土地家屋調査士は災害時、復興時に何ができるのか?何をしなければならないか?
このテーマは阪神・淡路大震災から土地家屋調査士が抱えているテーマです。
被災地の土地家屋調査士が何ができるのか、被災地以外の土地家屋調査士が何ができるのか。
大きなテーマです。
しかし、小さなことを積み上げることしか、達成できないテーマかも知れません。
阪神の際も今回も、土地家屋調査士は頑張っています。
でも全国の動きとしては何ができるのでしょうか。
これらを含めた様々なテーマを、全国の若手土地家屋調査士が福島に集まって議論しました。
毎年開催される「全国青年土地家屋調査士大会」で、今年は11月19日に福島で開催でした。
昨年は愛知で、一昨年は兵庫で、その前は福岡で開催されました。
昨年の愛知の大会で、今年の福島開催が決定したのですが、まさか大震災の年の開催とは誰も想像していない決定でした。
「どうしようか。」「福島で開催は無理か。」「皆来てくれないのではないか。」
そんな葛藤の中で福島青調会は、開催を再度決定したと聞いています。
この葛藤については「福島青調会の気持ち」を読んでください。
福島青調会は本当に頑張って良い大会を開催してくれました。
そして全国の仲間はそれに応えて、よく集まってくれました。
ことしも150人を超える若手土地家屋調査士が集まりました。
地域も役職もまったく関係のない一調査士として、本音で土地家屋調査士の役割を議論しました。
そして、その後の懇親会です。
先日書いたように、私はこの懇親会からの参加でしたが、いつも大変意義のある懇親会になります。本気の意見のぶつかり合いの中で、お互いに信頼が生まれ、仲間意識が生まれます。
私は、沖縄会の伊波さんから戴いたあの「福島産の米で造った泡盛」を持参して、全国の皆に飲んでもらいました。この日のために飲まないでいたものです。
このような支援も皆さんに紹介したかったのです。
個人業を志向する人間は純粋な者が多いのです。
それを組織として縛ろうとすると、まとまらないのです。
権威なんかにペコペコするなら、サラリーマンで居られたのですから。
この青年土地家屋調査士の集まりは、組織ではありません。
組織もなければ、会長もいません。
皆同じ土俵で、まっすぐな議論をしているから、本当の世界が開けるのです。
3月11日の東日本大震災で、東北の土地家屋調査士はこの仲間達に助けられました。
どの組織より早く行動をはじめ、ネットで連絡を取り、多くの物資を24時間体制で送ってくれました。
震災は1分1秒の行動がとても重要です。
この全国の仲間が無かったら、宮城会の会員の安否確認や物資運搬も数日は遅れたでしょう。
今回の福島開催の決定は、運命に定められたものだったのでしょうか。
福島が東北が、全国の仲間に力をもらい、
福島が東北が、全国の仲間に元気を発信しました。
来年は札幌開催と決定しました。
来年近くなったらまた紹介します。