土地家屋調査士の皆さんも利用されている方が多いでしょう。
誰でも執筆に参加できるオープンな百科事典で、その閲覧も無料で利用できるものです。
一つの検索語について体系から把握したいと思うなら、単なるグーグル検索するよりも、このウィキペデアで検索することもお勧めします。
便利ですから、ご存じない方は一度ご参照ください。
従来の百科事典は、社会的に信頼されている権威者が執筆し、その著者名を明記し責任の所在を明らかにしたものです。その著者と出版社に信頼性があるので、引用もしやすいものです。
昔は多くの家庭に全○○巻という百科事典の棚が有りましたね。この百科事典の良さは何と言っても信頼性です。弱点は高価なこと、持ち歩けないこと、新しい項目が書いていないこと、雑多な項目いわゆるサブカルチャー等の情報が書いていないこと等があります。ウィキペディアの長所と短所は、丁度この逆になります。
このウィキペディアは誰でも執筆に参加できる百科事典です。
誰にでも「この分野は書ける」もしくは「語れる」という得意分野は有るはずです。ほとんど誰も知らないプロレスラーについて書いても良いのですから。そういう意味では、従来の百科事典に比べても、本当に多くの項目が掲載されています。
でも「誰が書いたか分からないので、その記載内容は信用できないではないか」という懸念はあると思います。正確にはそのとおりです。しかし書き込むためのガイドラインがあり、内容を検討議論できる場(ネット内)が有り、掲載内容を皆でチェックできるシステムにもなっていますので、結果的にほぼ信頼ができる記載となっているとも言えます。
私の土地家屋調査士活動に対する考え方は、これに近い考え方です。このことが特に新人に伝えたいことの一つです。
日本人は「中途半端」を嫌います。
「この道一筋」という言葉や「極める」という言葉が好きです。
でもそれでは大半の日本人は未達成で終わってしまいます。
自分が権威者になるまで発信できないとすれば、一生何も発信できません。
ウィキペディアのような発想であれば、今日から他人の役に立てるのです。
土地家屋調査士になる前の経験で何か一つでも発信できれば、皆の役に立てます。誰かの役に立つのには、自分が日本の中の一流でなくても良いのです。
私が新人に提唱している勉強会、その発展型の青調会(青年調査士会)もそうですし、私が長年携わっている講師や役員についても同じ考え方です。
全国の土地家屋調査士の中には、私より勉強している方はたくさんいるし、あらゆる分野で私より理解の深い方がいるのは分かっています。でも何でも分かっているから役員ではなく、私のレベルであっても動くから役員だと考えています。
100点を狙うと何もできません。
60点でよいから他人の為に今日から動きましょう。
少なくても50点、40点の人の役に立てます。