天職って言いますよね。
大辞林によると、
天職「天から与えられた職務の意」
①その人の性質・能力にふさわしい職業。
②神聖な職業。特に、天子が国家を統治する職務。
③江戸時代の遊女の階級の一。天神。
だそうです。③は初めて聞きました。
まあ②③は別として、問題は①ですよね。
その人の性質・能力にふさわしい職業って、判断が難しいですよね。
人生の中でいろいろな職業を試してみていないので自分では分かりません。
かと言って、他人は勝手に「向いている。向いていない。」って言うんですよね。
どうなんでしょ。
私はこう考えています。
職業は、基本的にどこか我慢するものです。
私は「他人の為に、嫌なことや我慢することを代わって、その対価として報酬を戴けるもの」と考えています。楽しいことだけなら、おそらく対価を払う側であろうと思います。特にサービス業は、その側面が大きいと思います。
ですから、その人にふさわしい職業とは、言い換えれば天職とは、「他人より我慢できる、または嫌いじゃない要素の多い職業」という定義でも良いかと、私は思っています。
他人よりは我慢できる分野だが、やはり苦労はして、その苦労の末業務が完了して、そこで初めて喜べるというようなものかと思っています。
いくら天職でも、業務の最初から最後まで楽しいものではないと思います。そこを勘違いすると、いつまでも「これも違う」とか言ってフリーターを続ける事になります。
暑い夏でも雪の冬でも、他人より動き回る自信の有る方は、例えば不動産の調査測量が天職かも知れません。
普通ストレスのかかるほどの細かい作業が嫌いじゃない人は、例えばCADを駆使した美しい図面作成などが天職かも知れません。
争いの間に入って双方の話しを聞く事が他人より苦痛に感じない方は、例えばADRの調停などが天職かも知れません。
何かを得るのに大量の書籍や資料を調べる事が苦痛でない人は、例えば登記や筆界特定などが天職かも知れません。
こうして見ると、土地家屋調査士分野っていろいろな分野の業務が有るので、これが天職だという人が沢山いるはずですね。いろいろな分野から土地家屋調査士を目指して欲しいものです。