開業に当たって、10秒読みのセオドライトを買いました。
当時は、まだ平板測量の成果も多く、測量調査の報酬額表も平板とトランシットの二本立てになっていた頃です。
その時は、ある先輩に「調査士に10秒読みは不要だ。」と言われました。
その後しばらくして、
「光波測距器というものができたそうですが、見に行きたいと思います。」と先輩に言った覚えが有ります。
その時は、先輩に「光波測距器は一部上場の測量コンサルが使うもので、調査士が使うものではない。」と断言されました。
10年ほど前「GPSというものが間もなく土地家屋調査士に必要になるだろう。」と思いました。当時先輩に聞けば、やはり同じような答えが有ったかもしれませんが、聞きませんでした。今使っています。
技術だけではありません。
10年ほど前、「民事訴訟法が我々土地家屋調査士には必要になります。」と、別の先輩に言ったことがあります。「そんな訳ないでしょ。」と一笑に付されました。
今は特別研修だけでなく、皆当たり前に民事訴訟法を勉強していますね。
そうなんです。改革や変化は今来ているのでは無いのです。いつも有るのです。乗り越えたから忘れているだけです。
新年度になりました。
古くて厚いコートを脱いで、新しい春に目を向けませんか。
他人が撮った桜の花の写真を後で見て分かったふりをするより、自分で外に行って新しい春を実感した方が嬉しいと思いませんか。