2010年11月30日火曜日

第8回地域主権戦略会議

以前からこのブログでも触れていた国の出先機関改革の件ですが、日調連では反対の立場で運動しているとアナウンスされています。
「国も自治体も望まないから、これは成立しない。」という意見も聞きます。

「もし自治体に移管されたら、本当に登記や地図は大丈夫か。」等々、私自身も心配が有ります。
また、地籍調査の成果を見るにつけても、同じ感覚で地図行政が行われたら「筆界」はどうなってしまうのか、とても心配です。

でも誰も望まないのに成立するのも政治です。
ですから、自分の眼でしっかりとニュースを見る必要があります。
また、万が一の時のためには、無駄になった方が良い研究もすべきなのです。

日調連から連絡や報告が来ていませんので、宮城会からも正式通知は出せませんが、誰でも入手できるところにニュースはあります。会員皆で、しっかりと見て、しっかりと意見が言えないと、制度としても個人としても、この動きには着いていけません。

以下は11月29日開催の会議資料です。少し読んでみてください。

第8回地域主権戦略会議 議事次第・配付資料
http://www.cao.go.jp/chiiki-shuken/kaigi/kaigikaisai/kaigidai08/kaigi08gijishidai.html


以下はWEB埼玉の記事からの抜粋です。本日の河北新報一面にも少し触れていましたが、こちらの記事の方が少し多めに書き込んでありました。

出先機関改革、特区などで地方移管 戦略会議確認
 国と地方の在り方を抜本的に見直す地域主権戦略会議(議長・菅直人首相)の8回目会合が29日官邸で開かれ、国の出先機関改革について構造改革特区(規制緩和)制度などを利用し、地方へ先行移管することなどを盛り込んだ基本方針を了承
国が使途を定める「ひも付き補助金」を自治体の裁量で自由に使えるようにする一括交付金は、初年度の2011年度は都道府県限定で5千億円程度とし、12年度から市町村分5千億円を上積みした総額1兆円超とすることを正式に決めた。
 出先機関改革の方向性は
(1)一つの都道府県内で完結する事務・権限は当該都道府県に移管
(2)国道や河川など複数の都道府県にまたがる事務・権限でも特区の利用などで地方に先行移管-とする全国知事会の要望を受け入れた形だ。
 さらに関西広域連合の発足や九州広域行政機構(仮称)設立の動きが具体化し始めたことを踏まえ、地方移管の際の「受け皿づくり」の円滑化が必要とし、自治体が地方ブロック単位で共同運営する組織に段階的に移行できるよう法整備を行うことを決めた。
 各府省の出先機関改革に関する2次回答も報告された。対象8府省13機関約500業務のうち、地方移管を可とした事務は2割程度(1次回答は約1割)と依然として低調。
 会議で上田清司知事はハローワークの「指示権」を自治体に与え、国と地方が共同運営するという厚生労働省の改革案に対し、「役割分担があいまいで二重行政を助長するだけ」と反対を表明。「地方は国を信じ、国も地方を信じることがこういう時にこそ大切」と述べ、思い切った地方移管を訴えた。
 菅首相は「出先機関改革は政治主導でやらなくてはならない霞が関改革の大きな一歩。不退転の気持ちでやっていく」と決意を述べた。


ちなみに、法務省の自己仕分けで「司法書士試験の実施」及び「土地家屋調査士試験の実施」について、全国一律・一斉に地方移譲というものも有りました。本丸を守るために予想されたものですが、これも私達に大いに影響が有ります。