打合せ中に他の人に見られることがありません。
またリングノートは大抵表紙が固いので、立ったままそのページだけ開いて書き込んだり、読んだりすることに向いています。
また書いたページだけを切り離してコピーしたり、スキャンしたりすることに向いています。ですから、ちょっとした打合せメモやアイディアの書き留めにはとても向いていると思います。

ルーズリーフは、大変合理的なノートであり、スキャンもしやすく、整理もしやすいというメリットが有ります。おしゃれなカバーも多く、バッグから取り出したときも見栄えの良いものが多いので、私は以前多用していたノートです。
以前と書いたのは、最近使っていないからです。
ルーズリーフは、とにかくマメに入れ替えをしないと意味が無いのです。
B型の私にはここが向きません。
ただ入れっぱなしのノートなら、ルーズリーフのリングとカバーの分、とても厚いノートになってしまい、普段の持ち歩きが躊躇います。
ちなみに私のバッグの中には様々なグッズ(一部玩具)が入っているので、なるべくスリムに持ち歩きたいのです。

ということで、私はA5判の綴じノートの手帳をメインに、A5判ダイスキンとA5判リングノートを各1冊持ち歩いています。




2012年10月4日木曜日

「熟慮する」は何もしないこと

「前向きに検討します」

今まで何もやってないように見えますか?
そんなことはないのですよ。
とにかく私は前向きですからね。
いつも「前向きにやる」って言ってるでしょ。
だから安心してね。

「まもなく発表します」

もう既に着手しているんですよ。
その部分はご理解くださいね。
えっ、いつ発表かって?
まもなくですよ。
だから間も無くです。
各部、各段階で精査して、万全を期してから発表します。
えっ、経過報告ですか?
決まっていないことをお伝えすると、後で混乱するから秘密です。
お伝えしないのは皆さんのためですから。
だから安心してね。

「戦略会議を招集します」

難しい案件は偉い人達をお招きして議論してもらっています。
えっ、お前には戦略が無いからかって?
そんなことはありません。
当然私には戦略が有りますよ。
でもね、私だけの戦略で動くと独裁になるでしょう。
そうなったら皆さん困るから、有識者で検討してもらっているのですよ。
えっ、誰を、何回呼んで、何を、議論しているかって?
決まっていないことをお伝えすると、後で混乱するから秘密です。
お伝えしないのは皆さんのためですから。
だから安心してね。

「経費の無駄を削減しています」

本当に組織って無駄が多いのですよ。
皆さんから集めた大切なお金だから、無駄に使わないようにしています。
私から見るとほとんどの企画は無駄に見えますから削減しましょう。
ほら、こんなに予算が余ったでしょう。
だから安心してね。

「私が預かります」

わかりました。
あなたの意見はとても貴重です。
ただ今このタイミングで出すと、皆混乱するかも知れないし、あなたの意見が誤解されるかも知れません。
この意見、私に預けてください。
悪いようにはしませんから。
大丈夫ですよ。
私の任期中握りつぶすはずが無いでしょ。
私のように人生経験が長い者が一番良いタイミングを図ってあげるから。
だから安心してね。

「熟慮します」

今何も決断できていないように見えますか?
そんなことはないのですよ。
皆のために軽率な答えを出さないように、じっくり時間をかけて考えていますからね。
大事なことを決めるときは時間がかかるものですよ。
だから安心してね。









2012年10月2日火曜日

温度差があったら掻き回す

昔から全国の役員のお話を聞くと、「会員間に温度差があるので」という言葉をお聞きすることがあります。
この場合の、温度差とは、おそらく組織への帰属意識、新しい知識への研鑽意欲、職業倫理等々を指すのでしょう。
お気持ちは分かります。私自身、役員や講師で全国を廻る度に感じることでもあります。

ただし、この「温度差」は「認識した要素」であり、「言い訳」にしてはならないと思っています。
なんでも「温度差だから」と言って諦めるなら、何でも言い訳になります。

それでは、その人は何故役員になったのでしょうか。
役員になりたいだけの人だったのでしょうか。
そんな役員なら、私と「温度差」があります。
「温度差があるから、仕方ない。これは自分のせいでは無い」
そういう言い訳を言うのなら、矢面に出なければ良いのです。

それらの温度差を認識した上で、対処して、温度差を無くす努力をするのが組織の役員のはずです。
「温度差」と言って、多数を切り捨てて、役員の周辺の「ぬるま湯」のお友達とだけ活動をするのなら、それは組織を引っ張る役員とは言えません。

風呂水の温度に温度差があったら、手を突っ込んで、掻き回すべきです。
表面の熱いお湯も一時ぬるくなります。それは過程として仕方ありません。
熱いお湯と水が混ざった場合、どちらの温度が多数を占めているのかで、風呂の温度は決まります。
表面の熱いお湯の部分をある程度増やしてから掻き回すか、それとも最初から掻き回しながら加熱するか、作戦はあるでしょう。それは各自の風呂の構造にもよるかも知れません。

それでも必ず掻き回すときが来ます。
掻き回さなければならないのです。