消しゴムは綺麗に消えなければなりません。
先日このブログで書いたように、プラスチック消しゴム(すみません、ゴムではないのですが消しゴムと呼ばせてください)が出てから、本当に綺麗に消せるようになりました。以前のゴム製の消しゴムは時間が経つと劣化して堅くなり、なかなか消えないどころか、紙を破くことさえ有りました。
この格段に性能の上がったプラスチック消しゴムであっても、綺麗に消すためには、ゴシゴシと紙が悲鳴を上げるように、消しゴムを擦りつけるのではなく、丁寧に何度も回数を掛けて擦り、少しずつ鉛筆の芯を消しゴムに移し取る必要があります。
この回数を掛けるのは消しゴムの基本です。
この「綺麗に消す」という命題には、鉛筆の芯の硬さと、紙の質に合った消しゴムを選ぶ必要が有ります。
「プラスチック消しゴムなんて皆同じだろう」と思うでしょ。でも使い比べてみると結構違うのですよ。
実際に柔らかい鉛筆の芯には柔らかい消しゴムが合います。本当に「移し取る」イメージです。究極は「練り消し」になるでしょう。「練り消し」についてもいつか書きましょう。
堅い芯には堅めの消しゴムが合います。紙への擦る力を少し多めに使いながら使用します。
どちらにしても、基本は「力を弱めに何回も擦る」ことになります。
何回も擦るとなると、しっかり消えるまで、ちょっと時間がかかります。
もちろん何秒も違わないのでしょうが、同じところを何回も擦ることにストレスを感じることが有ります。
となると、綺麗に消える消しゴムの次に要求されることがあります。
消しゴムは速く消えなければなりません。ということです。
そこで登場したのが、「速消し」です。
どうですか。この写真。
なんと堅さの異なるプラスチック消しゴムを3本並べて、一気に擦るのです。
紙に当てた感じは以下の写真のとおりです。
この角度で3本の消しゴムの角を当てて、一気に引くと、1回で3回擦ったことになります。
この消しゴムの擦る幅は9mmですから、大学ノートの一番広いA罫(普通罫)の7mmより少し太い幅になります。ノートの各行に満遍なく書き込まない人の、現実的な1行消しを意識した幅なのでしょうね。1行の中の細かいところを消したいなら、先日の「カドケシ」がお勧めです。
ちなみにノートは後から書き込む余地が有るように、大きく使うべきなのですが、ノートについての話は別の日に書きましょう。
この早消し、使ってみると一行消し用途なら、確かに速く消せます。
そのような用途なら使ってみる価値があります。お勧めです。
消しゴムなんて何個有っても安いものですよ。
ただ私はどうも馴染めませんでした。
作業が美しくないのです。
たとえ間違った文字でも、自分で書いた文字です。
消すにしても、少しずつ丁寧に消しても良いかなと思ったりしています。