2011年10月19日水曜日

消しゴムの話 プラスチック製でも消しゴム

鉛筆についてのブログに反響があり、消しゴムについても何か書けというリクエストが有りました。
「私は何事も間違わないから、消す必要がないので、消しゴムは使わなかった」と言いたいところですが、残念ながら、かなりお世話になりました。消しゴムだけでもブログが何本か書けそうです。

何から書きましょうか。

私の記憶の一番先の消しゴムは、当然ゴム製だったと思います。
ゴムという素材ですから、次第に堅くなって、亀裂が入り壊れるのがパターンでした。

もともと消しゴムは、紙にくっついた鉛筆の芯の粒子を、擦り吸い付けて紙から引き剥がすものです。
吸い付ければ良いので、ゴム製の消しゴムが開発される前は、パンで消していたようですね。
確かに絵画のデッサンをパンで消しているシーンを何かで見た覚えがあります。
この用途では、今は「練り消しゴム」でしょうか。この「ねりけし」の話題もいずれ書きましょう。

さてこの消す原理ですが、消しゴムを紙に擦り付けて鉛筆の芯の粒子を吸い付けることにより、紙から芯を剥がし、結果的に消えるのです。
ですから、堅くなったゴム製の消しゴムでは、もう消えません。
堅い消しゴムは自ら亀裂が入るだけでなく、粘りが無いので消す能力も減少し、紙に消し跡が残ることが有ります。この消し跡がなかなか消えないという、本末転倒なことになります。


ちなみに当時は堅くなって消えなくなった消しゴムの使い道が有りました。細かく切って投げて、授業中にクラスメイトにぶつける用途でした。

鮮烈なのは、やはり「プラスチック消しゴム」のデビューでしょうね。正式には「プラスチック字消し」と言います。この消し心地は、ゴム製とは一線を画していました。
ちなみに、私たちはこいつを、プラスチック製なのに「消しゴム」と言っておりました。実は今でも言っております。ですからこのブログでは、全部「消しゴム」で通したいと思っています。

ゴム製とは異なり、プラスチック製の消しゴムは柔らかく、しかもその柔らかさが持続し、良く芯の粒子を吸い付けます。

最初使ったときは、あまりに綺麗に消えて、感激した覚えがあります。それ以来、世の中でもプラスチック製が主流になりました。

これらのプラスチック製の消しゴムの成分は、塩化ビニールと可塑剤と研磨剤です。つまり本体を構成する塩化ビニールと、それを柔らかくするための可塑剤、そして紙から芯の粒子を剥がすための少量の研磨剤です。この配合で、各製品の性質の差が出ます。
たまにこの成分に、香りの成分を入れ込むことも有ります。
この各製品についても、香り付きファンシー系についても、後日ブログで書きたいですね。

考えてみると、消しゴムを含めて消す道具に関しては、いくらでも書けそうです。
少しずつ書きましょう。

そうなると、小学生の頃、消しゴムをナイフで削った彫刻を得意にしていたことは、いつのブログにしましょうか。