2010年5月23日日曜日

登記所はどこに行くのか

21日の定時総会はお疲れ様でした。
会長として初めての総会だったので、いつもとは違う感覚がありました。でも皆さんのご支援のお陰で無事に総会を終えることができました。ありがとうございました。

さて、その総会の時刻に内閣府では地域主権戦略会議」の公開討議が開催されていました。どのような進行になっているのか、懇親会中でも気になっておりました。
これは、地方分権改革推進委員会の勧告を踏まえた施策を実施するために設置された機関です。国の出先機関を地方自治体に移管できるかどうかの議論をする場です。その候補の一つとして法務局もその対象の一つになったようです。

実際、ヒヤリングに対しての法務省側(加藤公一法務副大臣)の答えは「事務権限の見直しは検討していない。」と言うものだったようです。もちろん、これだけで議論は終わらないでしょうが。

権利の客体の範囲を特定する「表示」を理解していない自治体に登記を委ねることが、どんなに危険であるか、私たちは大変心配です。あの河北新報で報道された記事(敢えてリンクは貼りません)などから考えても、現在の自治体の地図や境界に関する理解の程度では大混乱になる可能性が有ります。

でもそれを国民に理解されていなければ、分からないままに決められるのです。理解が無ければ問題は無いことになります。

今まで「登記について絶対に変革は無い」と思い込んでいた役所も土地家屋調査士も反省が必要です。今までもこれからも広報活動と政治力が大変重要であると考えています。