2011年11月1日火曜日

「ガイダンス土地家屋調査士報酬」発刊しました



以前のブログでも報告させていただいたので、何度も「しつこい」とお思いかも知れません。
申し訳ありませんが、もう一度だけ報告させてください。

日本加除出版から「ガイダンス土地家屋調査士報酬」が発刊されました。
私が長年研究と研修に取り組んでいた「土地家屋調査士の業務報酬」についての書籍です。
そしてこの本は、私と志を同じくする仲間との共著です。

業務報酬についての研修は、報酬部分だけ切り取って説明しても、効果がないと考えておりました。
それでは、報酬の組み立てはわかるかも知れませんが、即行動には移ることができないと思います。
聴いている受講生は、「それは、あの講師だから言えるのだ。俺のお客さんはそんなこと言っても無理だよ」と言うのかも知れません。
報酬の研修は理論を理解していても、どう実践するかまで伝えないと意味がありません。
この報酬の研修は、得てして講師の自慢話に陥りやすい分野です。
研修会で講師のそれが見えたら、それ以降受講生はまったく聞く耳を持たないものです。

土地家屋調査士業務報酬の講義は、土地家屋調査士制度を理解して、土地家屋調査士業務を理解して、はじめて業務報酬までたどり着きます。
それが身についていないと丼勘定の報酬計算になります。

ですから、この本では、土地家屋調査士そのものの説明に魂を込めたつもりです。
個々のお客様への対応方法も書きました。
けっしてお客様に高値を吹っ掛けず、かといって意味のないダンピングにも陥らない報酬の説明の仕方を書いたつもりです。

土地家屋調査士の報酬は、お客様にとっても土地家屋調査士にとっても「適正な報酬」でなければなりません。
よろしければ読んでください。



最後に一言、
本来は6月頃に出版するスケジュールで書いておりましたが、東日本大震災の対応で大幅に遅れました。お待ちくださっていた方々には、申し訳なく思っています。
実は私自身、震災で一度この本の執筆から気持ちが離れたことがありました。
事務所や自宅を失った方々を見ました。
避難所にいる先輩の土地家屋調査士を訪問したときも、復活するのは大変なご苦労だなと感じました。
地域の経済は止まりました。
私自身も2ヶ月間はまったく土地家屋調査士の仕事が止まりました。
そんな中にいると、「業務報酬どころじゃないだろう」という思いも正直ありました。

その際に、一切催促しないで、私が書き出すと宣言するまで待っていてくださった日本加除出版の担当者の皆さんと執筆仲間に感謝しております。
お陰様でこの本が完成いたしました。