2010年4月19日月曜日

のだめカンタービレ 最終楽章

あの「のだめカンタービレ 最終楽章 後編」を妻と見て来ました。
と言うことは、正月にも夫婦で前編を見ているのですが。

そもそも高視聴率のTVドラマの結末を映画でやるのはルール違反だと思うのですよ。
TVドラマでやるべきです。スペシャルでも良いから。
だってこの映画はサイドストーリーでも後日談でなく、「のだめ」の音楽への向き合い方と、「のだめ」と千秋の恋の行方というこの物語の本筋の結末を描いているのですから。

尚かつ映画としては、前編と後編に分ける必要があるのかも疑問です。
単に「人気ドラマだから客は入るはずだ。映画を2回に分けて映画代金を2回もらっちゃえ。」ってことにしか思えないですね。

映画の分割は最近また流行ってますよね。「レッドクリフ」などもそうでしたし、「20世紀少年」に至っては3回に分けていました。私原作が好きだったので、「20世紀少年」は結局3回付き合って最後まで納得できませんでした。

「のだめカンタービレ」の映画化の言い訳としては、コマーシャルを挟まずにあの演奏を聴かせることができるのは映画しか無いと言うのかもしれないし、あのオーケストラの音はお宅のテレビでは絶対表現できないでしょと言うのかも知れませんけどね。

ここまで書いているのに、じゃあなぜこの映画を見に行ったか。我が家は「のだめファン」なのです。「のだめファン」としては、制作側の「思うつぼ」の行動をせざるを得ないのですよ。分かっているのだけどね。我が家はこの映画の3作目(無いはずですが)ができたらまた見に行くのでしょうね。

「のだめ」の魅力って何でしょうね。「のだめ」は、天才と紙一重を行き来しているようなぶっ飛んだキャラでありながら、おそらく誰から見ても共感できる部分を持っていて、見ている人の感情移入がどっぷりできるキャラクターなんでしょうね。またファンの皆さんも同じかもしれませんが、筋に関係ないところで制作者側が遊んでいる沢山の小道具を見る楽しみもあります。これは「踊る大走査線」などにも見られるフジテレビのお家芸ですね。

かなり個人的な話しですが、私は中学生の頃から楽器をはじめ30歳過ぎまでアマチュアで演奏をしていたので、前編のルー・マルレ・オーケストラの演奏する「ボレロ」の「ぐだぐだぶり」が凄く懐かしく、青春時代の音を思い出したりする楽しみもありました。

テレビでやるべきと言っていながら、結局今年私が見た映画の中で、見終わった後のほんわか気分が一番の映画だったかもしれないなって思いました。

なお、この物語は日本でマイナーだったベートーヴェンの交響曲第7番を日本一有名な交響曲にした功績とともに、クラシック音楽ファンを拡大した功績は大変大きいと思います。