2011年4月14日木曜日

第一回宮城県災害廃棄物処理対策協議会

本日4月13日には、第一回宮城県災害廃棄物処理対策協議会が開催されました。今回は最初の全体会議であり、これから分科会も開催されるそうです。

3月11日に14時46分、宮城県を中心とした東日本一体を襲った地震と、それに伴う津波により、沿岸地域の市町はほぼ壊滅的な状況で、あたりは、瓦礫だらけとなりました。
この地域を復興するためにも、まずこの瓦礫を撤去するところから始めなければなりません。

個人財産を処理する為に、環境省から、平成23年3月25日付「東北地方太平洋沖地震における損壊家屋等の撤去等に関する指針」が発表されました。
その中に損壊建物等の撤去についての指針が、以下のように示されています。

  • 倒壊してがれき状態になっているものについては、所有者等に連絡し、又はその承諾を得ることなく撤去して差し支えない。
  • 本来の敷地から流失した建物についても、同様とする。
  • 敷地内にある建物については、一定の原型を届けている場合には、所有者等の意向を確認するのが基本であるが、所有者等に連絡が取れない場合や、倒壊等の危険がある場合には、土地家屋調査士等の専門家に判断を求め、建物の価値がないと認められたものについては、解体・撤去して差し支えない。その場合には、現状を写真等で記録しておくことが望ましい。
  • 以下略
建物という財産が、その所有権の客体としての価値を失って、単なる瓦礫になるその境を誰かが判断しなければなりません。
建物が滅失するということが、単なる構造上の問題だけではないことは、土地家屋調査士なら皆知っていることですね。
建物の滅失とは、構造上の滅失だけでなく、社会的な滅失、経済的な滅失等、総合的に判断しなければなりません。これは建物滅失登記の判断基準であり、私たち土地家屋調査士が日常行っていることです。

ですからこの分野でお役に立つために、本日協議会に参加して来ました。

この滅失判断の重要性については、環境省は当然理解していますが、本日参加のほとんどの方には理解が無いでしょう。
詳細はこれからですが、時間がありません。

修正)2011/04/14 9:40
ブログを読んでいただいた匿名さんが誤りを教えてくださいました。
最近寝ぼけて書いていることがあります。
また何かお気づきのことが有れば教えてください。
ありがとうございました。

所有車 → 所有者
勝ち → 価値