開業の資金や事務所の準備、事務所の場所による仕事の質の違い、仕事の受託の見込み、営業の考え方、報酬の考え方などの質問に答えました。
その中で一番印象深かったのは、「調査士は商売敵だから、パイを奪い合う相手であり、何故仲良くするのか分からない」という考え方でした。
もっともそういう考え方なのに、調査士会に質問してくるのもどうなんだろって思いましたが。(笑)
登記申請手続きの代理が、我々のパイの全てだと思っているなら、それは小さくなるに決まっています。未曾有の不況で登記業務は減少しています。それにあらゆる手続き業務は簡素化に向かうはずですし、オンライン申請の時代なのですから。
試験合格しただけなら、土地家屋調査士の仕事は登記申請しかイメージ無いのでしょうね。それは無理も無いかもしれません。古いタイプの調査士としか会っていないのかもしれません。
そんな中では、もちろん商売敵である事を全否定はしません。当然その側面もあります。
でもね、その小さくなっていくパイを足を引っ張り合いながら奪い合うよりも、皆の力を合わせてパイを広げる事を考えるべきだと思うのです。
今、我々が持っているノウハウを生かせる新たな業務分野が広がっています。皆で協力し合い、その新たな分野を早く確立する事が重要です。一人だけでジタバタしてもその分野のノウハウを習得するのは大変難しいと思います。
既存分野の狭い世界の中だけでも、いろいろ考えることができます。
境界立会した隣接者にも土地家屋調査士は付いている事が多いです。商売敵でなく仲間なら、地籍情報について協力し合うことで、正確で無駄な労力をかけない業務ができます。間違いなくお客様の為にも良い事でしょう。
仲間と一緒に測量機器を共同購入する事も考えられます。
仲間と一緒に大きな仕事を共同受託もできるでしょう。
新人の間、補助者を雇えないならお互いに協力し合う事もできるでしょう。
自主研修するにしても一人よりは仲間とする方が効率が良いでしょう。
宮城会だけでなく土地家屋調査士の世界は、昔から面倒見が良い業界だと思います。
もし開業に迷っている方がこのブログを見ているなら、遠慮なく宮城会にご連絡をください。
別に宮城会以外で開業したいと思っている方でも結構です。なんらかのアドバイスができると思います。
何と言っても、商売敵ではなく仲間なのですから。