そう信じてました。私の持っている万年筆はいずれも中字から極太までのペン先です。
万年筆は、「ぬらぬら」という滑るような書き味が醍醐味ですから。
でもね、日本語は漢字を書かなかればならないのですよ。そして漢字は画数が多いのですよ。ですから太字で漢字を書くと大きな文字になるのですね。よって普段のノートの罫線内に収まらないのです。
ということで私の場合、万年筆は封筒の宛名書きの場面とワープロで打った手紙にサインする場面が一番多いのです。本を書く時も原稿用紙に万年筆でという時代じゃないし。
でもそれじゃ出番が少なすぎて、ちょっとツマラナイのです。実際ノートは、ほとんど細字のボールペンで書いていますし。
そこで思い立って細書きの万年筆を買いました。
セーラーの長原幸夫氏(あの長原宣義氏のご子息)の創り出した細美研ぎ(さいびとぎ)です。
0.18mmというペン先で、他に類を見ない細字の万年筆なんですね。
通常のペン先研磨の工程が3工程のところ、これは顕微鏡を使いながら11工程を必要とするようです。凄いです。でもそれ程、高価な万年筆でもありません。
さすがにペン先は針のように細いので、慣れないと書き味に少し抵抗感が有るのですが、ほとんど筆圧をかけないで書くのがコツのようです。メンテナンスもいつもよりは手がかかるかも知れませんね。
とにかく少し使ってみようと思います。
でも細字万年筆の一番の欠点は、字の上手下手が分かり易いことですね。
あぁ、それは私の欠点か・・・。