2011年1月6日木曜日

仙台市と名取市の境界合意

昨日の河北新報に以下の記事が載っていました。
先日宮崎県と熊本県の県境がやっと決まった話をブログに書きました。
まだ決まっていない県境がまだ有ることは知っていましたが、身近な仙台市と名取市の境も不明な箇所が有ったのですね。

この未画定な箇所についての原因を河北新報は下記のような記載をしています。

これまで未画定だった理由は「河口の位置が歴史的に動いており、双方が有利な地図を持ち出すなどして境界を主張したため折り合えなかった」との推論もあるが、公文書が残っていないことから不明だという。

この事例でも分かるように、仙台市と名取市は双方を侵害するつもりはなく、喧嘩するつもりも無いのですが、境界が未画定な部分が出るのです。民間についても同じです。未画定な箇所について、対立構造だけで判断してはいけなのです。
「有利な地図を持ち出す」という言い方が「ずるい」というニュアンスを含みますが、決してそんな事ではなく、あらゆる資料を点検したくなるのは当然です。

その上で、境界資料(書証)で範囲を絞り、水際等の地形(物証)等で、合理的に判断することは境界の安定に繋がる判断です。

境界が不明な事への対応は、本来喧嘩するつもりでなくても、裁判等の手法では、どうしても対立構造になってしまいます。
簡単に対立構造に持っていかず、その前に相手の資料や言い分をしっかり把握して、なぜ相手がそう信じ込んでいるのかを理解して、将来に向かった解決方法をお互いで判断する手法を採りたいものです。

そしてこれが、正に「みやぎ境界紛争解決支援センター」(ADR)の役割である訳です。


名取川河口の境界合意 中間点今夏にも画定 仙台市・名取市

仙台、名取両市で1960年代以降、線引きされていなかった名取川河口約1.2キロの境界が今夏にも画定される見通しになった。両岸水際の中間点を結んだ線とすることで両市が合意し、それぞれ市議会2月定例会に関連議案を提出する方針。可決されれば知事の決定を経て、総務相に届け出る。早ければ2011年7~8月に市境が決まる見通し。
合意した境界は、名取川に架かる閖上大橋の約400メートル下流から河口までの約1.2キロ。国土地理院が全国の地形図を精密化する過程の64年に未画定と判明したが、市民生活に影響がないこともあり、長年棚上げされていた。
仙台、名取両市議会で08年、この問題が取り上げられたことを機に画定に向けた機運が高まり、両市は09年2月の仙台市・名取市広域行政協議会の臨時総会で正式に協議を開始。10年7月の総会で、両岸水際6地点と河口両岸の計7地点の各中間点を結んだ線を市境とすることで合意した。
関係者によると、これまで未画定だった理由は「河口の位置が歴史的に動いており、双方が有利な地図を持ち出すなどして境界を主張したため折り合えなかった」との推論もあるが、公文書が残っていないことから不明だという。
両市が暫定的に公表している面積は仙台約788平方キロ、名取約100平方キロ。市境画定と同時に精度が向上した測量値に修正するため、両市とも2平方キロ程度減る見込みで、地方交付税が若干変動する可能性がある。
仙台市市民局は「双方が前向きに話し合った結果、常識的な線でまとまり、喜ばしい」と評価。名取市総務部は「重要な懸案であり、議会の議決手続きなどを慎重に進めたい」と話している。
2011年01月04日火曜日