2010年6月17日木曜日

高等学校「琉球・沖縄史」

沖縄の米軍基地をどうするのか。
これは与野党の参議員選の大きな論点と言う問題ではなく、日本人全員が本気で考えなければならないテーマのはずです。

他所の国の話しではないのです。
実際私は、ちょうど2年前に沖縄の公嘱協会の北部支所に講師でお招き戴き、まさに沖縄市にお伺いしました。その際に宜野湾市、名護市まで足を伸ばして、基地の存在を垣間みました。また、基地にまつわる産業の恩恵と、様々な不安、いろいろお聞きしました。

高等学校「琉球・沖縄史」新城俊昭著 東洋企画 1500円
これは沖縄の高校生のための教科書として書かれた本です。
私は、沖縄の皆さんの前で講師としてお話しするのに、沖縄のことが分からないと申し訳ないと思い、事前に読んだ本です。
著者の魂が籠ったかなりの力作です。古代から(近代ではなく)現在まで、大変読み応えがあります。
「教科書に個人の魂が籠って良いのか」なんてつまらない議論は不要です。だって私たちは教科書として読むわけじゃないのですから。

私たち東北に暮らしていると本当に沖縄を知りません。
私が学んだ社会の教科書でもほとんど記載が有りませんでした。
しかも、戦前戦後の近代史については、先生方のイデオロギーの問題も有るのでしょうか、大抵の学校で教えないで終わっています。
ですから、教科書のその僅かな記載もほとんど読んでいません。

この本を読んだ時に、自分が沖縄について何も知らないことが思い知らされました。

本当に沖縄以外の者が一度読むべき本だと思います。
最近基地移設問題の報道が多かったので、再度引っ張りだして読み始めました。