2024年9月22日日曜日

円満退職をすべきです

鈴木修塾やガイダンスで相談を受けることが多い内容のひとつが、「現在の仕事をやめるタイミングについて」です。

まぁ、その人のスキルであったり、職場環境であったりと、その質問に対する正解はけっして1つでは無いのですが、常にお伝えしているのは、どういうタイミングであれ、またどういう理由であれ、「退職するときは絶対に円満退職をすべきだ」ということです。

「絶対に」が難しい職場ならば「表面的に」でも努力すべきです。


皆さんが開業すると、どこから仕事が来るのでしょうか?

新人が、最初から潤沢な業務を受託するということは相当難しいことだと思います。

どんなに丁寧に開業の準備をしていても、やはり実践を踏まえた先輩たちとは実力差があります。

それを越えてまで新人に業務を依頼するという理由づけは、難しいと思います。


では、実際に他所から見て、業務処理に危なっかしいかもしれないと思われる新人に業務を紹介してくれる人は皆無でしょうか。

います。

それは、やはり友人知人親戚です。

その中でも一番可能性がある人たちは、現在の職場の仲間たちかもしれません。

今、あなたの仕事ぶりが周囲から認められていれば、周りの友人たちは、あなたが独立した後も、あなたを応援しようと思うでしょう。

そして、応援してくれるたくさんの仲間がいる土地家屋調査士を見て、新人でも育てたいと思う人も出てくるでしょう。


また、別の側面として、もしあなたが地域の土地家屋調査士事務所の補助者なら、なおさら今の職場を出る際は喧嘩別れしないで済むような配慮をした方が良いです。

土地家屋調査士業界はとても狭い業界でもあります。

今後、地域の先輩と会う機会は、総会や研修会などたくさんあります。


また近年はセカンドオピニオンのような業務、つまり他の土地家屋調査士の業務を再調査したいとか、境界立ち会い時に隣接土地所有者から立ち会いに同席を求められたりするような業務が増えてきました。

皆さん大人ですから、そんな場面でも意地悪されることはないでしょうが、お互いに気まずい思いはしないで済む方がいいです。


それにしても、今、目の前にいる人たちと、たとえそれが上辺だけの関係性だとしても、上手く付き合って、円満退職できる能力がないと、今後お客様から相談を受けて、信頼関係を築き、業務を受託するということも難しいかもしれません。

「どうせこの職場は辞めるから」ではなく、「立つ鳥跡を濁さず」を常に心にとめて頑張れば、きっと周りが応援してくれるでしょう。


ここを意識してみてください。応援しています。