2026年4月26日日曜日

【福岡開催】土地家屋調査士・開業経営ガイダンスのご案内


土地家屋調査士事務所の開業と経営に関するガイダンスを、久しぶりに福岡で開催いたします。

私はこれまで長年にわたって、土地家屋調査士を目指す方々に向けたガイダンスを全国各地で開催してきました。

その中で常に大事にしてきたことは、何よりもまず受講者の人生がかかっていることへの意識と責任。それを第一に考え、その上で「分かりやすく丁寧に」この仕事の本質をお伝えすることを信条としてきました。

しかし、わずか3時間という限られた時間で、受講者の皆さんのここからの人生を左右するような事務所の開業や経営など、この仕事の最も大事な部分をしっかりと伝え切るのは、非常に困難であるのも事実でした。

また一方で、残念ながら、これまでの開催では、私の講義内容から、受講時に置かれているご自身の状況に見合った部分だけを切り取る形で解釈してしまい、そのことで満足して帰ってしまうという方も見受けられました。それは結果として、その方の将来のためにも、私の信念からいっても、本意ではない結果になる心配がありました。

そうした背景から、一度はガイダンスの開催を保留し、私の考えを深くそして確実に受け取っていただくための「合宿形式で少数の鈴木修塾」に集中しました。

合宿形式の塾は、朝から夜中までの密度の高い時間を通じて多くの気づきと理論をお伝えできると思っていますし、受講生からも毎回高い評価をいただいています。しかし、誰もが数日間の合宿に参加できるわけではありません。「塾のエッセンスだけでも学びたい」「今年のガイダンスは無いのか」という切実な声も、絶えず届いていました。

東北ブロック協議会では毎年、土地家屋調査士試験合格者向けのガイダンスを開催しており、講師の私に直接質問をいただく機会もあります。ですが、その他の地域の方々に仙台までお越しいただくには、時間も費用も大きな負担となります。

本来、プロフェッショナルとして適正な報酬を得るための考え方を学ぶのに、対価がかからないのはおかしな話かもしれません。しかし、私自身も開業当初は志こそ高かったものの、手元に資金がなく、飛行機などを使って遠方まで学びに行くことは容易ではありませんでした。

「あの頃の自分と同じように、熱意はあるがきっかけを掴めずにいる方々に、少しでも経営のヒントを伝えたい」

また、他業界の下請け的な立場に甘んじるのではなく、独立したからには一人の専門家として経営的にも立場的にも自立した地位を築いてほしい。そんな強い思いから、今回、久しぶりに福岡でのガイダンス開催を決めました。


開催概要

土地家屋調査士事務所 開業及び経営ガイダンス in 福岡

  • 日時:2026年6月14日(日曜日) 14:00 ~ 17:00

  • 場所:アーバンオフィス会議室 *4月30日追記

       福岡市博多区博多駅東2丁目5-1 アーバンネット博多ビル4F

  • 参加費:3,000円(お一人様)

  • 研修内容:過去のガイダンス内容をご参照ください。

  • 参加者:土地家屋調査士という資格に興味を持った方から、現役の土地家屋調査士で事務所の方向性を確認したい方まで、どなたでも。
    また家族の人生がかかっているということで、ご夫婦で受講される方も毎回いらっしゃいます。ご心配でしょうから、合格者の配偶者の方からのご質問も歓迎致します。

  • お申込み方法: 件名に「福岡ガイダンス参加希望」と明記し、本文に氏名・連絡先・具体的な質問があればその質問をご記入の上、以下のメールアドレスまでお送りください。

    • 土地家屋調査士 鈴木 修

    • Email:mucha@rr.iij4u.or.jp

  • お申込締切: 会場予約の都合上、5月15日までにお申し込みいただけると幸いです。


お申込みにあたって

参加人数の予測が難しいため、一定の期間で一度締め切り、その後に会場を確定させる予定です。そのため、上記締切日にかかわらずできるだけ早めにご連絡をお願い致します。

今回の福岡での反応も参考にさせていただきながら、今後の「ガイダンス」と「塾」という形のそれぞれのあり方及び方向性を私なりに探っていきたいと考えています。

また、福岡以外でもご要望があれば、全国各地へ伺い、その地域に合わせたガイダンスの開催も検討いたします。まずは、皆様の熱意をお聞かせください。


*2026年4月30日追記

以下の会議室を予約しました。

アーバンオフィス会議室

福岡市博多区博多駅東2丁目5-1 アーバンネット博多ビル4F



2026年4月21日火曜日

土地家屋調査士の独立は“敵を作らない”が鉄則|補助者が取るべき退職戦略

 土地家屋調査士試験に合格し、今勤めている事務所を早速辞めて独立開業したいと思ったものの、事務所から引き止められている。確かに固定給がなくなる不安もあり、迷ってしまう。

これは本当によくいただく相談です。もちろん、答えはその人の背景や今後の目標によって変わりますので、一つではありません。


ただし、大前提として申し上げたいのは、「事務所から引き止められもしないレベル」であれば、独立後の事務所経営も厳しいかもしれないということです。

また、事務所側は、あなたに給料を払うために、あなたの分の仕事を確保し、準備しているのです。直前に「辞めます」と言われれば困るのは当然です。


そしてもう一つ、非常に重要な視点があります。

一度“辞める”と意思表示した補助者に対して、事務所は「この人はいずれまた辞めると言い出すだろう」と判断するのが普通です。  

つまり、強い引き止めに一旦思いとどまったとしても、長くその事務所に居続けることは現実的には難しくなります。

この点を理解しておかないと、判断を誤ってしまいます。

だからこそ、独立を考える頃に引き止められるのはある意味で当たり前であり、同時に「退職の意思を示した時点で、もう元の関係には戻れない」という現実もあるのです。


大切なのは、これまで育ててもらった事務所に対して失礼のないように退職することです。

特に、地元の事務所で補助者として働いていた場合、同じ地元で独立するなら、総会や研修会などでその先生と顔を合わせる機会がたくさんあります。そこで気まずい関係になってしまうと、その後ずっと尾を引きます。

逆に、大人として礼を尽くして退職できれば、長く良い関係を続けることができますし、困ったときにアドバイスをいただける存在になる可能性もあります。

これらが、私が「絶対に円満退職しなさい」と言い続けている理由の一つです。


では、「引き止められているのに円満退社はできるのか」という問題ですが、状況によっては次のような解決策もあります。


独立はするが、事務所が困る部分は外注として手伝う。必要であればぜひ呼んでください——という提案です。

やり方によっては、これは双方にとってウィンウィンになります。

 事務所側:同じ仕事を任せながら固定費が減る

 あなた:営業しなくても、手慣れた分野の仕事が目の前にある

お互いにとって非常に良い関係が築ける可能性があります。

もちろん、この方法が通用しない事務所も多いので、その場合は別のアドバイスをしましょう。


鈴木修塾では、このように一人ひとりの状況に合わせたカスタマイズのアドバイスを行っています。そして独立開業後も継続してフォローし、一流の調査士を多く輩出したいと心から思っています。

独立をするとしても、また事務所に留まることにするにしても、ご自分で決断したのなら、私は応援いたします。




2026年4月8日水曜日

サンスター文具「ツメカケ」

2022年6月発売直後に買って、今まで4年弱ほぼ毎日使っている文具を紹介します。
サンスター文具の「ツメカケ」です。


ノートや手帳の端に、ページを使い終わるたびに角を切り落としていく仕組みがあります。あれは本当に便利で、最新のページに一瞬でたどり着けるので、そのようなノートを昔から愛用していました。


ところが、一般のノートにはその機能が付いていません。そういうときは自分でハサミを取り出して、下端の角を斜めに切り落としていました。


サンスター文具の「ツメカケ」を使い始めたのは、発売された直後のことです。

初めて使ったとき、綺麗な円弧で角が切れることでとても気持ち良く思いました。

ハサミで切るとどうしても角度が揃わなかったり、紙が少し潰れたりするのですが、ツメカケならスッと刃が入り、仕上がりがとても美しいです。

ほんの数ミリの違いなのに、整った形を見ると気分がいいものです。



この“角を落とす”という行為は、単なる目印以上の意味があります。
今日どこまで進んだか、どのページまで使ったかが一目でわかる。
ノートを開いた瞬間に、今の自分の位置がわかります。

このような文具があると、好きなタイミングで、好きな形で、好きなノートに自分で“機能を追加する”感覚があって、ちょっとしたカスタマイズの楽しさがあります。

皆さんも、もし「自分のノートにも目印が欲しいな」と思ったことがあるなら、ツメカケは一度試してみる価値があります。
大げさな道具ではありませんが、ページの端に小さな円弧が並んでいくと、ノートとの距離が少し縮まるような、不思議な心地よさがあります。
そうなるとノートを常に傍らに置くことになり、ノートを使う時間そのものがちょっと楽しくなり、ノートに向き合う時間も増えるはずです。


ちなみにツメカケは、ノートの角を4分の1の円弧で切り抜くだけでなく、ノートの端を半円に切り抜く機能も持っています。これによって飛び出さないインデックスをカスタマイズすることができます。




文具というのは不思議なもので、便利だから使うというだけではなく、使っていて気持ちが良いかどうかが意外と大きいです。

ツメカケはまさにそのタイプの道具で、ほんの小さな円弧が、ノートとの付き合い方を少し豊かにしてくれます。

小さな道具ですが、ひとつ手元にあるだけで、ノートとの関係が少し変わります。気になった方は、ぜひ一度手に取ってみてください。



2026年4月2日木曜日

ユニボールZENTO

前回も書きましたが、ゼロから思考を巡らせるとき、私はまず“デジタル”から離れます。


既存のアイデアを改良するならコンピューターが便利ですが、ゼロベースで思考を整理したいときは、やはりアナログが一番です。

大きなノートを広げ、インクフローの良いペンで、ぐるぐると落書きするように書く――。これが私の思考スタイルです。


インクフローという点では、万年筆に勝るものはないと思っています。

ただ、万年筆よりも扱いやすく、もっと気軽に、ガシガシと使えるペンがあれば……。
それが私の理想でした。

これまでにも様々なペンを試してきましたが、前回紹介したZEBRAの「フィラーレ ディレクション」もそのひとつ。
そして昨年、私の“書く道具”に、強力な新たな仲間が加わりました。


三菱鉛筆の「ユニボール ZENTO」です。


これは三菱鉛筆が6年もの歳月をかけて開発した“やわらか水性ボールペン”。

搭載された新開発の「ZENTOインク」は、従来の水性ボールペンと比べて筆記摩擦抵抗を約40%も軽減しているそうです。

ペン先のボールと紙の間に“クッション”のような成分(POA界面活性剤)が入り込むことで、驚くほど滑らかな書き心地を実現しています。


実際にペンを走らせてみると、ペン先が紙に吸い付くような感覚。それでいて、顔料インクの線はくっきりと締まり、思考のスピードにしっかりとついてきてくれます。

三菱鉛筆いわく、インクに含まれる“引き寄せ粒子”の働きでインク同士が紙面上でまとまり、明瞭で美しい描線が残るのだとか。


ZENTOには「ベーシック」「スタンダード」「フロー」「シグニチャー」の4つのモデルがあります。私はその中から、ベーシックモデルとシグニチャーモデルを購入しました。

「インクが共通なら、どれも書き味は同じだろう」と思うかもしれません。しかし、軸の握り心地や重量バランスが異なれば、書き味のニュアンスも全く変わってきます。


特にお気に入りなのが、写真上段のシグニチャーモデルです。

軸の質感はもちろん、キャップのギミックがとにかく秀逸。

磁力によって「カチッ」と吸い付くように締まり、抜くときには絶妙な手応えがある。そして軸の反対側にキャップを収めた瞬間、まるで“書くスイッチ”が入るような感覚になるのです。

これはまさに、万年筆と同じ“作法”です。

書く前の所作が、思考の集中を促してくれる――。万年筆以外でこれほど豊かな体験をさせてくれるペンは、そう多くありません。


発売当初は品薄が続き、ネットでは定価の4倍近い価格で転売されていたこともありましたが、ようやく店頭で見かけるようになってきました。


正直、これ、かなり好きですね。

シグニチャーモデル
良さは実物を触ってみないと分からないかも


上:シグニチャーモデル
下:ベーシックモデル