2010年12月14日火曜日

危機感と行動

私はライフワークとして、新人研修をやっています。

「ライバルを育ててどうする」という意見を戴くことがありますが、昨日今日入った新人に仕事を奪われる程度の人なら、その人はさっさと看板を外すべきです。その方が国民の皆さんの為だと思います。
そんな小さな事を言ってないで、むしろ「若い人が元気に動き回って、業界が活性化してくれば、私達の職域も広がるのだ。」という考え方を、どうして持てないのだろうかと思います。

いつも、そんなことを言っているものですから、結構全国から講師依頼を戴きます。これまでは日程のバッティング以外は断ったことが有りません。
いろいろな分野の講義を頼まれますが、一番多いのが「土地家屋調査士に危機感を与えて下さい。」と言った趣旨の依頼です。

私の講義を聞いて「目から鱗が落ちた。」と言ってくださる人がいます。
講師としてそれはそれで正直嬉しいのですが、他人の違う考え方を受講しただけで自分は進化していると満足する人も多いですね。勉強が好きだけど行動はしないという人でしょうか。

今の世界の変化は、じっとしていると頭の上を通り過ぎる性質のものではありません。動かないと言うことは座して死を待つ状態なのかも知れません。

何か危機感を持ったなら、次は行動に移さなければならないのです。

実は何らかの危機感を感じているけれど、どう動いて良いか分からないから、じっと動かないでいる人も多いのでしょうね。

まず一歩でも良いから、「前の方に」踏み出しましょう。
踏み出し方も講義ではお伝えしているつもりです。

私が研修の中でよく使うフレーズが有りますので、ここに紹介します。

中島義道氏の言葉
(元電気通信大学教授、戦う哲学者と言われる。)

「たしかに風呂から出れば寒いのだけれど、いつまでも入っていると水風呂の中で死なねばならないことを、頭ではなくからだ全体で知ることが大切だ。」