2024年12月13日金曜日

2025年土地家屋調査士鈴木修塾の開催予定

2025年の土地家屋調査士鈴木修塾の開催予定についてご説明します。

土地家屋調査士鈴木修塾は、今年までは基本的に皆さんからのリクエストに応じて開催してきました。
ただし、それでは開催日が直前になったりして、研修会場や宿泊所が予約できずに困ったりしたこともありました。
調べて見ると、すでに来年の研修会場の日程も埋まり始めています。

そこで2025年は開催日程を早めに発表して、ある程度の人数を把握して早めに会場を押さえることにしたいと思います。

このブログの下欄に「これからの鈴木修塾の開催予定」を常に掲載して更新することに致しましたので、ご確認ください。

また、仮予約で結構ですから、興味のある方は早めにお知らせください。ギリギリの参加表明では、快適な研修会場や格安の宿泊所が取れないなどの問題が生じます。

来年の開催予定は以下のとおりです。

それぞれの塾の内容は、過去のブログをご参照ください。

よろしくお願いします。



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これからの土地家屋調査士鈴木修塾の開催予定

「事務所開業・経営」

2025年1月31日(金)~2月2日(日)
 グループ学習が始まりました。参加ご希望の方はお早めに参加ください。


「土地業務」

2025年4月17日(木)~4月20日(日)

または5月15日(木)~18日(日)です。

例年どおり4月開催のつもりでしたが「3月4月の年度の替わり目は参加が難しい」という参加者希望者のご意見もあり、調整中です。

できればそのまま4月開催にしたいのですが、今なら受講予定の方のご希望も考慮できそうですので、ご連絡をお願いします。


「建物業務」

2025年6月12日(木)~6月15日(日)

既に参加希望者が数名になりましたので、日程は決定しています。


2025年の後期は皆さんのリクエストを見ながら開催を決めさせていただきます。

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2024年12月9日月曜日

夢を見たい

 

夢なんか見るもんじゃないという人がいる

実現できない夢は見るなという意味だろう


私は見ていけない夢はないと思う

小さな子供なら別だけど、人は絶対に届かないような夢は見ない

また、夢はいくつになっても見て良いと思う

健康で長生きすれば大抵は解決する


ただし、夢がふわっとしているうちは夢で終わる

夢を具体的な目標とすることで実現できる可能性が出てくる

目標にすれば具体的な計画を組むことができる

具体的な計画があれば、夢に向かう次の1歩を踏み出す方向がわかる


そして、その夢が私たちの業界に関わるものならば、私は全力で応援したい







2024年11月29日金曜日

大規模災害に備えるって、何をどうすればよいのでしょうか

 今年の正月に能登半島地震が発生し、甚大な被害が発生しました。

あれから11か月が過ぎ、少しずつ立ち直ろうと懸命に模索している中、3日前の11月26日、22時47分頃、石川県で最大震度5弱(マグニチュード6.6)の地震が発生しました。

能登にお住まいの方々は相当恐かったと思います。

仙台でも東日本大震災後ずっと余震が続いていたので、当時トラウマになってしまった方も多かったようです。

日本列島に住んでいる限り、残念ながら地震を避けることはできません。

自分のここまでの数十年の人生においては幸いにも経験していなかっただけかもしれませんが、日本全体あるいは地球規模として見ればかなり頻繁に起きているというのが現実です。ですから、今後更なる大地震が起きることを否定するのはやはり難しいでしょう。

近年の大きな地震だけでも以下の大地震を列挙できます。

1995  阪神淡路大震災  マグニチュード7.3

2011 東日本大震災  マグニチュード9.0

2016 熊本地震    マグニチュードM7.3

2024 能登半島地震  マグニチュード7.6


大地震は必ず起きるという前提で物事を考えましょう。

あなたがどんなに楽観的な性格だとしても、家族のために、仲間のために一度は真剣に考えてみましょう。

「毎日そんなことばかり考えていたら憂鬱になるよ」と考えるでしょう。

そうですね。私も毎日考え続ける必要はないと思います。

ただし、一度は真剣に、自分の地域に大地震が発生した場合の類型毎の対策を、家族と話し合って、共通理解をしておけば良いと考えています。


南海トラフ大地震についても、学者によって言うことが違います。さまざまな研究成果があり、それぞれの研究で発生確率も若干違います。

それらを聞いて、どう考えるかがとても大事なことです。

たとえば「30年以内に70%の確率で発生する」ということを聞いて「ああ、なんだ30年後か」と安心する人もいそうです。

しかし、これが50年後でも100年後でも、大地震が発生することは間違いないようです。

そして発生確率ですから、100年以内と言われても、今日発生するのかもしれません。

「厄災などを考えたくない」は、昔から忌み言葉を避ける日本人の気質でしょうが、それでも一度だけで良いから考えてみましょう。


明日、三重県土地家屋調査士会の研修会で震災のお話をします。

タイトルは「大規模災害に備える〜東日本大震災で地域と土地家屋調査士と土地家屋調査士会に何が起きたのか〜」です。


法律や技術的な話も組織論的な話もしますが、一番伝えたいことは、もっとシンプルな「必ず大地震が来るという現実味を持って対策を考えること」です。

三重県の皆様が真剣に考える切っ掛けとそのヒントをお渡しできれば良いと考えております。

明日はよろしくお願いいたします。


昭和東南海地震の尾鷲市の被害 1944年
伊勢市危機管理課資料


2024年11月18日月曜日

土地家屋調査士鈴木修塾(第6期事務所開業・経営・運営)正式開催決定

前回のブログで予告していた鈴木修塾(開業・経営)ですが、正式決定しました。

日程が固まっていないにも関わらず、現役の土地家屋調査士の方や、先日受験したばかりの合格発表を待っている方など、既に数人からお申し込みをいただきましたので、下記のとおり正式に開催いたします。

参加申込みの方は以下のとおりメールでご連絡をお願いいたします。また参加したいけれど現在日程の調整中という方でも、仮登録でも結構ですから同じようにご連絡をお待ちしています。

鈴木修塾では、常に参加希望者に事前アンケートをお願いしています。そのアンケートで参加者の皆さんの個人的な悩みや相談を把握して、それに沿った講義内容に調整していますので、早めに参加表明していただけると資料作成の都合上ありがたいのです。

よろしくお願いいたします。


【土地家屋調査士鈴木修塾(第6期事務所開業・経営・運営)】

①日程 令和7年1月31日(金)13時30分~2月2日(日)13時00分
    日程は2泊3日ですが、実際の塾は参加者全員で作るLlNEグル-プによる事前研修をしますし、研修終了後の塾生については、何年後でも開業の相談や受託業務の相談や質問にも個別に対応しています。

②場所 講 義 エスポ-ルみやぎ(仙台市宮城野区)
 宿泊場所は参加者の皆さんのご都合で自由ですが、この会場(合宿所)は格安ですし、鈴木もここに宿泊して夜中まで皆さんと一緒にフリートークをするので、ここをお勧めします。ご希望の方はまとめて予約しますのでご相談ください。

③受講料 115,000円(税込)宿泊や飲食は別途
 支払いの時期や方法については、個別に相談に応じます。

④参加登録の方法

    受講ご希望の方は、以下にメ-ルでお願いします。

 鈴木修 宛  mucha@rr.iij4u.or.jp

件名は「鈴木修塾(第6期事務所開業・経営・運営)受講申込み」など、内容がわかる書き方でお願いします。

*お問い合わせなども遠慮なくメ-ルでお問い合わせください。

*形式や内容については、過去ブログをご覧ください。


《関連してお伝えしたいこと》

*鈴木がどんな考え方でどんな話をするのかを知ってから塾への参加を検討したいという方は、以下の土地家屋調査士事務所開業・経営ガイダンスをお聞きいただいてからご判断していただくこともよろしいかと思います。

土地家屋調査士   鈴木 修 ブログ: 12月1日「土地家屋調査士事務所開業・経営ガイダンス in 名古屋」開催

【土地家屋調査士事務所開業・経営ガイダンス in 名古屋】

    日時:令和5年12月1日(日)

        講義・研修 13時30分から16時30分

        個別相談(希望者)に答えきれない場合はガイダンス終了後にも対応いたします。

      場所:LEC名古屋駅前本校

      会費:3,000円


皆さん全員を全力で応援いたします。





2024年11月14日木曜日

12月1日「土地家屋調査士事務所開業・経営ガイダンス in 名古屋」開催

土地家屋調査士試験を受験された方、お疲れ様でした。

各受験予備校の速報などで、自分の合否についてなんとなく分かった人もいるでしょうが、発表までが長すぎるので辛いですね。
皆さんの努力が報われることを心から祈ります。


さて、受験生に毎回確認させていただいておりますが、皆さん合格後の具体的な行動計画はありますか。

今回皆さんが受けた試験は、土地家屋調査士になるための試験です。土地家屋調査士法人に勤務するという選択肢もありますが、基本的には個々人が独立開業をするための資格です。

「合格後の具体的な行動計画」については、まず合格してから。それから考えるつもりだという人もいるでしょう。しかし、土地家屋調査士を目指そうと考えた時点で「合格したら具体的に自分はこうなるんだ」という明確な目標と確信が持つことができたら、逆に試験も短期間で合格すると思います。

また、独立に関しては、家族の生活がかかっているので簡単に動けないという皆さんの気持ちはわかります。しかし、それらも含めた前提で今回の試験に立ち向かったのではないですか。

心配や不安は尽きないでしょう。

でも大丈夫です。

土地家屋調査士として正しい方向に努力する気があるのなら、控えめに言っても、生活に困らない収入は確保できます。

皆さんは資格試験にチャレンジしようとする段階で他の人達よりも努力する気がある方々です。

問題は努力をするつもりはあっても、「どちらの方向にどれだけの努力をすべきか」という目安が分からないということではないでしょうか。

それらを伝えようと思い、私は開業や経営のガイダンスを長年開催してきました。


ガイダンスには現役の土地家屋調査士の方々の受講も歓迎します。
ご自分の事務所の将来について不安を持つベテランの先生方にもご好評いただいております。日々の事務所経営についてきっとお役に立つヒントがあると思います。


次のガイダンスの詳細が決まりましたのでお知らせいたします。

受講の申し込みについては、以下のとおりといたします。


「土地家屋調査士事務所開業・経営ガイダンス in 名古屋」

日時:令和6年12月1日(日)

        講義・研修 13時30分から16時30分

   (いつものとおり、できるだけすべての質問に答えます。時間が無い場合は場所を移してでも対応します。)

場所:    LEC名古屋駅前本校

参加費:    3,000円/人

(事前振込をお願いします。詳細は受講申込みメールに返信でお知らせします)

定員:    50名(生講義のみ)

受講対象者:

   土地家屋調査士資格に興味のある方、土地家屋調査士受験勉強中の方、土地家屋調査士試験合格者、現役土地家屋調査士、土地家屋調査士の話を聴きたいすべての方。

たとえば

    ・土地家屋調査士の先行きは大丈夫かなと心配している方 

    ・土地家屋調査士に自分の人生を賭けても良いのか迷っている方

    ・土地家屋調査士試験合格した(見込み)けれど、開業する勇気がない方

    ・事務所や設備など、開業資金の計画が立たない方

    ・補助者など修行の場所を迷っている方

    ・法人に就職して、本当は独立するはずだったんだけどなぁと後悔している方 

    ・土地家屋調査士になったけれど仕事がなくてこの先どうすれば良いか悩んでいる方

    ・これからの時代に今までのやり方で良いのか確認したいベテラン土地家屋調査士の方

     ・久しぶりに鈴木の話を聞きたいなと思った方 

その他:

    *独立開業は、受講者の人生だけではなくその方のご家族の人生がかかっているので、ご一緒に聴いて相談戴くためにご家族同伴でも結構です。  

受講申込み方法 

 以下のメールアドレスに【ガイダンス12月名古屋受講申込み】の件名を書いていただき、以下の内容を書いて申し込みください。

    受講申し込み先: mucha@rr.iij4u.or.jp 鈴木 修 宛

    ・氏名 フルネームでお願いいたします(必須)

    ・住所 都道府県名だけでも結構です(必須)

    ・メールアドレス 返信して良いメールアドレス(必須)

    ・現在の状況 以下のどれかを選んでください

        土地家屋調査士に興味を持った

        土地家屋調査士試験を勉強中

        合格したが開業していない

        合格後法人若しくは補助者で修行中

        土地家屋調査士開業中

        その他

質問等

    土地家屋調査士に関して感じている疑問や不安をお書きください(任意)。

    鈴木の考え方でよろしければすべての質問に答えます。基本的に皆さんの秘密は守りますし、内容によっては、個別に答えたいと思います。

    また、12月まで待てない緊急なお困りごとや質問があれば、それも記載してください。できる限り事前にお電話等で対応いたします。

 土地家屋調査士をめざす皆さん全員を応援します。





2024年11月8日金曜日

2025年土地家屋調査士鈴木修塾(事務所開業・経営・運営)開催計画について

 今年の土地家屋調査士試験を受験された方から、本日以下の質問をいただきました。

「令和6年度土地家屋調査士試験を受験いたしました、Fと申します。(中略)以前より、鈴木先生のブログを拝見しておりまして、モチベ―ションとさせて頂いておりました。合否にかかわらず、鈴木先生の開催される塾へ参加させていただきたく存じますが、2025年度の「土地家屋調査士鈴木修塾(事務所開業・経営・運営)」開催の予定はございますでしょうか?」


令和6年の試験を受験された皆さん、大変お疲れ様でした。

皆さんは、各受験予備校の発信情報を見まくって自己採点もできた頃でしょうから、ある程度の合否の目安はつかんでいることと思います。

このFさんにはすぐに電話を差し上げて、以下の説明をしました。


1.2025年も「土地家屋調査士鈴木修塾(事務所開業・経営・運営)」開催すること

2.開催するつもりだけれど会場確保の関係でまだ日程が確定していないこと

3.1月末から2月初めあたりで開催したいと思っていること

4.詳細を早めに決めるので、ブログを見ておいて欲しいこと


この「土地家屋調査士鈴木修塾・事務所開業・経営・運営」は、現役の土地家屋調査士の方も多数参加されていますが、やはり開業前後の方が多いです。

だから、塾の日程決定も皆さんの合格発表後でも良いかと思っていましたが、年度末に向けて身の振り方を考えたい人もいるでしょう。
確かに日程だけでも早く決めて発表しないと、皆さんもお困りになると思いました。


詳細については早急に詰めて、再度このブログで報告致しますが、現時点での予定概略を以下に記載します。

この日程で進めるつもりですが、別の日程の方が参加し易いという意見が多ければ、その方向も検討致しますので、ご遠慮なくご連絡ください。
また会場確保の都合があり、参加人数の概略だけでも把握したいのです。

「参加確定」ではなく「参加検討中」でも結構ですからご連絡いただけると、人数に合わせた研修会場を検討しやすくなりますので、よろしくお願いします。


《土地家屋調査士鈴木修塾(事務所開業・経営・運営)》

①日程(予定) 令和6年1月31日(金)13時30分~2月2日(日)14時00分

②場所(予定) 講 義 エスポ-ルみやぎ(宮城県青年会館)(仙台市宮城野区)


*参加登録、仮登録、日程相談などの問合せは、以下にメ-ルでお願いします。

鈴木修 宛  mucha@rr.iij4u.or.jp

※件名は「鈴木修塾(第6期事務所開業・経営・運営)受講申込み」など、内容がわかる書き方でお願いします。


なお、鈴木修塾(土地業務)や鈴木修塾(建物業務)の日程もできるだけ早めに報告致します。

よろしくお願いします。







2024年10月23日水曜日

自宅だけが安全でもね

また災害対策の話を書きます。

災害対策の話をしていると「私の家は高台で地盤が硬く、大地震が来てもまず大丈夫です」とおっしゃる方がいます。まずは一安心だと思います。

「自宅の近くのハザードマップを見て、避難経路も確認している」とおっしゃる方もいます。普段から防災意識の高い方だと思います。

私がこのブログでいつもお伝えしているとおり、日本列島に住んでいる限り、大地震への備えは絶対に必要であり、最低このようにハザードマップを確認し、何かあった場合に家族がどのように避難するかの確認をすることはとても大事なことです。

ハザードマップや災害対策といった住民向けの資料は、程度の差はありますが、各自治体で備えられているはずです。皆さんも一度は目にしていると思います。
市町村と都道府県では、別に作成していることが多いですので、どちらも確認しておきましょう。


さて、そのようなハザードマップなどを見たことがある方々にも一言だけお伝えしたいと思います。

東日本大震災が起こったのは金曜日の午後2時46分です。
平日の午後に家族全員が自宅にいるという家庭は少ないと思います。
当日、東日本で被災した多くの方は、職場や学校や外出先で大地震を経験しました。

震災は24時間いつどこで経験するかわかりません。

人生でたった一度の東北旅行で被災された方もいらっしゃったでしょうし、それはとても気の毒なことだと思います。

そのような人生一度の旅行先まで毎回チェックすることは、考えすぎると鬱になりますし、日本経済も回らなくなりますので、ここは個人にお任せします。

しかし、せめて家族それぞれのいつもの行動範囲くらいは、ハザードマップなどでチェックしておくことを強くお勧めします。

家族の職場、学校、買い物に行くお店等々、考えられるそれぞれの行動範囲、そこに移動する経路の安全性、これはチェックしておきましょう。「もし、ここで地震が起きたらどうするか」ということを考えながら、いちど頭に入れておきましょう。

ハザードマップなどの内容も更新されます。

毎年一度家族で確認しておきましょう。


また、自治体によってはスマートフォン向けの防災アプリを作成しているところも増えています。これも一度チェックしてみてください。
他の地域対象の防災アプリでも、十分役に立つ内容の優良なアプリも多いです。




2024年10月20日日曜日

土地家屋調査士試験の真っ最中に祈る

年に1度の土地家屋調査士試験の筆記試験が本日(10月20日)に開催されています。ただいま13時20分、まさに試験開始後20分です。

受験生は今回の試験の全容を見て、択一式と書式の難易度を測り、解答の順番などの計画を立て、一心不乱に解答を書き始めているころだと思います。


土地家屋調査士試験は合格率9%から10%と言われておりますが、私は受験のモチベーションさえ保つことができれば、誰でも合格できない試験ではないと思っています。

老若男女、現代人は皆忙しいです。その忙しい中で時間を割いて受験勉強時間を取るのです。合格後に余程の明確なビジョンがない限り、やはり目先の仕事や家庭サービスを優先することになると思います。勉強しない言い訳は無数に存在します。
さすがにそれでは合格できません。

試験に合格してから何をすべきかわからずに、結局何もせずに何年も過ごす人がいます。モチベーションなしに合格した人とも言えますので、それはそれで大したものですが、それなら時間の無駄だったのではないでしょうか。
土地家屋調査士試験は土地家屋調査士業を始めるための試験です。だから当然にその後の計画があってしかるべきものだと私は理解しています。

定年退職後のために取っておこうという目的で受験する方もいます。それを悪いとは言いませんが、合格したとしても何年も先まで受験勉強のレベルを頭に残し、さらにその先プロとしてやっていくための知識の積み上げをするという事は相当大変な作業だと思います。
また定年退職まで待っていられるという事は今の環境も悪くないという事でしょうから、やはりどうしても受からなければならないというモチベーションはなかなか持てないと思います。

何年も受からない方の理由は、合格してからの具体的なイメージがないからだと思っています。

私の塾やガイダンスでお目にかかる方で、10年合格していない人が私と30分話しただけで翌年合格することが過去何人もありました。

それは10年間の受験勉強の蓄積がその年に花開いたのではなくて、11年目に人生の先が明確になり、その年に本気になっただけだと思っています。

何回か受験して合格してない方に、以下のような質問をすることがあります。
「この試験合格により、あなたの人生はどのように変わりますか」
この問いに具体的に答えられない方が結構います。
逆に「この試験に合格さえすれば、今の人生から抜け出せる」これが思える方ならば、1年でも合格できない試験ではありません。


今回の土地家屋調査士試験には、鈴木修塾から2人が受験しています。

鈴木修塾には、土地家屋調査士試験に合格してから、開業するための業務知識や経営知識を求めて参加する方が多いですが、彼らのように合格前に受講する方もいます。
彼らは 鈴木修塾を通して土地家屋調査士になったら早速何をすべきか、どのような土地家屋調査士を目指せばいいか、そして毎日何をすべきかが明確になったと思います。
あとは合格するだけです。
土地家屋調査士になりたいという目的意識と一流になるまでの道筋が明確になったので、彼らに合格後の迷いは一切なくなりました。
そのような気持ちで1年間過ごしましたので、相当忙しい彼らでも、合格しないわけがないと思っています。

試験にチャレンジする人にとって、土地家屋調査士試験に早く合格することが最終目的ではなく、土地家屋調査士として早く一流になって人を助け、自分の職業としても確立することの方が目的ではないでしょうか。

だから、この2人の合格後は土地家屋調査士として一気に頭角を表すのではないかと楽しみにしています。


筆記試験はあと60分程度でしょうか。

焦らずに、ここまで蓄積した実力を100%出せることをお祈りいたします。

彼ら2人を含むチャレンジする皆さん全員を心から応援します。






2024年10月9日水曜日

事務所内の業務資料をどのように守るか

震災を経験した土地家屋調査士事務所の経営者として、事務所内の業務資料(データ)をどのように守るかについて考えていることを書きます。

土地家屋調査士事務所には、相当量の業務資料があります。

東日本大震災前後の土地家屋調査士事務所では、コンピュータの隣のハードディスクにCADデータのバックアップを入れておくことが主流でした。そしてその他の業務資料は紙で保存していることが大半の事務所のスタイルでした。
当時クラウドにバックアップデータを置いている仲間は周りにあまりいませんでしたが、今はネット環境もかなり変わり、クラウドでデータ保存している仲間が相当増えました。

同じ事務所内にサーバーやNASでバックアップしていて助かるのはコンピュータがクラッシュしたときだけです。大地震や火災などで事務所が被災するときは、本来のデータも隣に置いておいたバックアップデータも一緒に失います。

一方、クラウドに保存してあれば事務所が全壊しても、データは残ります。
ですから、コンピュータの電子データはクラウドにバックアップすることをお勧めします。

では、クラウドは何を選ぶかですが、有名どころの有料のサービスを強くお勧めします。
無料のクラウドサービスは、そのサービスをいつ止められても文句が言えません。
有料であれば、データの保管に保証も付きます。

次に、紙の資料についてコメントいたします。
今は調査士方式オンライン申請の時代ですから、データは当初から電子データで生まれ、紙としての資料が発生しないことも多くなりました。
私は、紙の資料として手元にあるものはできるだけスキャンしてクラウドに送るようにしています。
そして、クラウドに送った時点でそれらの紙の資料はシュレッダーします。
それでもどうしても紙の形式のまま守りたいものとしては、再度復元できないもの、例えば筆界確認図や契約書の原本などでしょうし、借用中の建築確認図書や登記識別情報などでしょう。これらは耐火書庫に入れておきましょう。
土地家屋調査士事務所内の紙の書類は、とても大事だけれども他人には価値のないものが大半なので、耐火金庫までは不要と考えています。

ちなみに私は、大手セキュリティ会社による事務所全体のセキュリティサービスにも入っています。

大地震の可能性も発表されている中ですので、有料の大容量クラウドと耐火書庫の早急な導入検討をお勧めします。











2024年9月24日火曜日

災害対策の非常食について ローリングストック

今年は神奈川県土地家屋調査士会と三重県土地家屋調査士会にお招きいただき、「震災と土地家屋調査士」というテーマでお話をする機会をいただきました。

業界の専門的な話も少ししますが、一番お伝えしたいことは、今後大地震などが起きたとしても、その中で皆さん全員が生き残って欲しいということです。我々の持つ専門性で復興のお役に立つにしても、皆で生き残ってはじめてできることだからです。

このブログでも常に専門性を薄めて、生き残ることについて書いてきましたし、これからも書き続けるつもりです。


さて、東日本大震災では、あらゆる物流が止まりました。

最初の数日は、飲み物も食べ物も本当に無くて困りました。

電気も市ガスも止まりましたので、冷蔵庫内の食料も食べられなくなったり、調理が必要な素材もそのままでは使いづらくなったりしました。

全国からの支援が廻ってきて、食事もできるようになったのは被災後4〜5日程度だったでしょうか。


そこで非常食や水を備蓄しておきましょうということになります。

その備蓄すべき非常食ですが、私は「いかにも非常食」でなくて良いとお伝えしています。

冷蔵庫に入れなくても品質を保つもので、火を使わなくても食べられるもので、普段食べているものが一番良いです。

3年保管できるという非常食でなくても、冷蔵庫に入れずに1週間、できれば10日間程度保つものを、食べるタイミングで次のものが補充できているという普通のローテーションにより備蓄食品とするという考え方で良いと思います。

災害時は、衣食住すべてが不自由になり、ストレスがかかります。
そう考えると、食べ物だけでも普段から食べ慣れているものを食べることができれば、ストレスを減らすことができるでしょう。

我が家では、飲み水も5年保存水などを買わずに普通の水を箱で買って、普段から次々に消費して残り1箱になると2箱追加購入することにしています。
ちなみに、非常時は持ち歩くことも想定して、2Lのペットボトルなどではなく500ml程度のペットボトルを買っておくべきだと思います。


ところで、東日本大震災で数十年ぶりにカンパンの支援をいただきました。

昔のイメージと違って、今のカンパンはとても美味しいものでした。これなら非常時でなくても、普段のお菓子としても良いかなと思いました。


とここまで書いたら、友人から「それは、ローリングストック(循環備蓄)と言うのだ」と教えてもらいました。

東日本大震災当時は聞いていなかったけれど、そんな言葉があるのですね。知らなかったのは私だけ?知っていても知らなくても、皆で実践しましょうね。

言いたいことは同じです。ちなみにローリングストックを検索したら、「宮城生協イベント広場」に以下のメリットが書いてありました。


◆ローリングストックをおすすめする理由

1.ふだん食べているものだから

 →災害時でも、食べ慣れたものや好きなものが食べられ、ストレス軽減や体調維持に役立ちます。

2.食べたら買い足すから

 →常に新しいもので備えられるため、いざという時に期限切れの心配がありません。

3.日常的に買い足すから

 →買い足すためのチェックをする時に、災害のことを、改めて考えることができます。

4.いつも一定量の食品が家にあるから

 →大きな災害時だけでなく、体調が悪いときや雨風が強いときにも、無理に買い物に行かずに済みます。


災害時のくらしに備えるために~「ローリングストック」してみませんか?│みやぎ生協イベントひろば (miyagi.coop)






2024年9月22日日曜日

円満退職をすべきです

鈴木修塾やガイダンスで相談を受けることが多い内容のひとつが、「現在の仕事をやめるタイミングについて」です。

まぁ、その人のスキルであったり、職場環境であったりと、その質問に対する正解はけっして1つでは無いのですが、常にお伝えしているのは、どういうタイミングであれ、またどういう理由であれ、「退職するときは絶対に円満退職をすべきだ」ということです。

「絶対に」が難しい職場ならば「表面的に」でも努力すべきです。


皆さんが開業すると、どこから仕事が来るのでしょうか?

新人が、最初から潤沢な業務を受託するということは相当難しいことだと思います。

どんなに丁寧に開業の準備をしていても、やはり実践を踏まえた先輩たちとは実力差があります。

それを越えてまで新人に業務を依頼するという理由づけは、難しいと思います。


では、実際に他所から見て、業務処理に危なっかしいかもしれないと思われる新人に業務を紹介してくれる人は皆無でしょうか。

います。

それは、やはり友人知人親戚です。

その中でも一番可能性がある人たちは、現在の職場の仲間たちかもしれません。

今、あなたの仕事ぶりが周囲から認められていれば、周りの友人たちは、あなたが独立した後も、あなたを応援しようと思うでしょう。

そして、応援してくれるたくさんの仲間がいる土地家屋調査士を見て、新人でも育てたいと思う人も出てくるでしょう。


また、別の側面として、もしあなたが地域の土地家屋調査士事務所の補助者なら、なおさら今の職場を出る際は喧嘩別れしないで済むような配慮をした方が良いです。

土地家屋調査士業界はとても狭い業界でもあります。

今後、地域の先輩と会う機会は、総会や研修会などたくさんあります。


また近年はセカンドオピニオンのような業務、つまり他の土地家屋調査士の業務を再調査したいとか、境界立ち会い時に隣接土地所有者から立ち会いに同席を求められたりするような業務が増えてきました。

皆さん大人ですから、そんな場面でも意地悪されることはないでしょうが、お互いに気まずい思いはしないで済む方がいいです。


それにしても、今、目の前にいる人たちと、たとえそれが上辺だけの関係性だとしても、上手く付き合って、円満退職できる能力がないと、今後お客様から相談を受けて、信頼関係を築き、業務を受託するということも難しいかもしれません。

「どうせこの職場は辞めるから」ではなく、「立つ鳥跡を濁さず」を常に心にとめて頑張れば、きっと周りが応援してくれるでしょう。


ここを意識してみてください。応援しています。





2024年9月13日金曜日

「あとは測量とCADさえできれば」と言う調査士試験合格者の皆さんへ

試験合格者の皆さんからよく聞くのが「土地家屋調査士試験に合格したので、あとは測量とCADさえできれば開業できる」という考え方です。

不動産登記法などの法律の試験に合格したので、法律関係はもう大丈夫と考えてしまう。しかし、測量機械は触ったことがない。もちろん測量CADなども見たことがない。だから、その二つが大きな壁だと考えて「あとは測量とCADさえできれば」という気持ちになるのでしょう。

気持ちは良く分かります。私も合格時はそうでした。

でも、実は逆です。

測量機械もいろいろ種類がありますが、基本的には機械ですからそれぞれマニュアルがあります。測量方法もその手順にはマニュアルがあります。もちろん測量CADもアプリですからマニュアルがあります。

これらは、それぞれのマニュアルを端折らずに丁寧に学ぶ気がしっかりあれば、独学でも身に付けることができます。もちろん補助者になれば、もっと効率は良いと思いますが。

ところが逆に、皆さんがもうできている、もう大丈夫だと思っている法律部分は、資格試験合格レベルでは広さも深さもかなり不足しているのが現実です。

独立開業した際に、試験問題のような典型的な依頼が来ることは少ないと思います。土地でも建物でも、周辺の法律や各種手続きなどを各方面から検討した上で、最適な手続きを提案することも多いのです。

そして、この部分は独学が難しい分野です。

というのは、どこまでの広さとどこまでの深さがはたして必要なのかを把握するためには、土地家屋調査士の実際の仕事を見て理解しないと難しい点が多いのです。そしてその広さと深さを目の当たりにしたとしても、それらを身に付けるためには、どこから学び始めれば良いか、独学ならその目安そのものが分からないだろうと思います。

私がガイダンスなどで「環境が許せばできるだけ補助者になることをお勧めします」と繰り返し伝えているのは、こういう観点からも言えることだからです。

補助者修行を、時間や収入のロスと考える人がいますが、ここからの長い土地家屋調査士人生を考えれば、私はトータルで効率よく学べる方法だと考えています。

応援しています。頑張ってください。





2024年9月8日日曜日

10月10日の鈴木修塾(土地業務)は開催します。

 8月23日に皆さんに相談させていただきました鈴木修塾(土地業務)開催について、結論を報告していませんでしたね。

この件は、参加希望者が増えましたので開催することに決定しました。

またこの塾は、既に事前のLINE研修が始まっていますので、今回はこれで締め切らせていただきます。

実は先月末に網膜剥離になりまして入院しておりましたので、ブログではこの報告が遅れました。眼科なので完治後、後を引きませんのでご安心ください。

それにしても、入院中も受講生と頻繁につながり、課題をニュアンスと共に伝えることができるということは、便利な時代になったと思いました。


なお、来年の鈴木修塾の各講座の開催はいたしますが、予定日は未定です。

おそらく今年の開催に準じて計画するつもりですが、今回の「土地業務を年内に開催してください」というような希望者がいらっしゃるのなら、できるだけお役に立てるように、その方々の都合を優先して計画いたしますので、お気軽にご相談ください。

また鈴木修塾(事務所開業・経営)なら、フィールドワークはありませんので、全国開催は可能です。何人か集まるのならご相談できます。





2024年8月28日水曜日

水の備蓄とトイレについて

本日(8月28日)午前2時5分頃、東京都、神奈川県で地震がありました。
今回は最大震度3とはいえ、あらためて日本中で頻繁に地震が発生していることを感じます。

いつ起きるか分からない大地震に過剰に怯えずに、とは言っても根拠のない安全神話も持たずに、今できる範囲の物的また心的な事前対策をしておいた上で、普通の生活をしていくしかないでしょう。

さて、東日本大震災では、被災地全体の水道が止まって困りました。

私の家では、東日本大震災の前から災害に備えて浴槽には常に水を貯めていました。

またペットボトルの飲み水もそれなりに保管していました。

だから10日程度の断水なら対応できると思っておりました。

しかし想定外だったのが水洗トイレの水でした。

断水が続く中、飲み水は少しずつ節約しながら生活していたのですが、トイレではどうしても1回に大量の水を使ってしまいます。

浴槽に溜めた水はあっという間に無くなっていきました。

これには困りました。

一戸建ての私の家の場合は、最後は庭に穴を掘って何とかするという選択肢もありますが、マンション住まいの友人は、トイレ問題はどうにもならずにとても困ったと言ってました。

ですから、余裕のあるときにぜひ簡易トイレの準備をしておいた方が良いです。

製品としても売っていますし、段ボールとゴミ袋で作る方法もネット検索すれば出てくると思います。

もちろん浴槽には常に水を張っておくことをお勧めします。





2024年8月23日金曜日

10月10日開催予定の鈴木修塾(土地業務)についてのご相談

ブログを読んでくださっている皆さんにご相談です。

鈴木修塾(土地業務)を10月に開催する件です。

実は土地についての塾は来春の開催を考えておりましたが、ご自分の開業準備や仕事の都合などで早々に、できれば年内に開催してほしいという希望を今月16日〜18日で終了した鈴木修塾(開業・経営)受講者のお二人の方からいただきました。

これまで開催してきた塾同様、希望してくださる方がいれば早急にお応えしてできるだけお役に立ちたいと思っていますので、開催の可能性の検討を始めました。

年末は忙しくなるので更に時間が取れなくなりますし、あまり遅いと東北は寒くなり、雪が降るとフィールドワークが難しくなります。また、今からのLINEによる事前研修の期間も考えると、ギリギリ10月開催かなと思いました。

10月は毎年会議室や宿泊の確保が難しいなどの問題もありますが、いつもの青年会館と調整した結果、開催するなら10月10日(木)~10月13日(日)の期間がベターと絞られてきました。

上記の件をこれまでの塾の受講者全員で作っている塾生LINEグループに連絡をしてみたところ、本日1人の受講申し込みがありました。

そこで、もしかしたら受講希望者がまだいらっしゃるかもしれないと思い、ブログでも皆さんにも広くご相談をすることにしました。

皆さん、もしくはお知り合いにお声をかけて戴いて、興味のある方はお問合せだけでも結構ですからご連絡ください。今なら日程調整にも参加していただけます。

なお、LINEグループによる事前研修も必要なので、今月中には決めたいと思っています。


《土地家屋調査士鈴木修塾「土地業務」》

~裁判に耐えうる筆界の調査確認方法と具体的土地業務~

①日程(仮) 令和6年10月10日(木)13時30分~10月13日(日)13時30分
 *必要な方には夜中までの課外講義をしています。
 *当日だけで無くLlNEグル-プによる事前研修があります。

②場所 講義 エスポ-ルみやぎ(青年会館)(仙台市宮城野区)

③受講料 137,500円(税込)宿泊や飲食は別途

 *宿泊所は各自自由ですが、本会館は安くて(素泊4,400円税込)宿泊のための移動が無いのでお勧めです。まとめて予約します。

 *研修終了後、開業の相談から、開業後も個人業務の相談や質問にも対応しています。

④参加登録の方法

 受講ご希望の方は、以下にメ-ルでお願いします。

 鈴木修 宛  mucha@rr.iij4u.or.jp

*件名は「鈴木修塾10月(土地業務)受講申込み」など、内容がわかる書き方でお願いします。


なお、土地の塾の雰囲気は、以下の受講生の感想でご確認ください。

土地家屋調査士   鈴木 修 ブログ: 4月鈴木修塾(土地業務)受講生の感想 (fermatadiary.blogspot.com)







2024年8月21日水曜日

大震災の被災から復旧までの日数について

大地震に対して最優先で考えることは、大地震の最中の揺れや津波から自分と家族の身を守ることです。ここまでが発災から1日程度の話でしょうか。ここが 震災対策の一番大事なところです。

命が助かってから公的や私的な援助が来るまで生き延びることが次の対策です。

これらの援助が来るまでの日数がどれくらいなのかを考えて、それに合わせて「何を」「どのくらいの量」を備蓄すべきかを考えるということになります。


大震災が起きた場合、電気や水道や都市ガスが止まることが想定されます。

基本的にこれらが復旧するまで、どのように過ごすかが、様々な物資の備蓄の目安になります。

東日本大震災の際に、私は幸いにも自宅が無事でしたので、避難所は不要でした。私の住んでいる仙台市内の場合ですが、電気は数日、水道は10日程度、ガスは1ヶ月以上だったと記憶しています。もちろん仙台市内でも場所によっては相当違ったようです。

電気は空中の電線を復元調整するのですから復旧は少し早く、水道は地面の中の水道管の復元調整するのですから、復旧はもう少し時間がかかります。ガスは地面の中のどこかで漏れていたら二次災害になるのですから、都市ガスの復旧は相当時間がかかります。

ただし、おそらくこの日数も災害によって相当変わってくると思います。

阪神淡路大震災のときは、被災範囲が比較的狭く、近くの大阪が元気だったので、大阪から早めに物資が送られて、ライフラインの復旧も比較的早かったようです。もちろん場所によりますが。

東日本大震災は、被災範囲は青森から茨城千葉までと広かったので、ライフライン復旧のために全国から数多くの技術者の方々に被災地に入ってもらったのですが、それでも全面復旧までには比較的時間がかかったようです。


今、私が心配していることが、南海トラフ関連の大地震が起きたときのことです。

南海トラフなら関東から九州まで大変広い範囲が被災地になる可能性があります。

日本の半分が被災地になるようなものです。

だから、全国からの被災地域に対する支援が、過去の災害に比べて不足する可能性が高いと思っています。消防も自衛隊も数限りがあります。つまり復旧までの日数が多少長めになる可能性があると思っています。

それらを想定して備蓄物資を考えましょう。

おそらく都市部なら2週間程度で何とかなると考えていますが、お互いの環境を冷静に分析して考えてください。

もちろん、それ以上の必要の無いと思われる買い占めは、他の方の為にも控えましょう。





2024年8月17日土曜日

南海トラフ緊急地震情報(巨大地震注意)の終了について

 8月8日に、気象庁の地震火山部から「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」が発表されました。その内容は以下のようなものでした。

「南海トラフ地震の想定震源域では、新たな⼤規模地震の発⽣可能性が平常時と⽐べて相対的に⾼まっていると考えられます。今後、もし⼤規模地震が発⽣すると、強い揺れや⾼い津波を⽣じると考えられます。」

※新たな⼤規模地震が発⽣する可能性は平常時と⽐べると⾼まっていますが、特定の期間中に⼤規模地震が必ず発⽣するということをお知らせするものではありません。

「政府や⾃治体などからの呼びかけ等に応じた防災対応をとってください」

その発表から1週間、8月15日に政府は特別な防災対応の呼びかけを終了したと発表しました。

まずはここまで何も無かったことに、一安心するとして、今回の発表と終了が今後の発表に緊迫感が薄れそうだと心配します。

もともと、8日の発表でも、大地震が必ず起きるとは言っていません。過去の統計データから比較検討して「大地震が起きる可能性が高まった」と言っていたのです。


その反面、「地震の予知なんてそもそもできないのだ」という意見もよく聞きます。「地震学者達の予算獲得のために定期的に国民を脅かす発表をするのだ」という意見すら聞きます。

私は素人ですから、これらの意見に同調することも否定することもできないし、今後も意見を出すつもりもないです。

ただし、東日本大震災で被災した立場として、事前にもっと対策をしておけばよかったという反省があります。個人でも業界でも地域でも、やるべきことがたくさんあったと思っています。

それも想定外の大震災ではなくて、「東北でも大地震が起きる」とずっと言われ続けてきたのです。それでも、確率がとても少ないという情報への甘えと、信じたくないという逃げの気持ちが先に立って、結局は何もせずにあの3.11を迎えてしまったのです。

私は東日本大震災に遭って相当反省しました。

歴史を振り返れば、日本の各地には幾度も定期的に大地震や大津波に襲われてきた事実が残されています。だから、それらに近い大災害は今日という日ではなくても、いつかは必ずまた来るのです。

素人が今回の南海トラフ地震臨時情報の評価をしている暇に、事前に考える切っ掛けができたと感謝して、できる対策を考えて行動することが大事だと思うのです。

日進月歩で、建築物もインフラも進化しています。
定期的にその時代に合わせて震災対策を考えることが、地震国日本に住むために必要なことだと思います。

今回の「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」の終了で、震災に対して準備する時間に少しだけ余裕ができたと思い、準備を止めないようにしましょう。






2024年8月16日金曜日

今日から鈴木修塾「事務所開業・経営」開始

 今日から3日間、鈴木修塾「事務所開業・経営」が始まります。
今回の参加者は6名で、全員これから開業の方です。

だから、事前アンケートに加えて、対面でも一人一人の事情を伺いながら、今回は「開業」に重点を置いた講義内容になると思います。

また今回は土地家屋調査士事務所で働いている人は1人だけで、他の方は全員他の業界です。
そして6人のうち3人が、現職の公務員です。

塾に参加される公務員の方は、今回に限らずこれまでも多いです。

公務員より土地家屋調査士業界が良いとは言いません。いつも言っているように、その人の生き方の問題だと思います。

私の立場は、私の業界に無理に誘うものではありません。
その人の人生観に合うのなら、そしてその人にとってそれが後悔しない人生になりそうなら、全力で応援するつもりです。

今回も、2泊3日夜中までの合宿で、皆さんの人生のお役立てることを願って頑張ります。



自分の生き方、後悔しない人生... 

これらは人それぞれの価値観で違います。

以前書いたブログ記事も紹介します。参考までにお読みください。


土地家屋調査士   鈴木 修 ブログ: 土地家屋調査士開業は、生き方の問題でもあります (fermatadiary.blogspot.com)

土地家屋調査士   鈴木 修 ブログ: 公務員を辞めて土地家屋調査士になること (fermatadiary.blogspot.com)


土地家屋調査士   鈴木 修 ブログ: あと5年間役所に勤めてから独立します (fermatadiary.blogspot.com)






2024年8月15日木曜日

「津波てんでんこ」から学ぶべきこと

 「津波てんでんこ」「命てんでんこ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
岩手県の三陸地方の人々に伝わる言い伝えです。

「津波が来たら、取るものも取りあえず、肉親にも他人にも構わずに、各自てんでに高台に逃げろ」という意味です。

​三陸の人々は、昔から幾度となく大津波の被害に遭ってきました。

そこで子孫を守る為に、地域を守る為に伝わった言葉です。

これは東日本大震災で再度有名になった言葉です。

「津波てんでんこ」という伝承は、大津波から命辛々生き残った先人が、当時の後悔も含めて子孫のために残した言葉です。この言葉から学ぶべきことはたくさんあります。

この「てんでんこ」の「肉親にも他人にも構わず」という部分を「利己的」「薄情」と捉える人もいるらしいのですが、まったくそういう意味ではありません。

津波が来たら自分の命を守るだけで精一杯なのです。それだけ余裕が無いのです。

この「津波てんでんこ」が切実に伝えようとしている本当の意味を、家族も地域の人も共通理解しているということが大事なのです。

そして家族も地域の人も各々が、津波が来たら「てんでんこ」に、どこに向かって、どのように避難するかを熟知している前提なのです。

だから、前回のブログでもお伝えしたように、平時に地域のハザードマップを確認して、家族や地域で話し合っておくことが大事なのです。

8月8日の宮崎の地震に続き、9日の神奈川など全国で地震が起きています。お盆休みに家族と話して、何かあったときの決め事や事前準備をすることをお勧めします。


なお、この言葉は利己的な単純な意味合いではなく、4つの意味を多面的重層的に含んでいると防災心理学者の矢守克也先生が明らかにしています。(Wikipediaによる)

「津波てんでんこ」をぜひ深く知ってほしいと願って、以下にその「4つの意味」を紹介させていただきます。

自助原則の強調:「自分の命は自分で守る」:津波から助かるため、人のことは構わずに、てんでんばらばらに素早く逃げる。

他者避難の促進:「我がためのみにあらず」:素早く逃げる人々が周囲に目撃されることで、逃げない人々に避難を促す。

相互信頼の事前醸成:大切な他者と事前に「津波の時はてんでんこをしよう」と約束し、信頼しあう関係を深める。

生存者の自責感の低減:「亡くなった人からのメッセージ」:大切な他者とてんでんこを約束しておけば、「約束しておいたから仕方がない」と罪悪感が減る。


2024年8月13日火曜日

避難所まで家族で歩いてみる

今後起きるかもしれない大震災を想定したときに、あなたの環境が避難所避難が必要と判断するものなら、 このお盆休み中に家族で避難所に歩いて行ってみませんか。


普段車で動いていても、震災の場合は歩くことになります。

しかも、震災発生時には家族バラバラで避難所を目指すことになるかもしれません。

これらを家族で一度経験しておきましょう。


できたら非常持ち出し袋などを各自持って歩いてみましょう。

あらゆることに下見も練習も必要だと思います。

ましてこの避難の練習は、家族の命がかかっています。


家族全員が避難所の場所を知っているのか。

避難所までの途中に交差点がどれくらいあるのか。

階段やスロープがあるのか。

子供の脚で歩いて何分かかるのか。

年寄りは歩ける距離なのか。

どの非常持ち出し袋を誰が持つべきなのか。

いろいろチェックポイントがあると思います。


今の時期は、全国的に猛暑ですから、散歩には向かない季節だと思います。

しかし震災はいつ来るか分かりません。真夏でも真冬でも来ます。

そして先日、南海トラフ地震臨時情報が発表されましたので、ここは少しでも早く経験すべきだと思います。

このお盆休みに熱中症に気をつけながら、家族で散歩がてら避難所まで行ってみて、帰りに美味しいものでも食べて来てはいかがでしょうか。





2024年8月11日日曜日

「そのときになんとかする」は無理 事前に熟慮する

今回の南海トラフ地震臨時情報の発表に関して、 東日本大震災の被災地から発信させてください。

東日本大震災に遭う前の私も含めて、とにかく日本人は嫌なことを考えることを避ける傾向があると思っています。おそらく古くから「忌み言葉を避ける文化」や「不吉なことを口にしない文化」が存在するからだと思っています。

その結果「今は考えたくない」「そのときにどうにかなる」「そのときになんとかする」という気持ちになりがちです。

以前は私自身がそれに近い考え方でした。それが大震災を経験したことで、まったく考え方が変わりました。


「そのときになんとかする」は無理です。

「そのとき」は考える時間がないのです。だから普段から「考えるのが嫌でも」「現実感を持って」熟慮しておかなければならないのです。

震度7以上の地震が起きたら、自分と自分の周辺に何が起きるのかを客観的に分析して、そのときにどんな対応をすべきかを考えておきましょう。

細かな論点はたくさんあります。避難してからの生活の話はまた別に書きます。

まずは発災時に、家族の命が助かることに絞って考えましょう。

例えば大地震が起きたとしたら、現在の自宅や塀やその地盤は震度いくらまで耐えられそうか、耐震構造などを確認しておきましょう。
例えば津波が来たとしたら、避難すべき場所に建っているのか、ハザードマップなどで調べておきましょう。

調べた結果、自宅が地震の振動や津波に耐えうる環境なら、避難は自宅で良いでしょう。

そうでなければ、安全な避難所と避難経路を家族で確認しておきましょう。

いつ何時地震が起きるか分かりません。家族がそれぞれ一人でいるときかもしれません。

そのときは、家族に相談したくても、家族に指示を出したくても、電話は通じないことが想定されます。

もし連絡が取れなくても、まずはどう行動するのかをお子さんでも理解できるように家族みんなで事前に話し合って、定期的に確認しておきましょう。




2024年8月9日金曜日

南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)と事前復興について

 昨日(2024年8月8日)宮崎で震度6弱の地震が発生しました。

4月の震度5弱に続き、大きな地震が起きた宮崎の方々にお見舞い申し上げます。何かお困りのことがあればご連絡ください。

さて、この地震を受けて、気象庁は「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」を発表しました。

これは、南海トラフ地震が必ず起きるという内容では無いですが、「茨城県から鹿児島県、沖縄県まで太平洋側のとても広い範囲の南海トラフ想定震源域で大規模地震が発生する可能性がふだんと比べて高まっている」という意味です。


私は、東日本大震災を経験した個人として、事務所の経営者として、当時の業界の災害対策本部長として、たくさんの経験をして、たくさん困って、たくさん悩んで、たくさん対応しました。だから伝えたいのです。

実際に、それらの経験を長年語り部のように伝えてきました。今年も6月に神奈川県土地家屋調査士会でお話をさせていただきました。

一番伝えたいことは「事前復興」という考え方です。

東日本大震災で個人に、事務所に、業界に何が起こったかは、このブログでリアルタイムに書いてきました。
それらの問題の中で、被災後ではなく、今のうちにできることが多いと実感してきました。
被災した真っ只中で対応することで、例えば命に関わることでも、今の時点であれば苦労しないで簡単に対処しておけることが多いのです。
「事前に復興しておく」のです。

過去の災害を調べてみると、たくさんの事前復興のヒントが見つかると思います。
明日からお盆休みの方も多いでしょう。家族で今できる対策を話し合って行動する良い時期だと思います。

家族の命がかかっています。対策費用は、地震が起きなければ無駄とは考えずに、保険だと考えれば良いだけだと思います。

このブログでは、これから少しずつ事前にできることを書いていきます。何らかの参考になれば良いと願っております。

以下は、東日本大震災の8年後(2019年3月11日)に書いたブログ記事の抜粋です。
読んでみてください。



(以下記事抜粋)
役所も寝ないで頑張ってきました。
民間もそれぞれの立場で頑張ってきました。

あの余震の続く中、不眠不休の中でなされたそれぞれの議論と判断について、後で評価するのは簡単ですが、彼らを批判するのではなく、すべて今後に活かして欲しいと思います。

私は全国歩いて「防災」と「事前復興」のヒントをお伝えしています。
地震のピンポイントの予知はできません。
そして地震は止められません。
だから被害を最小限に留める「防災」と、復興する時間を短縮するために今のうちにやっておくべき「事前復興」が重要と考えます。
東北を見てもらえば、ヒントはいくらでも得られるでしょう。

伝えることができる人は被災地にいた人だけではありません。
被災地に対して支援してくださった人達も、何ができて何ができなかったという経験を持っているでしょう。
防災の教訓についても、現実感を持って再確認できたと思います。
この時代に生きた者の責任として、我々の子孫のために、これらの事実と知識を伝え続けることが大切なのではないでしょうか。

あの震災があの日でなくて、少しずれていたなら、生死が入れ替わった人々がたくさんいるはずです。
大地震のメカニズムから考えれば、数日なんて単位でなく数年でも誤差の範囲ですから。










2024年5月9日木曜日

8月16日から鈴木修塾(開業・経営)開催決定および募集開始

前回のブログで予告していた鈴木修塾(開業・経営)ですが、正式決定しました。

 土地家屋調査士   鈴木 修 ブログ: 次期鈴木修塾(開業・経営)の開催について (fermatadiary.blogspot.com)

リクエストをいただいたので早期開催を前向きに検討していたのですが、このたび研修会場や私の予定などの調整が整いましたので、以下のとおりの内容で開催いたします。

参加申込みの方は以下の通りご連絡をお願いいたします。また、参加したいが現在日程調整中という段階の方は、仮登録でも結構ですから、同じようにご連絡をお待ちしています。

鈴木修塾では、常に参加希望者に事前アンケートをお願いしています。そのアンケートで参加者の皆さんの個人的な悩みや相談を把握して、それに沿った講義内容に調整していますので、早めに参加表明していただけると資料作成の都合上ありがたいのです。

よろしくお願いいたします。



【土地家屋調査士鈴木修塾(事務所開業・経営)】

①日程 令和6年8月16日(金)13時30分~8月18日(日)13時00分

②場所 講 義 エスポ-ルみやぎ(仙台市宮城野区)

③受講料 115,000円(税込)宿泊や飲食は別途

 ※宿泊場所は参加者の皆さんのご都合で自由ですが、②の合宿所は格安ですし、鈴木もここに宿泊して夜中まで皆さんと一緒にフリートークをするので、ここをお勧めします。

 ※参加者全員で作るLlNEグル-プによる事前研修と、研修終了後の個人業務の相談や質問にも対応しています。

④参加登録の方法

 受講ご希望の方は、以下にメ-ルでお願いします。

 鈴木修 宛  mucha@rr.iij4u.or.jp

件名は「鈴木修塾8月(事務所開業・経営)受講申込み」など、内容がわかる書き方でお願いします。

*お問い合わせなども遠慮なくメ-ルでお問い合わせください。

*形式や内容については、過去ブログをご覧ください。



《関連してお伝えしたいこと》

*鈴木がどんな話をするのかを知ってから塾への参加を考えてみたいという方は、以下の開業ガイダンスをお聞きいただいてからご判断していただくのもよろしいかと思います。

土地家屋調査士   鈴木 修 ブログ: 6月30日に東京で「土地家屋調査士事務所開業・経営ガイダンス」を開催します (fermatadiary.blogspot.com)

【土地家屋調査士事務所開業・経営ガイダンス in 東京】

    日時:令和6年6月30日(日)

        講義・研修 16時から19時

        個別相談(希望者) ~19時30分

        (すべての質問に答えます)

    場所:LEC水道橋本校

    東京都千代田区神田三崎町2-2-15  Daiwa三崎町

    JR水道橋駅東口より徒歩3分。都営三田線水道橋駅より徒歩5分。

    都営新宿線・東京メトロ半蔵門線神保町駅A4出口から徒歩8分。

    会費:3,000円


皆さん全員を全力で応援いたします。




2024年5月5日日曜日

次期鈴木修塾(開業・経営)の開催について

土地家屋調査士試験に合格して事務所を構えたら、当たり前に仕事の依頼が来ると思い込んでいる人がいます。しかも、それが試験範囲の書式を覚えているだけで解決できそうな業務内容の依頼だと思い込んでいるようです。

そんな訳はありません。現実を把握してください。

試験合格者が開業するには、次の3つの能力が必要です。

①業務受託能力・・そもそも仕事を受託できるのか。お客様はあなたの事務所を何故選ぶのか。
②業務処理能力・・受託したら本当に業務処理できるのか
③事務所経営能力・・業務を受託しても、処理できても、経営を考えていないと事務所が潰れることもある。この能力はかなり大事。

これらの能力のうち、どれか1つでも欠けたら、残念ながら事務所は続けられません。

鈴木修塾では、「土地業務」コースと「建物業務」コースで上記②の業務処理能力を向上させることを。また、「開業・経営」コースでは上記①の業務受託能力と上記③の事務所経営能力を付けることを教えています。

土地業務や建物業務は普遍的な理論ですので、全員が到達すべき目標は同じですが、開業と経営は個人の個性と背景により抱えている問題点も全員違いますし、それを解決する方法も全員違います。

だから鈴木修塾(開業・経営)では、受講者と十分ディスカッションして、個別にそれぞれ答え、各々の方向性を探っていくことを大事にしています。

試験合格後、開業に踏み切るまでの悩みを解決することと、土地家屋調査士を開業した皆さんが事務所経営を安定させたり拡大させたりすることについて、基本的理論とその人に合わせた戦略とそのルートを説明しています。

また、他の受講者と鈴木との多様なQ&Aをそばで直に聞くことで、自分自身の問題も更に多角的に見ることができるようになることも、私が合宿形式にこだわっている理由のひとつです。


 さて、その鈴木修塾(開業・経営)ですが、今年2月に開催しましたが、次も来年の2月に開催する予定でした。

しかし、各々の個人的事情により「2月では不都合なのでもっと早く開催して欲しい」というご要望が3人から届いています。

今までも、このようなご要望があればできるだけ対応してきましたので、今回もできる範囲で調整することにしました。

現在は3人の参加予定ですので、数人増えても個別の対応がかなり丁寧にできると思います。

正式に決定したら再度報告いたしますが、現在のところは以下の日程で調整しています。興味のある方は日程の調整をご検討ください。


日時:令和6年8月16日(金)13:30 ~ 令和6年8月18日(日) 13:00

会場や内容はいつものとおりになります。


*なお「土地業務」と「建物業務」はフィールドワークが必須のため仙台以外での開催は難しいですが、「開業経営」は基本的に座学なので、やる気のある方が何人か集まって、会場もご準備の上開催のご要望をいただければ、全国どこでも鈴木修塾(開業・経営)の開催を検討致します。お気軽にご相談ください。






2024年5月2日木曜日

Evernoteをどうすべきか

2015年9月28日の私のFacebookに以下の書き込みをしました。

「先週Evernote 社による『Evernote Business で実現する 新しいワークスペース』というセミナーを受講してきました。前から私のブログや研修会でお伝えしているように、Evernoteは単なるクラウドストレージではありません。改めて全国の仲間とブレインストーミングするのにとても使えると思いました。」

これが9年前のことでした。Evernoteは最近ノートアプリというジャンル分けされていますが、当時はデータベースアプリという意味合いで捉えられていたように思えます。10年ほど前から、私は仲間にEvernoteを積極的に勧めていました。
今振り返ると、ちょうどEvernoteの凋落が始まる頃でした。

その後Evernoteは、そのアプリを根本から作り直し続けていますので、ユーザーとしてはバージョンアップの度に使用方法が変わるという不便さを強いられてきました。これは今も続いています。

最近では、AIも登載されたので面白いことができるようになるかも知れませんが、ビジネスで利用している立場としては、新しい機能の拡充よりも、安定した操作性と素早い同期が大事なのです。

更に昨年Evernoteも経営母体が変わり、ついに日本法人も解散するというニュースが先週飛び込んできました。日本法人が無くなっても、世界中がオンラインで繋がる時代ですから、サービスに致命的な問題にはならないでしょうが、いろいろ考えると今は微妙な気持ちです。


最近、Evernoteから他のサービスに移行すると決めた人も多く、私の周りでもNotionに移行した人が増えてきました。

私も、日本語化される前からNotionを気に入り、3年ほど前から新しい情報はNotionにも並行して入れておくようにしてきました。Notionは確かに優れたアプリです。
今から始めるのならNotion一択と勧めても、私は良いと思います。

ただし私の場合は、Evernoteは2009年から使っているので、既にノートだけで43000程度存在し、リンクやタグなどを使いまくっているので、昨年試して見ましたがNotionの公式移行サービスでも完全移行ができないのです。ビジネスデータを完全移行できないということだけで、当面Evernoteは捨てられないのです。

また、私の仕事は10年以上もEvernoteにカスタマイズしてやってきたので、Notionに完全移行するには、細かなところで仕事のやり方を変える必要があるという問題も残ります。


他の選択肢として、後発のアプリであるUpnoteも今年から試していますが、動作が軽いところに私は好感を持っています。

しかし、今好調のNotionでもUpnoteでも、10年後は分かりません。

その他にも、自分で責任を持つことができるNASなどを利用するという選択肢もありますが、大震災を経験した身とすれば、基本的にデータはクラウドに置きたいと思っています。

(ちなみに無料のクラウドサービスは、いつサービスを止められても文句が言えないので、ビジネスでは有料以外使わないようにしています)


結局、必要なデータは分散して管理することが一番安全であると思います。

結論として、現在と同じサービスが提供される限り、Evernoteを多少高額になっても使い続けながら、NotionやUpnoteを含む有料の複数のサービスにデータを分散させて、NASも補助的に使い、徐々にそのデータ比重を変えていくことを考えています。





2024年4月28日日曜日

6月の鈴木修塾(建物業務)の受講受付を締め切りました

6月13日(木)~16日(日)開講の「鈴木修塾(建物業務)」について、受講受付を締め切りました。

すでに6月の合宿講義に向けて、LINEグループによる講義や、受講者に合わせた個別電話指導を始めましたので、ご理解ください。


次回の鈴木修塾(建物業務)の開催はまだ決まっていませんが、おそらく来年6月頃に開催になると思います。

もちろん、ご希望やお問合せが多ければ、できる範囲で早めることも検討致します。また日程が決まっていないうちなら、受講希望の皆さんと開催日程の相談もできると思います。


前回も書きましたが、業務を知らない受験生はもちろん、業務を知っているはずの土地家屋調査士も建物業務を比較的簡単に考えている方が多いです。

土地業務は着手する当初から、境界トラブルとか隣地との人間関係とか、問題点が分かりやすいのです。だから気をつけるし、最初から先輩に相談したりして事なきを得ます。

その反面、建物は見かけが簡単そうに見えるから、隠れている問題に気づけずに事故が発生することがあります。問題をこじらせてから後輩が相談に来て、解決のアドバイスに苦労することがあります。


鈴木修塾では、初心者には、報酬計算方法や、建物業務を中心とする場合の事務所経営のコツを説明します。必ず事故がなく登記申請をできるまでにします。

また塾に参加された方が開業した際には、その方が受託した業務について疑問があれば、個別にサポートもしております。安心して開業ができると思います。

現役の土地家屋調査士の方には、建物業務で他と差別化ができることを説明します。建物報酬1件強の受講料ですので、論点の整理にいかがでしょうか。


6月の鈴木修塾(建物業務)も、資格試験受験中の方から開業28年のベテランの方まで受講されます。4月の鈴木修塾(土地業務)に参加された受験生の方も実務に触れて、「受験勉強だけではわかならかった条文の理解が深まった。合格後の業務のイメージも掴んだので、今年の試験で絶対に合格する。」と言ってくださいました。

次回開催に興味のある方はお問合せください。


土地家屋調査士にかかわる人は、受験生からベテランまで、全員応援いたします。








2024年4月23日火曜日

4月鈴木修塾(土地業務)受講生の感想

4月21日に3泊4日の鈴木修塾(土地業務)が終わりました。
塾の運営と講義にかなり集中していたので、ブログの更新が遅れました。

今回も前回と同様、キャリアで言えば土地家屋調査士試験の受験生からベテランの土地家屋調査士まで、地域で言えば北海道から九州までと、様々なバックボーンの受講生の皆さんが仙台に集合し、朝から深夜まで合宿形式で勉強をしました。

2ヶ月前からのLINEグループによる研修と、電話による個別指導と、今回の3泊4日の朝から深夜までの合宿形式による座学とフィールドワークでしたので、講師にとっても受講者にとっても中身の濃い2ヶ月間+3泊4日だったと思います。

キャリアの違いは有っても、全員が目指すのは「一人前の土地家屋調査士」ではなく「一流の土地家屋調査士」です。


以下は今回の参加者が、塾のグループラインへ投稿してくれたものです。

試験合格を目指す人、試験合格者でこれから独立を目指す人、土地家屋調査士としてベテランの人など、それぞれの立場の方の投稿を、本人の了解を得て、匿名で掲載させていただきます。


「Kさん(近畿・女性・試験合格者)」

昨日まで鈴木修先生の土地塾を受講していました。

調査士試験合格を機に鈴木修先生から直接学ばせてもらえて凄まじい4日間でした。

今まで自分が意識してきたことが活かせるお仕事だということが分かりました。

そして、独立開業を目指す中で今まで怖いな、と感じていたことの正体、その解決方法を見つけることができたのが大きな収穫です。

全然足りていないしまずスタートラインに立つためにやるべきことの大きさと量がわかり恐れ慄いている状態ですが同時にこれをやればこの業界でやっていけるという光も見えたと思います。貴重な経験をありがとうございました。必ず何かの形で社会に還元していく、必ず一流になる、と決意表明致します。


「Iさん(東北・男性・試験合格者)」

私は全てが学びの中身の濃い塾でした。

寝不足でも眠くなりませんでした。

少しでも実務に触れてから参加したほうがいいか迷ったこともありましたが、今はまっさらな今、これが調査士の仕事だと学べて非常によかったと思います。

あと単純に合宿が楽しかったですし。

修行先はまだ未定ですが頂いた資料でイメトレを行います。

6月の建物は会社から連休の許可をもらえれば参加しますので、その際はまたよろしくお願いします。ありがとうございました。


「Tさん(九州・男性・受験生)

充実した四日間ありがとうございました。

普段疑問に思っていることや、調査士試験のテキストでうまくイメージがつかなかったところが、先生の講義を皆さんと共有することでどんどん整理されてきました。

まずは調査士試験に合格して、今回学んだことをすぐに仕事に活かしたいと思います。

6月の建物塾も受講する予定なので、参加予定の方々はまたよろしくお願いいたします。


前回ご参加の「Mさん(九州・男性・調査士歴27年)」のコメントは以下ブログでも紹介しました。

土地家屋調査士   鈴木 修 ブログ: 4月鈴木修塾「土地業務」は今月末で締め切ります (fermatadiary.blogspot.com)

先日は大変お世話になりました。やはり土地塾は思った通り奥の深いものでした。

平板測量実践という貴重な経験、今まで気にも留めてなかった座学内容、恥ずかしながら27年も経過しているにもかかわらず初めて「目からうろこ」の連続でした。「今まで自分は何をやってたんだろうかと、全くの3流ですね」(苦笑)

経験上全てが初めて聞く内容事項ではありませんでしたが、中身は今までの単位会やブロックの研修会ではなかなか教えてもらうことの出来ない(かゆいところに手の届く)そして明日からの仕事に即座に応用できる内容も盛りだくさんで、そこまで教えて頂いて良いのだろうかと先生の懐の深さにありがたく感謝いたしております。

お客様を第一に考え、境界確認図の見やすいレイアウト・境界写真の撮影方法等々、お客様の立場で考える事こそ、事務所繁栄の基であることを身に染みて痛感致しました。

今後はこの二つのバインダーを常に手元に置きながらじっくりと復習していきたいと思います。

私にとって経営塾~土地塾は、自分自身の今後の身の振り方はもちろんのこと、少ししぼみかけた私に息を吹き込んでいただき、背中をドーンと押された気持ちです。研修を通じて今後の大きな転換点となったことは間違いありません。

大変有意義な充実した4日間であったと思います。

貴重な4日間をご提供いただきました鈴木先生に感謝し、大変簡単でございますが御礼申し上げます。

今後も機会があればお会いしたいと思いますし、ご教示を賜りたい時にはご厚かましくご連絡させて頂くかもしれません。その際はよろしくお願い申し上げます。




2024年4月11日木曜日

公務員だったNさんの成功

 先日のガイダンスの案内にも書きましたが、土地家屋調査士の仕事には大きな可能性があります。

努力せずにぼやいている人の話だけを聴いて、それを土地家屋調査士全体として一般化してほしくないから、私は長年ガイダンスや鈴木修塾をやってきました。

私の話を上辺だけ聴いて理解したつもりにならずに、その根底に流れる大事な部分もぜひ自分の中にしっかりと落とし込んでもらえたらと思います。


一昨日に届いた私宛のメッセージを本人の了解を得て紹介します。

「土地家屋調査士には知名度がないから食えない」と、自分以外のせいにしている人たちに読んで欲しいと思います。

もちろん、全員がこのような成果がでるとは約束できません。ただし私の話を理解して、その方向に向かって努力してもらえば、十分に可能性があることを理解してください。


以下Nさんからのメッセージ


54歳の公務員だった私が先生に独立を相談させて頂き5年が経過しました。

独立初年度は38万の年収でしたが、先生の お教えに従って 早く 丁寧に 深く を何時も心掛けて仕事をしましたところ、気が付けば個人事務所で、実質4年で売り上げ6千万達成いたしまた。

丁寧なご指導 感謝申し上げます。


Nさんからのメッセージには売掛金一覧表の残高の部分の写真が付いていました。

嬉しくて、久しぶりに電話しました。元気そうでした。

「もっと早く話を聴いて、もっと早く独立したかった」と言ってました。

開業は、気が付いたときで十分でしょう。後は長生きすればよいだけです。

これからも、Nさんを応援します。




2024年4月8日月曜日

6月30日に東京で「土地家屋調査士事務所開業・経営ガイダンス」を開催します

土地家屋調査士試験発表後に、何をすれば良いのか、このまま土地家屋調査士に進んでよいのか、右往左往している合格者を見て、土地家屋調査士を目指すことに二の足を踏む方々がいます。

私は「土地家屋調査士としてまじめに努力する気なら、控えめに言っても、絶対に生活に困らない収入は確保できます」ということを、いつも言っています。

それに不安を感じる人がいるとすれば、その不安は何の情報から来るものでしょうか。その情報は、まともに土地家屋調査士として生計を立てている方からの情報でしょうか。

プロとしての努力もせずに燻っている人が匿名で書いた「自分が成功できないことはこの資格が悪い」という趣旨のつぶやきを読んだら、誰でも躊躇すると思います。

王道の土地家屋調査士業務でしっかり生計を立てている人たちは日々とても忙しく、合格後の人達に教えることができないという現状もあります。

そんな状況ですので、受験生や合格者が、駆け込み寺のように私のところに相談に来ておりました。

これを何とかしなければならないと、20年以上前から個人でガイダンスを開いてきました。
土地家屋調査士に興味を持った方、目指して受験中の方、合格してから独立を目指す方、法人勤務から独立を目指す方、既に土地家屋調査士として独立している方 、本当に様々な方々から、長年相談を受けてきました。


独立開業についての私の考え方は以下のブログ記事をご覧ください。

土地家屋調査士   鈴木 修 ブログ: 土地家屋調査士開業は、生き方の問題でもあります (fermatadiary.blogspot.com)


まったくの素人が専門家としてお金をいただける段階まで研鑽するのですから、それは当然相当の努力は必要です。

問題は努力をするつもりはあっても、どちらの方向にどれだけの努力をするかの目安が分からないのでしょうね。

もちろん、その人のバックボーンやライフスタイル、背負っている家族や環境など全部違いますので、必要な努力も全員違うはずです。それを私は、長年ガイダンスで個別に教えてきました。

土地家屋調査士の魅力と、本来の在り方と、それに至る努力の仕方を教えることは私のライフワークになっています。


さて、次のガイダンスですが、6月30日(日)に東京で開催いたします。

土地家屋調査士に興味のある方は一度聞いて見てください。

そしてその研修会場ですが、今年もLEC様のご厚意により、LEC水道橋本校の教室をお借りできることになりました。LEC様には教室をお借りするだけで、本ガイダンスの責任はすべて鈴木修個人のものとなります。


受講の申し込みについては、以下をお読みください。


「土地家屋調査士事務所開業・経営ガイダンス in 東京」

日時:令和6年6月30日(日)

        講義・研修 16時から19時

        個別相談(希望者) ~19時30分

        (すべての質問に答えます)

場所:LEC水道橋本校

    東京都千代田区神田三崎町2-2-15  Daiwa三崎町

    JR水道橋駅東口より徒歩3分。都営三田線水道橋駅より徒歩5分。

    都営新宿線・東京メトロ半蔵門線神保町駅A4出口から徒歩8分。

会費:3,000円

(事前振込をお願いします。詳細は受講申込みに返信でお知らせします)

定員:50名(生講義のみ)

受講対象者: 土地家屋調査士資格に興味のある方、土地家屋調査士受験勉強中の方、土地家屋調査士試験合格者、土地家屋調査士会員、土地家屋調査士の話を聴きたいすべての方。

たとえば

・土地家屋調査士の先行きは大丈夫かなと心配している方 

・土地家屋調査士に自分の人生を賭けても良いのか迷っている方

・土地家屋調査士試験合格したけれど、開業する勇気がない方

・事務所や設備など、開業資金の計画が立たない方

・土地家屋調査士になったけれど仕事がなくてこの先どうすれば良いか悩んでいる方 

・法人に就職して、本当は独立するはずだったんだけどなぁと後悔している方 

・久しぶりに鈴木の話を聞きたいなと思った方 

その他:

*受講者の人生だけではなくその方のご家族の人生がかかっているので、ご一緒に聴いて戴くためにご家族同伴でも結構です。  

受講申込み方法 

以下のメールアドレスに「ガイダンス6月東京受講申込み」の件名を書いていただき、以下の内容を書いて申し込みください。

受講申し込み先のメールアドレス: mucha@rr.iij4u.or.jp 鈴木 修 宛

    ・氏名 フルネームでお願いいたします(必須)

    ・住所 都道府県名だけでも結構です(必須)

    ・メールアドレス 返信して良いメールアドレス(必須)

 ・現在の状況 以下のような状況を教えてください(必須)

    • 土地家屋調査士に興味を持った
    • 土地家屋調査士試験を勉強中
    • 合格したが開業していない
    • 合格後法人若しくは補助者で修行中
    • 土地家屋調査士開業中
    • その他
  • 質問等
    • 土地家屋調査士に関して感じている疑問や不安をお書きください(任意)。
    • ガイダンスまで待てない緊急の相談があるのなら、その旨と電話番号を書いてください。内容にもよりますが、できるだけ対応したいと思います。

追記 4月9日)






2024年4月5日金曜日

人生を賭けて集中してください

激務の年度末が終わり、少し気が抜けている人もいるでしょう。
しかし、資格試験を目指す人や独立開業を目指す人は、「勝負の年度が始まった」と意識していることと思います。

さて、「頑張っている人に『頑張れ』と言うのはパワハラである」という考え方もあるでしょう。

私がトライアスロンをやっている頃(大昔w)からあった考え方です。
「レースに出ていてギリギリ頑張っている選手に『頑張れ』という言葉をかけることは酷だ」という考え方です。

また、社会問題として「東日本大震災で被災している方々に『頑張れ』という言葉も厳禁だ」という考え方もありました。この場合は、前代未聞の出来事の中で「どう頑張れば良いのだ?」という問い掛けも合ったと思います。

これがパワハラになるかどうかは相手と状況次第だなと思っています。しかし、全部禁止は行き過ぎています。相手の状況と心情を思いやってから声がけするかどうかを決めたいと思います。

私は上記のトライアスロンでも被災者でも「頑張れ」といわれる立場を経験しましたが、声がけは嬉しかったですし、心から「ありがとう」と答えていました。

鈴木修塾では、塾生は人生を賭けて参加しています。

もちろん心から「頑張れ」と強く応援します。


以下は鈴木修塾のLINEグループによる事前指導の中で、4月2日に書き込んだものです。

 

【人生を賭けて集中してください】

年度の替わりは、どんな業界でもいつもと違う雑用も多く、大変忙しいと思います。

ただし、皆さんはこれから売れっ子の土地家屋調査士を目指しているのですよね。

実際に独立開業してからの売れっ子の土地家屋調査士なら、皆さんが想像以上の忙しさになります。

もちろん、仕事を調整しながらそれを目指さない人生の選択もありますが、実は調整する方が何倍も難しいのです。

このあたりは「開業・経営編」でも少しお話ししていますが。


さて、そんな意味では、「今」頑張るしかないのです。

そして、今LINEでやっていることと、3泊4日の塾は、皆さんの土地家屋調査士人生を少なくとも数年先に進めることができるはずです。


あの試験合格だけでは何もできないことは、この1ヶ月半の課題消化で理解できたと思います。

その新人の不足している部分と、先輩達さえ不足している部分を、鈴木修塾では効率よく教えるつもりです。

でもどんなに練った研修でも、意識も無くボヤッと聞いているだけなら、身につくのは20%でしょう。

研修参加料よりも今惜しむべきは時間です。

目の前のバイト代や残業手当など、一流の土地家屋調査士になることに比べれば、ほとんど意味を持たないと思います。


頑張ってください。

頑張っている人にも言います。もっと頑張ってください。


皆さんの人生がかかっています。

相当の覚悟で臨んでください。

私も皆さんの人生に責任を持つために相当の覚悟で塾をやっています。



以下は4年前に書いたブログです。

https://fermatadiary.blogspot.com/2020/03/blog-post.html







2024年4月1日月曜日

カラーバールーペ

4月に入りました。

年度末の業務が何も解決していないにしても、新年度は気持ちが良いものです。

このブログでは、リクエストいただいておりながら、長い間書いていなかった文具ネタが溜まりにたまっております。

このブログにおける文具ネタは、新製品をただコピペするものではなく、実際に私がある程度の期間仕事で使い込んで、本当に役に立ったのかどうかを書いていますので、どうも書くタイミングを失うことが多いのです。

また少しずつ書いていきますので、リクエストくださった方は少々お待ちください。


さて、皆さんは、何行にもわたる帳簿の数字や、測量に関する各種計算簿などを見るときに、どこまでチェックしたか明確にするために、定規を当てることが多いと思います。

特に老眼が始まると、この作業はとても疲れるものになりますが、老眼でなくても、細かな数字をチェックする必要のある人には最適な文具があります。

今までの定規をこの文具に置き換えると、とても効率が上がります。

カラーバールーペです。

(共栄プラスチック ORIONS カラーバールーペ 21cm グリーン CBL-1000-G)


単に文字を拡大する目的だけでなく、マーカーを引いたようにその行を浮き立たせて、拡大するのです。


端から見るとこのようにかまぼこ上の形状ですので、拡大機能があります。


実際に表に当てるとこんな感じで、とても見やすくなります。

私達のような測量に関する各種計算簿を見る業種だけでなく、表計算の打ち出したものを多く見る人や経理関係の方なども重宝すると思います。

もちろん、一般の書籍の読書においても有効だと思います。


この文具は、覚えていないくらい前から利用しておりましたが、最近友人にプレゼントして喜ばれたので、皆さんにもご紹介しようと思いました。

写真のカラーバールーペは21cmの長さですが、ほかにも10.5cm、15cm、30cmの長さのバリエーションがあります。

またチェックなどする表が印刷されている紙の色との関係もあるので、ルーペ内の線の色のバリエーションもあります。写真はグリーンですが、ブルー、ピンク、イエローお勧めです。




2024年3月25日月曜日

6月13日からの鈴木修塾(建物業務)の受講受付を開始します。

6月13日(木)~16日(日)開講の「鈴木修塾(建物業務)」について、以前お知らせしていましたが、下記のとおり開催いたしますので、正式に受講の受付を開始します。

4月中旬からLINEグループによる事前講義を始めますので、そのあたりで締め切りとします。参加を検討されている方は、ご確認をお願いいたします。

すでに仮登録をされている方は、正式な受講申込みを改めてお願いします。


【鈴木修塾(建物業務)】

・LINEグループによる約2ヶ月間の事前講義

・電話等による事前個別講義(適宜)

・3泊4日の現場も含む合宿形式の講義。


建物業務を簡単に考えている方が多いですが、結構奥深いものも多いです。ある意味土地業務よりも事故が多い面があります。建物業務の基礎から応用までを、現場作業も含めたワークショップを通じて説明します。

また報酬計算方法や、建物業務を中心とする場合の事務所経営のコツを説明します。

初心者は、必ず事故なく登記申請できるまでにします。

現役の土地家屋調査士の方には、建物業務で他と差別化ができることを説明します。

また塾に参加された方が受講後開業した際には、受託した業務について疑問があれば、個別にサポートもしております。安心して開業ができると思います。


【日時】令和6年6月13日(木) ~ 6月16日(日)

    6月13日(木)

        13:30 ~ 18:00 講義

        18:30 ~ 20:30 懇親会

    6月14日(金)

         9:00 ~ 20:00 講義

        20:30 ~ 補講・フリートーク(希望者)

    6月15日(土)

        9:00 ~ 20:00 講義・フィールドワークあり

        20:30 ~ 補講・フリートーク(希望者)

    6月16日(日)

        9:00 ~ 13:00 講義


【場 所】

    講義:エスポールみやぎ(宮城県青年会館) (仙台市宮城野区)

    現場実習:仙台市内及び周辺地域


【受講料】 132,000円(税込) 宿泊や飲食は別途


【受講申込みの方法】

    *受講ご希望の方は以下のとおりメールをお願いいたします。

     件名は「鈴木修塾6月建物業務受講申込み」と内容がわかる書き方でお願いします。

    鈴木修宛  mucha@rr.iij4u.or.jp

    お名前と当方から電話して良い時間帯と電話番号をお知らせください。

    お問合せもご遠慮なくメールでお願いします。

 メールを確認してから、個別に詳細をお知らせいたします。


【参加対象者】

・試験に合格したが、近くに補助者として勉強できる事務所がない。

・司法書士や会社の役員など別の事業をしているので、それらの仕事と並行して補助者勤めをすることは現実的ではない。

・補助者勤め中であるが、今の事務所では自分の望むレベルの勉強ができない。

・補助者勤め中であるが、事務所の業務が偏っているので、総合的な実力が付かない。

・補助者勤め中であるが、このペースなら独立まであと何年かかるのだろうかという不安がある。

・補助者として業務経験はできているが、理論の裏付けがなく不安だ。

・ほぼ一定のハウスメーカーの業務しか経験がないので、それ以外の建物業務が不安だ。

・土地家屋調査士として長年の経験はあるが、理論的な裏付けや、トラブル防止、お客様対応のコツなどを、この機会に再度確認したい。

・定年近くで開業するので業務は建物業務だけに絞りたいが、コツが分からない。


【その他】

*合宿形式と宿泊について

合宿形式ですが、宿泊場所は任意です。ご自宅から通っても構いませんが、事情が許せば泊まっていただいた方が良いと思います。20時の講義が終わってからも希望者に補講しますが、私の部屋で夜中まで全員でフリートークになることが通例です。補講的な意味だけでなく、受講生どうしの情報交換の場でもあります。楽しいですし、刺激も受けることでしょう。

この会場なら、宿泊も1泊3800円(素泊まり・税込)の破格の安さになると思います。

夜も適当な時間まで参加してからご自宅や別のホテルにお帰りになることも構いませんが、せっかくの機会ですから全国から参加する皆さんと同宿される方をお勧めいたします。


*昨年の鈴木修塾(建物業務)の雰囲気は以下のブログをご覧ください。

土地家屋調査士   鈴木 修 ブログ: 鈴木修塾(建物業務)なう (fermatadiary.blogspot.com)

*昨年の鈴木修塾(建物業務)を受講された方々からの感想です。

土地家屋調査士   鈴木 修 ブログ: 鈴木修塾(建物業務)が終わりました (fermatadiary.blogspot.com)







2024年3月22日金曜日

「絶対に」と言うとき

4月18日から開催する鈴木修塾(土地業務)で、現在2ヶ月間のLINEによる事前研修をやっているわけですが、その事前研修の書き込みの中に、以下のようなものがありました。

先輩土地家屋調査士が設置した境界標の丁寧な技術を見て、受講生のIさんが書いたものです。

「自分にこれをしろと言われると、技術的に絶対できないと感じました。」

と言うものです。

これに関して私は以下のように返信しました。

「Iさん、技術的に【絶対】できない」と今決めるのですか?

この施工方法が良いと思ったのでしょう。

だったらこれを目指そうと思わないのですか?

自分より優れていると思う人がいるのに、それを目指さずに三流で留まるのですか?

これはただ削るだけです。やれば半日でできるようになります。

今までどんな経験をしてきたのですか?

杭入れにどれだけの努力をしたのですか?

何もしないうちに【絶対】と言わないでください。

Iさんは何になりたいのか、もう一度考えてください。

努力する気があるのなら、全力で応援します。」


私は42年前何もできない土地家屋調査士でした。法律も測量もこのような現場の技術も全く持っていませんでした。ただし資格試験に合格して、この仕事を選んだのです。

だったら、上を目指して、ただただ頑張るしかないでしょう。そう思いました。

三流の土地家屋調査士に依頼するお客様はかわいそうでしょ。
お客様に申し訳ないと思いませんか。
私はお客様のために「一流の土地家屋調査士に【絶対】になろう」と思いました。


今からIさんが「【絶対に】できない」と決めるのなら、この業界には「【絶対に】来てもらいたくない」です。

Iさんは、そこまでのつもりはないんでしょ。何気なく言ったつもりなんでしょ。
おそらく組織にいるうちに、いつの間にかそんな言い方が身に付いたんですね。

これは前回ブログに書いた「恥をかきたくない、失敗をしたくない」に通じるものでしょう。
土地家屋調査士   鈴木 修 ブログ: 恥をかきたくない、失敗をしたくない (fermatadiary.blogspot.com)

でも、独立開業したら、これから個人の力で生きていくのです。
すべてはこれから始まるのです。今、できなくても当たり前なのです。

だから、今からは保険をかけるような口癖をやめましょう。


宣言することで、成し遂げられることがあります。

逆に、何気なく言い訳が出てくるような癖をつけておくと、絶対に成功しません。


「海賊王に俺はなる」と言った男がいます。

「俺は海賊王になる」と平坦に言ったのではありません。

この倒置された語順には【絶対に】という言葉がこもってるように思います。

【絶対に】と言う単語の後には「できない」などのネガティブな単語が続くのではなく、「できる」「なる」などのポジティブな単語が続くべきです。

「海賊王に俺はなる」と言った男のその後は、ご存知のとおりです。


Iさんからは以下の返信が来ています。

「コメントありがとうございます。一流の土地家屋調査士になるため、努力します。安易に絶対という言葉は使用しません。宜しくお願いいたします。」

この答えが聞けたので、私は、Iさんが一流になるために【絶対に】全力で応援します。





2024年3月17日日曜日

恥をかきたくない、失敗をしたくない

4月18日からの「鈴木修塾(土地業務)」ですが、前月末に募集を締め切って、現在、受講生で作ったLINEグル-プによる2ヶ月間の事前研修中です。

また、開催1ヶ月前となったので、電話による個別指導も始めました。


この研修で渡す課題に対する受講生の取り組み方はさまざまですが、私が毎回感じることの一つとして、「間違えること」や「自分の実力不足を露呈すること」を必要以上に恐れている様子が見受けられる人がいること。これがとても気になります。


今回の受講生は、試験にチャレンジしている人から開業20年を超える人などと顔ぶれはさまざまです。これは過去の鈴木修塾「事務所開業・経営・運営」「土地業務」「建物業務」のどの回の受講生たちもそうでしたが、とにかく各々のスタ-ト地点は皆違うのです。ですから、一人ひとりの現在の立ち位置も経歴も当然に違い、持つ知識も備わった実力の差も大きくて当然なのです。


それでも、そういう人たち全員が、勉強をするために仙台に集まろうとしているのです。大なり小なり自分に何かが不足していると感じるから、わからないことがあるから、受講を希望したのでしょう。ですから、「わからないこと」は何も問題ないのです。


これは鈴木修塾の受講生以外でもよくあることです。

全国の土地家屋調査士会にお招きいただき研修会の講師をする機会が多いのですが、研修時に手を上げて質問する人は極端に少ないのです。

では、何かひっかかる点はなかったのだろうか、納得したのだろうかと思っていると、その後の懇親会などでは一転して個人的に質問をしてくる人はたくさんいます。


気持ちはわかります。でも、あえて言います。

もったいないですよ。その都度、あなたに巡ってきたタイミングで手を上げ、声をあげて質問しなければ、普通は学ぶチャンスを失います。

手を上げて質問することで、自分にその部分の知識がないことを皆に知られることが怖いですか。人前で恥をかくのはいやだと思うのですか。

あなたはそれで何を守っているのでしょうか。


おそらくこれは組織を大事にしてきた日本人特有のメンタリティなのでしょう。

村社会で生きていると、そこを逸脱することにおそれがあるのでしょう。

リスクのある成功を望むよりも、そこそこ失敗や恥のない人生の方を良しとする生き方を選んでしまっているのかもしれません。

それなら独立を望まず組織にいた方が無難です。


目立つことをしない。これを「謙虚」という単語で言い訳してはいけません。

これは謙虚とはまったく別の話です。

研修の場でも「恥をかきたくない」と思っている人は、結局伸びず、知ったかぶりをせざるを得ず、本番の仕事の場面で大きな失敗をすることになります。

我々プロの世界では、恥などというものでは済まされないのです。


最終的に分かっていれば良いだけです。

そのために学ぶのです。

全力で教えますので、遠慮なくぶつかってきてください。

応援します。







2024年3月11日月曜日

あれから13年

 13年前の2011年3月11日、14時46分に東日本大震災が発生しました。

あれから私の人生が変わりました。

その時点から、私は宮城県土地家屋調査士会会長から、実質的に災害対策委員長になりました。
あの日の16:51に、電気も無い中、まだここまでのモバイルネット社会でもない中で、やっとのことで全国に発信した情報が以下のブログです。


「大地震安否確認」

私は無事です。

皆さんは如何ですか。

宮城会事務局は、本日帰しました。

仙台市内は広範囲で停電です。

何かお困りのことが有れば、私にメールください。

このブログを読んだ方は、日調連にも以上のことをお伝えください。


土地家屋調査士   鈴木 修 ブログ: 大地震安否確認 (fermatadiary.blogspot.com)



まず自分の安否と組織の安否、上位組織への報告です。

そして一番大事な会員の連絡先になることです。

私にメールをもらっても、受信できるのか。

受信できても、何ができるのか。

そんなことは後で考えたことです。


その後の3年間くらいは、私の時間は、ほぼ震災がらみの時間になりました。

その間は、ほとんど自分の仕事などはできませんでした。

私の所持金はかなり無くなりましたが、数多くの無念の中でお亡くなりになった方、自宅を流された方、被災地ではるかに苦しんでいた人が多い中ですから一切の愚痴はありませんでした。

あれから、私の生きていく意味も少し変わったような気がします。


あの時刻まであと20分です。

黙祷します。






2024年3月7日木曜日

手当たり次第に書籍を読むのも効率が悪い 大阪ガイダンスの質問から

昨年12月10日に開催した大阪ガイダンス(土地家屋調査士事務所開業・経営ガイダンスin大阪) でも受けた質問です。

土地家屋調査士   鈴木 修 ブログ: 12月10日「土地家屋調査士事務所開業・経営ガイダンス in 大阪」開催 (fermatadiary.blogspot.com)

Nさんの質問

「会の研修等には鋭意参加しており、相談出来うる先輩調査士もいなくはないですが、やはり自営業者として、単独調査士としてどうしても独学になりがちであり、スキルアップ、知識武装の必要性を痛感しております。

それぞれ得意、不得意分野もあり、課題は異なると思いますが、経験不足は案件こなしていってスキルアップしていくしかないでしょうか。

手当たり次第に書籍を読むのも効率が悪いと思料します。

お勧めの書籍、スキルアップ方法等ございましたらご指導のほどよろしくお願いします。」


この質問をいただいたNさんにはガイダンス会場で説明しましたが、このような趣旨の質問は、定期的によくいただきますので、再度私の考え方を説明したいと思います。


土地家屋調査士の周辺の環境は日々変化しています。法律もそれに伴う手続きも、また測量技術や業務処理に関するシステム環境なども、ものすごい勢いで変わっています。
それらを把握して、常にブラッシュアップし続けていかないと令和の時代の土地家屋調査士はできません。

Nさんのおっしゃる「案件をこなしていってスキルアップしていく」という方法は、ある程度仕方ない一面もあるとも言えますが、やはり結果的にお客様で練習することになりますので、プロとしては推奨できません。

Nさんは「専門家は常にスキルアップすべきである」ということを理解して自己研鑽をしようと考えていました。そこは大いに評価したいと思います。


さて、その勉強方法ですが、その方の現在のスキルとこれから身に付けたいスキル、そして、今なにを勉強しているのかを具体的に伺えば、なんらかの書籍やトレーニング方法を推薦できると思います。

ただし、揚げ足を取るようで申し訳ないのですが、Nさんの質問の中の「手当たり次第に書籍を読むのも効率が悪い」、この部分がとても気になります。

たくさんの本を読まずに、できれば1冊程度読むことで専門家としての知識を身に付けたいと思っていませんか。

私達はプロの専門家ですよ。

プロとして耐えうるレベルの専門知識がそんなに安直に身につくものでもありません。

新しいスキルを身に付けたければ、まずは「手当たり次第にその分野の本を読むこと」です。

手当たり次第とは言っても、結局本人が何らかの基準で本を選んでいるのです。無意識の選択であっても、それで良いと思います。
つまり、今のその人が読むべき本は、本人が大型書店等で何かしら心を動かされて手に取った本であり、まずはそれで良いと思うからです。その本を読めば、その人が読むべき次の本が自ずと分かるはずです。

そのようにして、次々と手当たり次第に読み込んできた上で、再度相談してください。

そのときは、今のあなたにとっての「効率の良い一冊」を推薦できると思います。


応援しています。












2024年3月4日月曜日

専門知識は100点でなければ意味が無い

鈴木修塾では、4月18日〜21日開催の「土地業務」に向け、今回の受講者で構成するLINEグループによる2カ月間の事前研修を始めています。

その中で受講者全員に伝えていることがあります。

専門知識は100点でなければ意味が無い」ということです。


土地家屋調査士試験の合格率は、ご存知のように10%を切る程度です。

仕事しながらの受験勉強はたしかに大変だったでしょう。しかし、その合格率10%を切る試験に合格したというぐらいで満足しきっている人たちを、私はいつもとても気になっています。

資格試験の受験勉強そのものは大変だとしても、実務という視点で考えた場合、試験内容はとても狭い分野からの出題で、しかも80点取れば合格します。

試験で良い点を取っただけでなんらかのご褒美をもらえるのは小学生の話でしょう。でも、私たちは合格証以外は何ももらえません。

合格後はプロの専門家としてお客様の相談に答えて、そのお客様のニーズを見極めつつ、様々な提案をするのです。

だから、合格の次は専門家として100点を目指さなければなりません。

「わからなければ先輩に聞くから」と言って安易に開業する自称専門家(?)がいます。

自分がわからないのだから、先輩に聞くその質問自体も、実は的外れかも知れないという怖さを考えなければなりません。


また、「その分野は『だいたい分かる』から」という程度の人が結構います。

「だいたい」ということは「例外があるかも」ということですね。

お客様にアドバイスしたくても、頭の片隅で「例外があるかも」と思えば、結局、お客様に適正で的確なアドバイスはできません。

ということは、95点でも0点と同じなのです。

だから私は、試験合格の8割程度の専門知識ではプロとは認めていないのです。

つまり「専門知識は100点でなければ意味が無い」のです。


早く目的を達成するための効率の良い勉強やトレーニングの仕方は教えます。

ただし、中途半端な専門家を促成栽培するつもりは毛頭ありません。

芯の太い専門家を育てたいと思っています。

頑張ってください。応援します。






2024年2月23日金曜日

開業ガイダンスと鈴木修塾

 組織を離れて独立すること。

そこには安全な道が続いているわけではありません。

その道を進んでいった先には、なんらかのリスクをはらむ川が横たわっています。

そして、その川の上には叩いて渡ろうと思う石橋もかかっていません。


この川の流れの見方と川幅を狭くしてリスクを減らす考え方を教えているのが、私が全国各地で開催している「開業ガイダンス」です。


しかし、それでもあなたの前に横たわるリスクが完全に無くなるわけではありません。

どこかでは必ず、あなたが自らの力と覚悟で、今立っている川べりから「えいっ」とジャンプすることが求められます。

川をジャンプすることは、とても怖いものです。初めてならなおさら、当然です。


その川を「えいっ」と飛び越えるための具体的な方法と飛び越えるための筋力の鍛え方を、あなた個人の状況に合わせて教えているのが「鈴木修塾」です。


もちろん、人によってはいつまでも飛び越えられそうな川幅に見えてこないこともあるでしょう。また、どんなに鍛えても自分には飛び越えられないと躊躇することもあるでしょう。

大丈夫です。「鈴木修塾」は誰も置いていきません。

泳いで渡ろうと考える人には、上手な息つぎから始めて体力を維持しながら泳ぎ切る方法も教えましょう。

あるいは、人によっては舟で渡る方法も教えましょう。


川を渡りたくなったら、どうぞ遠慮せずにご相談ください。

皆さんを応援しています。





2024年2月18日日曜日

前に出れば叩かれる

「前に出れば叩かれる」という話をよく耳にします。

私はこう考えています。

自分のためだけに前に出ようとするから叩かれるのでしょう。

そして、自分のためだけに前に出ようとするから叩かれることが気になるのでしょう。


「他の人のために、愛を持って出れば良い」と思います。

「世間に対して、おのれの矜持を持って出れば良い」と思います。


そうすれば、少なくともあなたの目の前の人たちはわかってくれます。

たとえ叩かれたとしても、気にならなくなります。

「世間の全員から褒められる自分でいたい」と思う気持ちが強くて、そこから前に出られない。

と同時に、一歩前に出ることで「世間の誰かからそしられる」とおびえる自分がいて、前に出ないのだと思います。

あなたは誰のために、何のために、出たいのですか?








2024年2月11日日曜日

あのときに、やっておけば良かった

人生が後半にさしかかって、何事に対しても「若い頃のあの時に、やっておけば良かった」という後悔が浮かぶ人もいるでしょう。

もしあなたの心に、今もその思いが残っていて、まだ迷っている自分に気がついているのなら、それを今からやっても良いのではないでしょうか。

子供も手を離れ、家族にも会社にも、そして社会に対しても、あなたは十分役目を果たしてきたと思います。

そして、あなた自身にも、自分は誠実に実直にここまで歩んできたという満足感と充実感があるのではないでしょうか。


ただ、そういう安定した気持ちの中にいながらも、「もう一度なにかをやってみたい」あるいは「やってみたかったあのこと」という埋み火のような思いが今もあなたの心に底にあり続けるとしたら、今こそがチャンスではないでしょうか。


あなたはこれから何年生きると思いますか。

体力と健康に一層注意すれば、あと20年はやれるのではないですか。

ここで躊躇していると、5年後にまた「あのときにやれば良かった」と後悔することになるかもしれません。


一言アドバイスさせてください。

後から振り返ってみれば「今日が残りの人生の中で一番若い日」なのです。

言い方を変えれば、あなたの人生では「今日が一番のチャンスの日」なのです。

あとは自己管理を怠らずに「長生きすれば、問題は解決」します。

あなたの思いを形にすること。

そこに私が手助けできることがあれば、全力で応援します。





2024年2月9日金曜日

4月鈴木修塾「土地業務」は今月末で締め切ります

今年第1回目の鈴木修塾「事務所開業・経営・運営」が先日終了したことは、前回のブログでお知らせしました。

今日は、今年第2回目として開催する鈴木修塾「土地業務」についてお知らせしたいことがあります。

「土地業務」と「建物業務」については、実際に合宿形式で講義をする前の2か月間、受講申込者で構成するLINEグループにて事前講義を行います。

ですから、4月18日から3泊4日で開催予定の鈴木修塾「土地業務」は、あと10日前後でLINEグループによる講義が始まります。そのため、もしここから参加を希望なさる方がいらっしゃれば、2月18日前後までに申し込みいただければと思います。

あまり遅れて参加すると、他の人の話題と合わなくなる可能性がどうしても出てきてしまいますので、4月開催の塾の参加申し込みは、遅くても今月末で締め切ります。

参加料は遅くなっても結構です。

また別に何か迷いがあるのならご相談ください。

今回の「土地業務」も試験合格前の方から、ベテランの土地家屋調査士まで、既に受講申込みした方も仮登録されている方もいます。


「何も分からないけれど講義についていけるでしょうか?」という質問がありました。

大丈夫です。どの段階の方でもお役に立てるように講義を組み立てています。


「鈴木修塾は『事務所開業・経営・運営』から受講すべきなのですよね。『土地業務』から受講しても問題ありませんか?」

とくに問題はありません。逆に土地業務と建物業務を受講済で集大成として先週の「事務所開業・経営・運営」を最後に受講された方もいらっしゃいました。

ご遠慮なく、ご連絡ください。


以下は土地家屋調査士歴27年の方が、昨年の鈴木修塾「土地業務」を受講された後に、私に送ってくださった礼状です。このようにベテランの方でも業務を見直すのにお役に立てると思います。


「先日は大変お世話になりました。やはり土地塾は思った通り奥の深いものでした。

平板測量実践という貴重な経験、今まで気にも留めてなかった座学内容、恥ずかしながら27年も経過しているにもかかわらず初めて「目からうろこ」の連続でした。「今まで自分は何をやってたんだろうかと、全くの3流ですね」(苦笑)

経験上全てが初めて聞く内容事項ではありませんでしたが、中身は今までの単位会やブロックの研修会ではなかなか教えてもらうことの出来ない(かゆいところに手の届く)そして明日からの仕事に即座に応用できる内容も盛りだくさんで、そこまで教えて頂いて良いのだろうかと先生の懐の深さにありがたく感謝いたしております。

お客様を第一に考え、境界確認図の見やすいレイアウト・境界写真の撮影方法等々、お客様の立場で考える事こそ、事務所繁栄の基であることを身に染みて痛感致しました。

今後はこの二つのバインダーを常に手元に置きながらじっくりと復習していきたいと思います。

私にとって経営塾~土地塾は、自分自身の今後の身の振り方はもちろんのこと、少ししぼみかけた私に息を吹き込んでいただき、背中をドーンと押された気持ちです。研修を通じて今後の大きな転換点となったことは間違いありません。

大変有意義な充実した4日間であったと思います。

貴重な4日間をご提供いただきました鈴木先生に感謝し、大変簡単でございますが御礼申し上げます。

今後も機会があればお会いしたいと思いますし、ご教示を賜りたい時にはご厚かましくご連絡させて頂くかもしれません。その際はよろしくお願い申し上げます。」







《土地家屋調査士鈴木修塾「土地業務」》
~裁判に耐えうる筆界の調査確認方法と具体的土地業務~

日程 令和6年4月18日(木)13時30分~4月21日(日)13時00分

※北海道から九州と全国からのご参加がありますが、当日移動されている方が多いようです。

場所 講 義 エスポ-ルみやぎ(青年会館)(仙台市宮城野区)

受講料 137,500円(税込)宿泊や飲食は別途

※合宿所は格安 素泊 3,800円(税込)

※参加者全員で作るLlNEグル-プによる事前研修と、研修終了後の個人業務の相談や質問にも対応しています。

参加登録の方法
受講ご希望の方は、以下にメ-ルでお願いします。
鈴木修 宛  mucha@rr.iij4u.or.jp
※件名は「鈴木修塾4月(土地業務)受講申込み」など、内容がわかる書き方でお願いします。