2012年1月19日木曜日

人前の筆記具

人前で筆記具を出すことが多いですね。
その際に何を出すか、考える事有りますか。
私は少し考えます。

委任状にサインをもらうとき、お客様が筆記具を持っていなくてお貸しするときに何を出すか。
契約書等に自分でサインするとき、何を出すか。
「何だって良いじゃないか」って?
そうです。何だって良いんです。
でも私は文具ヲタクです。
このどうでも良い事を一生懸命考える事が楽しいのです。

契約書にはさすがに良い万年筆が欲しいですね。
どうせ条文は印刷されています。せいぜい名前を書くくらいです。
やはり万年筆でしょう。
ブランドものでなくても万年筆というだけでも気分が違うと思います。
この用途で迷ったら、デザイン系ではなくオーソドックスなチョイスが良いと思います。
もともとの筆記具メーカーのモンブランやペリカン等でも良いですし、ファーバーカステルなども良いですね。あまりマニアックすぎるものじゃない方が良いでしょう。
またこの用途ではセーラーの「筆でまんねん」も面白いかもしれません。
何しろ「とめはね」ができる万年筆ですから。
万年筆の場合は、ここから話題が広がる事も有ります。
ここで万年毛筆を出して、達筆を見せられたらもっと良いのかもしれませんが。

次に、委任状にサインをもらうときお貸しする筆記具となると、万年筆じゃないですね。
基本的にペン先は自分だけの癖で育てたいので、他人には貸したくないし、万年筆に慣れていない人が借りても書きづらいでしょうし。
少し高めのボールペンでしょうか。
私は水性ゲルのペンを選択する事が多いです。
書き味が良くて、水性よりインクの発色が良いからです。

本当は油性インクの方が退色が少なく、長期保存には相応しいのですが、筆跡に触れて紙面が汚れる可能性が私は嫌ですね。
そんな場面でインクが掠れたり、ボタオチしたりするのは論外です。
人前で手近な紙の裏でくるくると試し書きをするのも、プロとして準備不足に見えます。
ですから100均のボールペンは使いません。

打合せの下書きに、スケッチブックを開いてラミーのサファリでガンガン書く事も有ります。ダークスーツに赤のサファリのミスマッチ感が格好良いと思います。

手帳ではフリクション・ノック、仕事のノートはジェットストリーム、現場ではエアプレス、出張はインジェニュイティ等々。
考えると楽しいですね。
えっ、私だけですか。