2010年9月22日水曜日

ボロ物件でも高利回り 激安アパート経営

「ボロ物件でも高利回り 激安アパート経営―入居率95%を誇る非常識なノウハウ」(ダイヤモンド社)

元ハリウッド俳優の加藤ひろゆき氏の書いた本当に「微妙な」本です。
この人の不動産投資のスタンスとそのノウハウを書いた本です。
この本はもう発刊はされていないのですが、同じテーマで他にも2冊出ているようです。

不動産投資に多くの資金は不要だと言って、20万円の貸家や200万円台のアパートなどの話が出てきます。ほとんど流通しそうもない不動産を「鬼のような指し値」で買い叩くのだそうです。
それを自分でペンキを塗ったりしてコストをかけずにリフォームし、安く貸すとのこと。元が安いので大きな利回りとなるという話です。
まあ、言ってしまえばそれだけですが、駅から遠いとか、地方の物件とか人気の無さそうな物件を選ぶという考え方は、聞けばよく理解できますが、この発想と実践はなかなかできません。
また、「アパートの住人の一人に、安く貸す条件で、アパートの廻りの雑草取りをしてもらう。」とか、この本には細かいアイディアが散りばめられています。

この人のライフスタイルにも強烈なメッセージがあります。
「投資するお金がないという人に限って、新築の自宅に住み、200万円くらいの中途半端な車を乗り継いでいる。そんなことでは、いつまで経っても、勤め人は卒業できない。」などと言い切ります。

世の中のすべての価値観を鵜呑みにしないで生きている人で、本当に実践していることを書いているので、それなりの説得力があります。好き嫌いは有るでしょうが独特の文体も含め、確かに面白い本です。

でも、面白いと思って読む本で、この本を投資の参考にするのは、ほとんどの人にとって難しいでしょうね。素人が激安不動産を買うのは、大変リスクがあります。加藤氏も、自らの動きでそのリスクを緩和しているようです。
ですから加藤氏のように自分で考え、自分で動けないと、激安不動産経営は考えない方が良いですね。

そんな事をブログで書いていると、加藤氏に「そんなことでは、いつまで経っても・・・」と言われるか。