2021年1月27日水曜日

夢は叶えてやりたいのです

本日、東京で開催予定だった「土地家屋調査士事務所開業・運営ガイダンス」の代替の個人ガイダンスを、1人 行いました。

今日は1時間弱でしたが、とても疲れました。

お話ししていて、あまりにも甘いと感じました。


資格試験合格だけで何らか成功した気分になっているようです。

先日もこのブログに書いたように、残念ながら試験に合格した程度の知識で生きていけるような資格はありません。専門家としての勉強はこれから始まるのです。

今日は、専門家としての必要スキル、スキルの付け方、事務所経営のいろは、可能性のある営業先、マーケティングの考え方などなど。

その人の人生がかかっているから、嫌われても良いと思って厳しめに説明しました。


まずは力を付けることも含めて、誰も手助けをしてくれません。時間では解決しません。

自分からアクションを起こさなければ何も進まないのです。できないことが分かっているなら、次々にそれを解消するだけだと思うのですが。


測量できないなら、誰かから測量機械を借りて、貸してくれなければレンタルをして、公園でも測量に行けば良いでしょ。登記申請手続きが分からないなら、最後の申請情報を送信する手前まで模擬で何度も作れば良いだけでしょ。

お客様の相談ですか。お客様は登記書式や測量の質問なんかしません。土地家屋調査士の分野を絞ってくるわけでもありません。たとえば相続の相談が来たと仮定する。自分の親が亡くなったことを考えれば何を聞かれそうか分かるでしょ。それに答えられそうもなければ、次々に調べれば良いだけでしょ。


誰を、何を、待っているのですか。


彼は土地家屋調査士会に登録するとかCADを買うとか言ってましたが、専門家としてまだ何もできず仕事が来る当ても無いうちに、つまり入金の予定がまったく無いうちに、固定費を払い始めることはあまりにも心配です。

あのままなら、自己破産まではいかないまでも、大赤字で業界を去ることになるだろうと思いました。


夢は叶えてやりたいと思います。

だけど努力ができないなら、夢から覚めさせなければならないとも思います。

とにかく明日動く方法は教えました。

ただし、本当に明日動くのかどうか。

そもそも、今晩勉強するのかどうか。

明日動けば、まだ夢につながっているかもしれないけれど。







2021年1月24日日曜日

公務員を辞めて土地家屋調査士になること

コロナ禍の中、集合形式のガイダンスができず、個別ガイダンスをしておりますが、ひとりに結構時間がかかるので、まだ参加希望者全員の質問や相談を消化できておりません。相談者全員が真剣ですので、こちらも十分に時間が取れる日でないと約束ができないのです。

さて、その個別ガイダンスでお話しした方のひとりが公務員の方で、公務員を辞めて土地家屋調査士になりたいとのことでした。

土地家屋調査士の新人達に彼の話をしたら、おそらく10人のうちに8人は「公務員でいた方が良い」と言うかも知れません。

土地家屋調査士に限らず、個人事務所を開業したての新人なら、夜中まで働いても収入が安定しません。悩みも多いでしょう。

私も開業当初は、このまま土地家屋調査士をやっていくことにとても悩みました。今から公務員試験を受けようかと本当に思いました。


さて、仕事は何の為のものでしょうか。もちろん、収入のためです。

安定した収入を望むなら確かに公務員の方が良いかも知れません。もちろん、部署にもよるでしょうが、ちょっとやそっとのことではクビになることはありません。

でも、彼は土地家屋調査士になりたいと思っています。


私は思っています。確かに仕事は収入のためです。しかし、それだけでは無いはずです。

人生の時間の大半を占める仕事の時間をどう考えるのか、人それぞれでしょう。

少なくても私は収入のためだけに仕事をしているわけではありません。

もちろん、最低食べていくための収入は必要です。でも、大金持ちになっても1日に3食以上を食べる必要は無いです。死ぬまでに使い切れない金を貯める必要もありません。

人生で卑屈にならないで生きる程度の収入があれば、それ以外は理想に生きたいと私はそう考えています。お客様の為にも社会の為にも、いわゆる三方良しの仕事をする事務所でありたいと思っています。

そして個人事務所の独立開業とは、理想的な職場環境を自分で作ることでもあります。


公務員の彼は、人間関係か業務内容か何かが不満なのか、それとも理想とする何かを実現するため、公務員を辞めて土地家屋調査士として個人事務所を開業したいようです。

彼のそこがしっかりしているのなら、合格は難しくないでしょう。

応援します。














2021年1月14日木曜日

個別ガイダンス 実力の世界は気持ち良いですよ

先日お知らせしたとおり、1月23日に計画していた「土地家屋調査士事務所・開業・運営ガイダンスin東京」が、緊急事態宣言が出る程の新型コロナウイルスの蔓延のために中止します。

それに伴い、ガイダンスに参加申込みの方々のために個別のガイダンスを始めておりました。

私自身も結構忙しくしているので時間のやり繰りが難しいところもあり、参加希望者とお互いの日程調整をしながら少しずつ対応しているところです。

実際に皆さんと一人ずつじっくりとお話をしていると、業界の補助者でいても業界と業界周辺の仕事の流れについて何も理解していない方が多く、このまま開業させたら失敗しそうという心配があります。


私は「土地家屋調査士の資格だけで食べていける」と言ってきましたが、イコール「資格を取れば」ということではありません。

試験合格程度の知識だけではどうにもなりません。ここだけは断言しておきます。

試験合格はスタートのはずなのに、合格しただけでゴールのつもりの方が結構います。おそらくサラリーマンの方が勤めながら何らか資格を取っただけで会社から資格手当として増額されるようなイメージなのでしょうか。

独立系の資格ではそれはありません。資格は開業の許可条件であって、お客様のお役に立てる実力が備わっていなければ、資格があってもまったく収入にはなりません。

弁護士など他の資格者を見ても理解できると思います。資格を取っただけの弁護士に自分の訴訟の代理をお願いしますか。


土地家屋調査士が必要な実力とは業務周辺のあらゆる相談に対応できるということであり、手続きの書式を知っているとか測量技術を持っているとかのレベルではありません。そんなレベルなら他の業者の下請的な立場になるでしょう。

土地家屋調査士として生きていけるレベルの知識の習得方法もガイダンスでは教えてきました。ただし、その方法もその個人の資質や環境によっても皆違ってくるので、やはり実際にお目にかかって、その方をしっかり見ながらお話ししたいと思っています。


今回の個別ガイダンスを受講した人の中に、3年前にも教えた人がいました。確かに彼は少し進歩していましたが、もう少し中間でアドバイスをしたかったと思いました。

やはり私のガイダンスはもっと回数を多く開催して、同じ人に複数回フォローする必要も感じました。

ただしあまり理想を考えると、私個人の身が持たないことにもなりますので、このコロナ禍の機会に、土地家屋調査士をめざす人達にとって効果的な方法として、ガイダンス以外にも何か考えたいと思います。


試験に合格しても勉強は止めてはいけません。しかも開業したら一生勉強になります。

勉強は確かにしんどいかもしれません。でもあなたは自分に自信があるから受験しようと思ったのでしょう。自信がある人なら、年功序列の世界で生きるのは嫌でしょう。だったら頑張りましょう。

実力の世界は気持ち良いですよ。







2021年1月5日火曜日

東京ガイダンス延期と個別対応開始のご連絡

昨年は新型コロナウィルスのせいで国内移動も自由にできず、毎年数回開催していた「土地家屋調査士事務所開業・運営ガイダンス」があまり開催できませんでした。

しかし、そんな状況のなかでも、土地家屋調査士試験は開催されます。そしてまもなく合格者も発表になります。そのなかには開業で迷ったり悩んでいる人が必ずいます。

そこで、昨年11月19日に以下の計画をお伝えしました。

「令和3年1月23日(土)に「土地家屋調査士事務所開業・運営ガイダンスin東京」はいかがでしょうか?」

http://fermatadiary.blogspot.com/2020/11/3123in.html


このブログをアップした直後から参加希望のメールをいただきはじめたので、新型コロナで動けないなかでも、最大限の努力をして開催しようと思っていました。

しかし年末からのニュースによると感染者が急増し、新年早々緊急事態宣言がでそうな状況になりました。

この状況になれば、どんなに工夫したとしても開催は延期すべきと決断します。

とても残念ですが、ワクチンや特効薬によって新型コロナの猛威が収まる時期を待ちたいと思います。

今回参加希望の連絡をくださった方々には、ご都合を伺って、今週から電話等で個別ガイダンスをしたいと考えています。

本当は他の方の相談も聞いて欲しいのですが、それは後日として、まずはご本人の悩みや不安だけは解決したいと考えています。







2021年1月3日日曜日

謹賀新年~年頭所感

新年あけましておめでとうございます。

昨年は新型コロナウィルスの蔓延のために、世界の経済も文化も人々の生活も制限された年でした。突然人の移動や交流が制限されたので、普通の活動をどのように過ごせば良いのか皆悩んで過ごしました。

私達土地家屋調査士も人に会う仕事ですし、現場も直接調査しなければならない仕事ですので、業務上も何かと不便が多かった年でした。

連合会の会議もWEB会議が多くなり、居酒屋まで続く議論が昨年はほぼできず、問題の背景までの共通理解を得ることが難しいこともありました。

今年中に新型コロナウィルスのワクチンや治療薬が実用化され、ある程度生活を取り戻すことができるかも知れませんが、新型コロナ以前の生活に完全に戻ることはないでしょう。一端始まった新しい生活様式と新しい業務形態がある程度定着する中で活動することになると思います。

一方、キャッシュレス販売や在宅勤務などは、新型コロナがなければこんなに急速に普及しなかったと思われます。

我々の業界も、新しい時代にも対応することはデメリットだけではないはずです。新しいやり方も備えるべきでしょう。もちろん、どこまで工夫しても現地で直接会って話し合うこと以上の効果を得ることは難しいでしょうが、それにしてもWEBによる相談や、バーチャルな境界立会方法も、次善の策として整備する必要があります。


様々な変化も今なら受け容れられやすいので、個人的にもこの機会にいろいろ考えてみようと思います。

新しい法律の掘り下げ、新しい技術の調査導入、新しい業務の工夫、新しい面談方法、新しい業務処理体制と処理方法の工夫、新しい業務管理、新しい人事管理などなど。

考えていると楽しくなってきました。

やりたいことは無数に浮かびますが、令和3年も365日しかありません。

効率的な時間の使い方を実現するためにも、抜本的な生活や業務のやり方を変えるべきかと考えています。

もちろん、これらを考えるのも正月の楽しみです。

年末年始は、そんなことを考えながら新しい手帳にスケジュールとプランを書き込んでいます。(今年の手帳も紙手帳3+デジタル2になります。これは後日説明します)


今年も4日から始動します。

一年間公私ともに関わった方々のために一生懸命に働きます。

今年もよろしくお願いいたします。