2024年3月22日金曜日

「絶対に」と言うとき

4月18日から開催する鈴木修塾(土地業務)で、現在2ヶ月間のLINEによる事前研修をやっているわけですが、その事前研修の書き込みの中に、以下のようなものがありました。

先輩土地家屋調査士が設置した境界標の丁寧な技術を見て、受講生のIさんが書いたものです。

「自分にこれをしろと言われると、技術的に絶対できないと感じました。」

と言うものです。

これに関して私は以下のように返信しました。

「Iさん、技術的に【絶対】できない」と今決めるのですか?

この施工方法が良いと思ったのでしょう。

だったらこれを目指そうと思わないのですか?

自分より優れていると思う人がいるのに、それを目指さずに三流で留まるのですか?

これはただ削るだけです。やれば半日でできるようになります。

今までどんな経験をしてきたのですか?

杭入れにどれだけの努力をしたのですか?

何もしないうちに【絶対】と言わないでください。

Iさんは何になりたいのか、もう一度考えてください。

努力する気があるのなら、全力で応援します。」


私は42年前何もできない土地家屋調査士でした。法律も測量もこのような現場の技術も全く持っていませんでした。ただし資格試験に合格して、この仕事を選んだのです。

だったら、上を目指して、ただただ頑張るしかないでしょう。そう思いました。

三流の土地家屋調査士に依頼するお客様はかわいそうでしょ。
お客様に申し訳ないと思いませんか。
私はお客様のために「一流の土地家屋調査士に【絶対】になろう」と思いました。


今からIさんが「【絶対に】できない」と決めるのなら、この業界には「【絶対に】来てもらいたくない」です。

Iさんは、そこまでのつもりはないんでしょ。何気なく言ったつもりなんでしょ。
おそらく組織にいるうちに、いつの間にかそんな言い方が身に付いたんですね。

これは前回ブログに書いた「恥をかきたくない、失敗をしたくない」に通じるものでしょう。
土地家屋調査士   鈴木 修 ブログ: 恥をかきたくない、失敗をしたくない (fermatadiary.blogspot.com)

でも、独立開業したら、これから個人の力で生きていくのです。
すべてはこれから始まるのです。今、できなくても当たり前なのです。

だから、今からは保険をかけるような口癖をやめましょう。


宣言することで、成し遂げられることがあります。

逆に、何気なく言い訳が出てくるような癖をつけておくと、絶対に成功しません。


「海賊王に俺はなる」と言った男がいます。

「俺は海賊王になる」と平坦に言ったのではありません。

この倒置された語順には【絶対に】という言葉がこもってるように思います。

【絶対に】と言う単語の後には「できない」などのネガティブな単語が続くのではなく、「できる」「なる」などのポジティブな単語が続くべきです。

「海賊王に俺はなる」と言った男のその後は、ご存知のとおりです。


Iさんからは以下の返信が来ています。

「コメントありがとうございます。一流の土地家屋調査士になるため、努力します。安易に絶対という言葉は使用しません。宜しくお願いいたします。」

この答えが聞けたので、私は、Iさんが一流になるために【絶対に】全力で応援します。