2022年3月25日金曜日

事務所開業・経営の「個別相談」(ガイダンス)について

 試験に合格された方々が私のブログを読んでくださったようで、ご相談などの連絡を何件もいただいています。

ご連絡いただいた方を含む家族のこれからの人生に影響を及ぼすことなので、その方個人に沿った方向で真剣に、できるだけ丁寧にお答えしたいと考えております。


「女性ではだめでしょうか」

「定年を過ぎてからの開業希望ですが、ほかの皆さんはどうされていますか」

こんな単刀直入な相談をいただくことがありますが、例えば女性でも定年を過ぎた年齢の方でも、そういう条件のほかに、既に何らかのスキルがあるのか、受託可能性があるのかなど、その方を取り巻く個別の状況によって、私からのアドバイスは大きく違ってきます。

また、土地家屋調査士の収入だけで一家を支えるつもりなのか、別途収入が有って上積みを狙うのか、目的によっても回答は異なります。

ここからどう考えればいいのだろうかと思い悩んでいる方は、まずはメ-ルをください。

そして、メ-ルにはできるだけ皆さんのプロフィ-ルを添えていただきたいのです。

内容としては、例えば以下の項目を参考にしてみてください。

もちろん全部書く必要はありません。送っていただいた個人情報については、ほかの誰にも渡しません。秘密は守ります。

  • 名前(フルネ-ム)
  • 年齢(補助者勤めの可能性などにも影響しますので)
  • 性別
  • 電話番号(こちらから連絡してよろしければ)
  • 住所(周りの不動産事情も想像するために。都道府県・市町村だけでも結構です)
  • 土地家屋調査士試験など(受験前・受験中・合格・開業準備中・現役)
  • 現在の職業(土地家屋調査士業務との関連などがあればそれも含めて)
  • 土地家屋調査士業務でできること(今持っているスキルを具体的に)
  • これからの行動予定など(補助者勤務・開業など)
  • その他(悩みなどなんでも)

*もちろん事務所の方向性を悩んでいる現役の土地家屋調査士の方でも結構です。

  • 営業の方法、業務の進め方、補助者の雇い方、法人からの独立等々


こんな内容をお知らせいただけると、その方のためによりフィットした具体的なアドバイスの手がかりとなります。


それから、突然電話をかけてくる方がいらっしゃいますが、私は現役の土地家屋調査士として平日はもちろん、土日・祝日も含めて事前にスケジュ-ルを組んで仕事をしていますので、それはできるだけ避けていただきたいと思います。

また、以前からもあることなのですが、最近とみに常識を少々逸脱したコンタクトの取り方をしてくる方がいらっしゃいます。私の本来の仕事へ影響が出ているのも正直なところですので、その辺はぜひお考えいただければと思います。

なお、寄せられた相談で基本的なものにはメ-ルで回答しますが、答えがメ-ルで回答できる程度を超える場合や聞き取りしながら回答する必要がある場合は個別相談とし、直接電話やZoomなどで個別相談の時間を作ります。日時はご相談の上、調整させてください。

個別相談は土日祝日や夜の時間も対応します。

ただし、私の仕事の時間をあけますので、以下の相談料をお願いします。

  • 30分~60分 3,850円(税込)

長年開業前後の新人を指導してきています。事務所を潰さない方向の道標はお渡しできると思います。

まずはメ-ルでご相談ください。

(鈴木:mucha@rr.iij4u.or.jp)

なお、メ-ル送付後、数日経っても私から返事が来ない場合は、その時点で一度電話をください。



2022年3月21日月曜日

専門家として本は何から読めば良いですか?

 3月19日に東北ブロック主催の「土地家屋調査士試験合格者のための開業ガイダンス」が開催されました。

3日前の大地震と前日の雪とで会場まで移動するのが困難な中、東北各地と新潟から11名の参加者がありました。欠席された方で何らか質問や悩みがある方は私個人アドレスにご連絡ください。個別に相談に乗ります。

さて、ガイダンス後に参加者から以下の質問がありました。

「鈴木先生のおっしゃったとおり力を付けたいと思いますが、本は何から読んだら良いですか?

業務などに関連して読んでおくべき本はとてもたくさんあります。また定番の有名な本もあります。

ただし、その相談者がどこまでの知識を持っていて、過去どんな本を読んできたのかわかりません。私たちが良い本だと思っても、その相談者には読みにくい本かも知れません。

それでまずは以下の答えを伝えました。

仙台駅前にはまだ開いている本屋があります。この会が終わったら必ず立ち寄って、何か土地家屋調査士に関係しそうな内容で、あなたにとって読みやすいと思う本を買ってください。

何でも良いです。不動産登記に関する専門書でなくても良いです。レベルは問いません。相続や税金の特集をしている雑誌でも良いです。

その1冊を読めば、必ず読みたくなる分野が3つは浮かぶはずです。あなたが次に読みたくなった分野の本を買って、次々に読んでください。

それを続ければ、自然に私が推薦したい本を読む力も付くでしょうし、いつの間にかその本にたどり着いていると思います。


そして以下の3点を守ってください。

1、本は毎月一万円以上買ってください。

忙しくて読む時間がない月でも必ず本を買ってください。前は「毎月最低2冊は読みなさい」とアドバイスをしていましたが、忙しいとか病気だとかで読めなかったという言い訳を聞くことが多かったので、最近のアドバイスは「読まなくても良いから本を買いなさい」というアドバイスに変えました。読まない言い訳を封じるためと、買う本を選ぶだけでも知識のプラスになるからです。

また多様な本を理解する力も読書量なしには鍛えられません。受験中は数冊に絞って勉強してきたと思いますが、しばらくは1000本ノックのように多読した方が良いと思います。

2、受験本はしまってください。

東京法経やLECなどの受験本は、皆さんを合格に導いてくれた本ですから心から感謝して、しまってください。あれらは受験に特化した本です。受験を終えたのなら、これからはプロとしてオールラウンドの知識が必要です。

3、どの本でも良いから今日買ってください。

いつまでも良い本を求めて一冊も読まなければ、まったく意味がありません。何でも良いから、まずは今日一冊買ってください。仙台には大型書店が何軒かあります。行ってみてください。もし書店が閉まっていたら、Amazonなどで何か注文してください。早く独立したいのなら今日から始めましょう。




ちなみに読書法については過去にいくつか書きました。お時間のあるときにご覧ください。

私の読書法まとめ

また以下の記事も読んでください。

土地家屋調査士試験合格者が読むべき書籍について





2022年3月17日木曜日

宮城、福島に震度6強の地震発生

 東日本大震災での体験は私の人生感を変えました。

今後、他の地域に住む人たちに、あんな思いはさせたくない。

そう思います。

「東北の被災者のために3.11を忘れないで欲しい」と考えているのではありません。「世界中の人のために」忘れてはならないのです。

各自が各分野で工夫をして次世代にも繋ぎましょう。

以上は3月15日にFacebookに書いた文章です。


そして、その翌日3月16日の夜、宮城と福島に最大震度6強の地震が起こりました。

私は遅くまで残業をして自宅に帰るところでした。

駐車場で地鳴りのようなものを聞いて(周囲のマンションなどが鳴っていたのかも知れません)、縦横に揺れる非常に強い地震を体験し、11年前の被災の記憶に直結し、覚悟しました。

幸いにも私には自宅にも事務所にも大きな被害などはなかったのですが、今回の地震関連と思われる死者は4人、負傷者97人(17日午前8時時点)とのことでした。お亡くなりになった方にはご冥福をお祈りいたします。

ライフラインも11年前よりは少し強くなったようですが、実際に停電や断水などの二次被害に遭った地域は多く存在します。余震の続く真っ暗な中、どれだけ不安だったか、実際に経験した者としてお察しします。

東北自動車道も新幹線も止まっています。

まだ、しばらく余震が続きます。

東北地方はもちろん、全国の皆さんもお気を付けください。地球の地殻変動の規模に比べて日本列島はとても小さいです。


全国の皆さんも、この機会に再度周りを点検してください。

・大きな地震が起きたときに安全な場所の確認

地震の際に自宅に留まることは安全なのか、避難した方が良いのか。

自宅に留まるならどの部屋のどこにいれば一番安全なのか。

外に避難するならどこに避難すべきなのか。 

移動の行程で津波や山崩れの虞がある箇所は無いのか 。

・災害で電話が通じない場合の家族の決めごとを確認する

安否は災害用伝言ダイヤルで、など。(体験はしておく必要あり) 

まずは自宅に集合、自宅が失われた場合はあの避難所に集合、など。

・家族分の飲料水や食料は最低でも数日間分は常備する

非常食でなくても良い。冷蔵庫に入れなくても保つものであれば良い。

できれば火や水を使わなくても食べられるものも欲しい。

・風呂の水は常に入れておく

断水で一番困るのは飲み水よりも、トイレの水でした。

・ガソリンや充電は空になってからではなくて、常に余裕を持って補給する。

習慣づけましょう。

・家の中での物の置き方を再確認する。

落ちてこないような場所に移動する。 

倒れたらドアが開かなくなるような場所を避ける。

・その人にとって無かったら困るものを別の場所に複数準備する

毎日飲まなければならない薬やメガネなどは、予備があると助かることがある。

・定期的に家族と防災の決めごとを話し合う

上記などの対策を一人で考えても、家族と共有しないと意味がありません。

お子さんを含めて問題意識を共有することが大切です。








2022年3月14日月曜日

震災復興応援試合について

東日本大震災の発生から3月11日で11年となりました。

今年もテレビやラジオで特集が組まれ、各地で多くのイベントが開催されました。

「震災を風化させない」「記憶をつなぐ」

とても大事なことです。

十年一昔と言いますが、東北でも一昔を超えて風化が始まっています。

その反面、まだまだ故郷に帰ることができない地域もあり、農業漁業では風評被害が収まっておらず、災害は継続しているとも言えます。

今被災中の人のためにも、そして今後起こりうる災害対応のためにも、決して忘れてはいけない教訓として、機会を捉えて、皆で語り継ぐべきだと思います。


大震災の直後から、家族も財産も奪われて下を向いている人々に何ができるのか、各界から様々な工夫がなされた支援やイベントが催されてきました。それらもずっと継続してくれています。被災地に住むものとして感謝しています。

正直に言えば、東日本大震災がらみのイベントや番組の中には、違和感を覚えるものもあります。でも、私は「やってくれるだけありがたい」と思うようにしています。

それすらやらなくなったら、震災は本当に忘れられてしまうからです。


ご存じの方も多いでしょうが、私は「ベガルタ仙台」の長年のサポーターです。

私は、あれだけの災害を受けた地域が立ち上がるための精神的な支えとして、スポーツも役に立ったと思っています。

特に震災後最初の試合となったアウェイの川崎フロンターレ戦では、試合内容だけではなく、試合前から川崎のサポーターがベガルタ仙台のチャント(応援歌)を歌い続けてくれて、涙が止まらなかったことを覚えています。

その川崎との試合も、その年の試合(J1四位)も、次の年の試合(J1準優勝)も、劣勢の中でも最後の1秒まで諦めずに前を向いて攻めていく姿勢が、被災の中で負けそうになる住民の心を奮い立たせる「希望の光」となったことは間違いないと思います。


さて、3月12日には、ともに被災地を拠点とするサッカーチームの「ベガルタ仙台」と「いわてグルージャ盛岡」による「震災復興応援試合」が開催されました。

この「震災復興応援試合」は毎年必ずこの時期に開催され、その相手は同じ東日本大震災の被災地を拠点とする「鹿島アントラーズ」や、阪神淡路大震災の被災地を拠点とする「ヴィッセル神戸」などと試合が組まれていました。

今年はJ2リーグなので、初めて岩手を拠点とする「いわてグルージャ盛岡」との試合が組まれました。

サッカー界も震災をなんとか忘れないように、風化させないようにしてくれているのだと思います。私はもちろん毎年観戦しております。

しかし、これにはずっと違和感がありました。

負けそうになっても最後の1秒まで戦う選手達の姿勢が被災地に勇気をもたらせていました。これがスポーツの力です。

ところがこの震災復興応援試合は、必ず被災地どおしの対戦が組まれています。試合だから被災地のどちらかは負けます。

スポーツは「負けそうでも最後まで諦めない」という考え方が力になるのだと思いますが、どちらかに「結局負けたのね」という結果を見せつけることにもなり、「これもどうかな」と思ってきました。

また、選手のほとんどは、東北出身でもなく震災を経験していない人たちです。その人たちに「決して負けられない」などと被災地の想いを背負わせすぎているとも思っておりました。

被災地で毎年この日を迎えるのにナーバスになっているから、こんなひねくれた考え方になるのでしょうか。

10年過ぎて初めて言います。


NHKより



2022年3月10日木曜日

3月19日東北ブロック主催の開業ガイダンスが開催されます

日本土地家屋調査士会連合会東北ブロック協議会が開催する「試験合格者のための開業ガイダンス」が、今年も3月19日(土)に開催されます。

講師は今年も私が担当させていただきます。

私が個人で開催している「土地家屋調査士事務所開業経営ガイダンス」は、まだ合格していない受験生も、合格者も、すでに開業しているベテランの土地家屋調査士もすべて受け容れて、それぞれの立場に合わせて説明をするものです。

それとは違い、毎年の東北ブロック協議会主催のものは、その年の仙台管区法務局管内の試験合格者にフォーカスして研修するもので、合格者に直接郵送で案内されているものです。

この東北ブロック協議会主催のガイダンスは、今年の合格者のみと受講者を絞っているので、事務所開業前後の問題にフォーカスしやすく、その部分をより掘り下げて議論することができます。

また、私個人主催のガイダンスとは異なり、東北六県の会長の皆さんが揃いますので、各県の事情や開業後のことも相談できることがメリットです。

なかなか会えない会長さんと直接お話ができますので、とても良い機会だと思います。

ご本人が、事務所承継者の2代目であるとか、法人勤務が決まっているとかで、自分で事務所を開業しないにしても、今回のガイダンスを受講された方が良いと思います。必ず土地家屋調査士人生の方向性のヒントがあるはずです。


なお、東北ブロック主催のガイダンス受講者に該当しない東北在住の人で、ガイダンス参加希望の方がいれば、直接私に連絡ください。(連絡先:mucha@rr.iij4u.or.jp)

人数によっては、開催時期や開催場所を考慮しながら、鈴木個人開催のガイダンスとして別途開催しようと考えております。




*以前このブログでお伝えしたガイダンス予定地の名古屋と札幌については、ご希望も伺いながら日程と場所の調整中です。


2022年3月4日金曜日

今週末の広島と高松のガイダンスについて

人生を賭けて土地家屋調査士試験を受験しておきながら、経営については勉強せずに勝手な思い込みで王道を外れていく後輩たちを見て、昔から心を痛めていました。

そこで、少しでも皆さんの事務所開業や経営のヒントになるようにとの想いで、このようなガイダンスを長年全国各地で開催して来ました。

広島と高松のガイダンスの開催も、コロナの時期なので躊躇する気持ちもあったのですが、徐々に参加希望者も増えてきましたので、参加者も私もお互いに細心の注意をしてガイダンスに臨もうという条件で開催を決定した次第です。

その広島と高松の「土地家屋調査士事務所開業・経営ガイダンス」の開催日も、今週末になりました。最終確認事項を以下に書きますので、参加者希望の方はよろしくお願い致します。


「土地家屋調査士事務所開業・経営ガイダンス in広島」

日時:令和4年3月5日(土) 午後1時30分~17時00分(終了時間が変更になりました)

場所:TKPガーデンシティPREMIUM広島駅前

〒732-0821広島県広島市南区大須賀町13-9 

 http://www.kashikaigishitsu.net/facilitys/gcp-hiroshima-ekimae/access/



「土地家屋調査士事務所開業・経営ガイダンス in高松」

日時:令和4年3月6日(日) 午後1時30分~17時00分

場所:サン・イレブン高松

〒760-0067香川県高松市松福町2丁目15−24

志度線・松島二丁目駅すぐ目前


「広島・高松 共通の内容」

会費:3,000円

・当日の講義時間を少しでも確保したいので、まだの方は事前振込をお願いします

受講対象者: 

土地家屋調査士受験者、土地家屋調査士試験合格者、土地家屋調査士会員

・土地家屋調査士試験合格したけれど、開業する勇気がない方

・補助者として修行している今の事務所勤めを後悔している方

・試験合格したけれどまったく実務が分からない方

・事務所や設備など、開業資金の計画が立たない方

・土地家屋調査士資格の先行きは大丈夫かなと心配している方 

・法人に就職して、本当は独立するはずだったんだけどなぁと後悔している方 

・土地家屋調査士になったけれど仕事がなく、この先どうすれば良いか悩んでいる方 

・自分の事務所の運営方針を再度見直してみたい方

・久しぶりに鈴木の話を聞きたいなと思った方  

問合せ及び参加希望連絡先

 鈴木修メールアドレス  mucha@rr.iij4u.or.jp


その他(コロナウィルス対策など)

ウィルス対策については、主催者としてできる範囲で工夫はします。

受講者も自己責任で参加していただく点をご理解願います。

当日に体温を確認することとマスクを着用のことをお約束ください。

*コロナ感染の可能性があるということで、参加申込後に欠席連絡をくださった方がいましたが、本日電話で個人ガイダンスをさせていただきました。やむを得ない方には、このように何か考えますので、ご無理はなさらないでください。


*今回は時間が無いので観光はあきらめています。でもせっかく高松まで行くので、うどんは食べたいと思います。有名なお店までは行く時間が無いですが、高松駅あたりでおすすめのお店ありますか?