2013年5月13日月曜日

「調査士一本でやるのは難しい感じがするんですが?」に答える

茨城青年土地家屋調査士会の研修会からの質問は、まだまだたくさん残っています。なかなかこのブログでは答えられないものも多いのですが、比較的ブログで答えられそうなものについては、もう少しお答えしましょう。
今回はこの質問に答えてみます。

「調査士一本でやるのは難しい感じがするんですが・・・?」

新人の皆さんは必ず悩むテーマだと思います。実は私も悩みました。
「土地家屋調査士だけではダメなのかな」って考えた時期も確かにありました。
でもそれは誤りでした。

考えてみてください。
あなたの周りに土地家屋調査士一本で食べている人はいませんか?
たくさんいるでしょう。
その方々は過去の遺産で食べているのではなく、あなたと同じ現代で同じ仕事をしているんです。

あなたの疑問は、あなたが土地家屋調査士だからではなくて、司法書士であっても税理士であっても、どの業界にいても出てくるはずの疑問です。
あの資格試験に合格しただけで、食べられるようになる訳は無いのです。それはどの業界でも当たり前の話です。だって現実のお客様の依頼はもっと複雑ですから。
だから本当の専門家と言われるような実力を付けるように頑張るべきです。
あなたが一人前の土地家屋調査士になる頃には、土地家屋調査士一本で間違いなく食べられるようになっているでしょう。ちなみに一人前の土地家屋調査士とは、測量ができるとか登記申請ができるという問題ではなく、お客様の相談に専門家として充分答えられるというレベルです。

何かを職業として食べていくことは、どんな分野でも大変です。まして組織の後ろ盾がない個人業では大変なことは当たり前です。
お客様は資格者だからお金を払うのではなく、プロとしてお客様の役に立てるからお金を払うのです。
そして資格試験合格者とプロまでの間の開きは、とても大きいです。
だからプロとして努力をしましょう。努力の仕方は教えます。
そして、その自分の努力がすぐに自分に返って来ます。これが個人業の醍醐味でもあります。

もちろん、あなたが他の資格等にチャレンジすることは止めません。むしろ他の分野も勉強することは大切なことだとおもいます。
でも以前もこのブログで書きましたが、土地家屋調査士一本で食べられない人は、他の資格を何本取っても解決できないでしょう。ただの資格マニアになるだけです。
他の資格を取ったとすれば、土地家屋調査士一本で食べられるようになってから、その資格業を追加しましょう。そうすれば、その新しい資格でもすぐに一人前になるでしょう。

あなたの知っている人に、土地家屋調査士一本で食べている人がまったくいないのなら、悩むか、早めに業界を辞めれば良いだけです。でも世の中に土地家屋調査士だけで充分事務所を運営している人が多い中で、今本当に食べられないとすれば、あなたがまだ未熟だからかもしれません。
土地家屋調査士は他の専門家の業界と比べても悪い業界ではありませんよ。
自分が縁あって選んだ資格をもっと信じてください。