今年の正月に能登半島地震が発生し、甚大な被害が発生しました。
あれから11か月が過ぎ、少しずつ立ち直ろうと懸命に模索している中、3日前の11月26日、22時47分頃、石川県で最大震度5弱(マグニチュード6.6)の地震が発生しました。
能登にお住まいの方々は相当恐かったと思います。
仙台でも東日本大震災後ずっと余震が続いていたので、当時トラウマになってしまった方も多かったようです。
日本列島に住んでいる限り、残念ながら地震を避けることはできません。
自分のここまでの数十年の人生においては幸いにも経験していなかっただけかもしれませんが、日本全体あるいは地球規模として見ればかなり頻繁に起きているというのが現実です。ですから、今後更なる大地震が起きることを否定するのはやはり難しいでしょう。
近年の大きな地震だけでも以下の大地震を列挙できます。
1995 阪神淡路大震災 マグニチュード7.3
2011 東日本大震災 マグニチュード9.0
2016 熊本地震 マグニチュードM7.3
2024 能登半島地震 マグニチュード7.6
大地震は必ず起きるという前提で物事を考えましょう。
あなたがどんなに楽観的な性格だとしても、家族のために、仲間のために一度は真剣に考えてみましょう。
「毎日そんなことばかり考えていたら憂鬱になるよ」と考えるでしょう。
そうですね。私も毎日考え続ける必要はないと思います。
ただし、一度は真剣に、自分の地域に大地震が発生した場合の類型毎の対策を、家族と話し合って、共通理解をしておけば良いと考えています。
南海トラフ大地震についても、学者によって言うことが違います。さまざまな研究成果があり、それぞれの研究で発生確率も若干違います。
それらを聞いて、どう考えるかがとても大事なことです。
たとえば「30年以内に70%の確率で発生する」ということを聞いて「ああ、なんだ30年後か」と安心する人もいそうです。
しかし、これが50年後でも100年後でも、大地震が発生することは間違いないようです。
そして発生確率ですから、100年以内と言われても、今日発生するのかもしれません。
「厄災などを考えたくない」は、昔から忌み言葉を避ける日本人の気質でしょうが、それでも一度だけで良いから考えてみましょう。
明日、三重県土地家屋調査士会の研修会で震災のお話をします。
タイトルは「大規模災害に備える〜東日本大震災で地域と土地家屋調査士と土地家屋調査士会に何が起きたのか〜」です。
法律や技術的な話も組織論的な話もしますが、一番伝えたいことは、もっとシンプルな「必ず大地震が来るという現実味を持って対策を考えること」です。
三重県の皆様が真剣に考える切っ掛けとそのヒントをお渡しできれば良いと考えております。
明日はよろしくお願いいたします。
昭和東南海地震の尾鷲市の被害 1944年 伊勢市危機管理課資料 |