2010年12月18日土曜日

三崎山国盗り合戦

毎年10月に「三崎山国盗り合戦」というイベントが開催されます。
これは、山形県の遊佐町と秋田県のにかほ市(合併前は象潟町)との間で県境を決めるためのイベントで、その決める方法として綱引きを採用しているそうです。

男30名、女20名により綱引きをし、その勝者が3本の矢を射る権利を得ます。
的には1m、2m、3mなどと書いてあり、その的に当てた得点によって、一年間、勝者側の領土を拡げるのだそうです。 
面白いのは、この綱引きに国土地理院が立会い、国土地理院長による「認定書」が交付されているそうです。もちろん、お祭りですから、その度に国土地理院の地図が変更される事は有りませんが。
こんな形で「境界」が決まれば、とても楽しいですね。

さて、境界争いについて、私たち土地家屋調査士は、地権者間の深刻な場面にも直面します。
でも、境界争いはお互いの誤解から生じる事も多いのです。
お互いの話し合いで、何故相手が怒っているのかを理解できたら、次の解決に進めるはずです。
境界争いは所有権の範囲の争いのようで、実は心の境界の争いが多いですね。
お互いがまっすぐ向き合い、お互いを認め、解決に向かって頑張ってみるということが、子供の代、孫の代までの境界の安定に繋がるはずです。

「よし、来年から、お互いの使える範囲を綱引きで決めようか」などと言える仲になれば、境界争いは無くなるのですが。