2025年3月7日金曜日

経験値が欲しいなら、測量助手であっても意識を持つべき

土地家屋調査士新人研修の講師の場面や後輩に個人的に教えるときには、「専門家として業務をする上で大事なことは、常に法令上の根拠や技術理論を基に判断して行動すべきであり、経験則だけで判断することはとても危険である」ということをお伝えしてきました。

経験則だけでは、所詮その人の今までの環境の中でたまたま事故が起こらなかったか、あるいは起こっても気が付かなかったという可能性があります。

そうは言っても、経験が絶対的に不足していることもやはり問題があります。

ですから、開業する前には先輩の事務所で補助者をすることをお勧めしています。

しかし、どうしても補助者勤めのできない方もいます。そのどうしても補助者ができない環境の方については、何を注意して良いか分からない中で、すべてに細心の注意を払って経験を積まなければなりません。

そこで、補助者経験が少ない人や、より高みを目指す人のために鈴木修塾を開催していますが、その中でも受講する方に「時間を作って、できるだけ複数の先輩のお手伝いをさせてもらい、様々な経験を積みなさい」と言ってきました。

ただし、私のところに相談に来る方々の中には、ただ先輩の手伝いをしているだけで満足している人が複数いて、このことにとても驚いています。

測量の手伝いをさせてもらっても、意識なく言われるままに動くだけでは、結局測量ポールを持つという経験にしかなりません。測量のポールマンのプロになりたいわけでは無いはずです。

本来は補助者として、受託から納品、経営の一端など、様々なことを経験させてもらって一人前になっていくのに、それらを端折っていることを考えたら、もっと頭を使わなければなりません。

ポールを持つ間にも、「先輩はどの点を測量するつもりなのだろうか」「その点の測量データが必要なのは何の為だろうか」「この測量にはどんな登記手続が絡んでいるのだろうか」「その手続に法的な論点があるとすればなんだろうか」等々、疑問点や問題点を具体的にあげていき、今手伝いをしているこの業務の全貌を想像するなど、いくらでも考えられるでしょう。

もちろん、現場では先輩の手を止めるような質問をしては邪魔になるだけです。

できるだけ頑張って現場を早く終わるように動く努力をし、先輩の時間を作ってから質問をすべきです。

現場によっては、公図や登記記録などを見せてもらえるかもしれません。
場合によっては、論点や問題点を教えてくれるかもしれません。

また、先輩がお客様や隣地の所有者の方々とお話や説明をしている場面があったなら、それこそが一番大事な学びの場のはずです。先輩の邪魔せずに「自分ならどう説明するか」を考えながら先輩の話を聴くことが、補助者の経験の少ない方にはとても重要です。


このような意識も持たずに帰るだけなら、勉強にはならず、単なるアルバイトで終わってしまいます。

独立開業とは、何でも自分から取りに行くということです。

頑張ってください。
応援します。






2025年3月4日火曜日

土地家屋調査士鈴木修塾5月(土地業務)受講案内

 土地家屋調査士鈴木修塾は、5月に「土地業務」と6月に「建物業務」を開催する予告をしておりましたが、詳細が不明であるとお問合せが増えています。

確かに説明不足だったと理解しましたので、今までにいただいたお問合せを踏まえて、以下に土地家屋調査士鈴木修塾5月「土地業務」募集の詳細を書かせていただきます。
6月の「建物業務」の詳細は近日にお知らせします。


《土地家屋調査士鈴木修塾(土地業務)》
~裁判に耐えうる筆界の調査確認方法と具体的土地業務~

日程 令和7年5月15日(木)13時30分~5月18日(日)14時00分
 LINEグループによる事前研修 約2ヶ月前から前日まで(今回は3月中旬から)
 必要に応じて個別指導 随時

※毎回北海道から九州までと全国からのご参加がありますが、当日移動で間に合う方が多いようです。何か不都合な点があればご相談ください。
※集合して研修するのがこの3泊4日であり、その開催前2ヶ月間程度でLINEグループによる事前講義をいたします。また必要に応じて個別電話指導などをいたします。
また鈴木修塾は講義が終わってからも、業務上の疑問に答えるという長いサポートをしております。

場所 講 義 エスポ-ルみやぎ(宮城県青年会館)

 仙台市宮城野区幸町4丁目5番1号
 022-293-4631

受講料 137,500円(税込)宿泊や飲食は別途

※集合講義の1か月前(4月15日)までにお支払いをお願いしていますが、個別のご事情によるお支払いの方法については、ご遠慮なくご相談ください。

参加登録の方法

受講ご希望の方は、以下にメ-ルでお願いします。
鈴木修 宛  mucha@rr.iij4u.or.jp
※件名は「鈴木修塾5月(土地業務)受講申込み」など、内容がわかる書き方でお願いします。

⑤参加申し込み締め切り

上記のとおり3月の中旬からLINEグループによる講義が始まりますので、基本的には3月15日頃で締め切りにします。
もちろん、その人の力量によっては事前のLINE研修を省略して5月直前からでも間に合うかも知れませんが、どんなキャリアの方でも研修効果は少なくなると思います。
上記のとおり3月15日あたりを締め切りの目処としますが、それ以降でも申し込み希望をお考えになった場合は、どうぞ遠慮なくご相談ください。

⑥講義内容

独学や先輩に質問している程度では身につかない根本的な法理論に基づく業務の考え方や、他業界に振りまわされない普遍的な業務受託や処理の方法などを教えます。

「裁判に耐えうる筆界の調査確認方法と具体的土地業務」というサブタイトルのとおり、土地家屋調査士業務でトラブルに巻き込まれることがあります。

表面的なテクニックだけで業務を進めていると、それらの問題点に気が付かないでしまいます。疑問のある度に地元の先輩に聞いている程度では、なかなか身につかない内容を説明します。

逆にわざわざ仙台まで来なくても、地元でも独学でも身につくはずの測量の方法やCADの方法は3泊4日には入っておりません。

もちろん、それらの点(測量やCAD等)も地元に帰ってから、何をどうすれば身につくかは教えています。(塾ではTSなどを朝の自主練などのために開放はしています)

過去、試験合格前の方から土地家屋調査士歴30年前後の方まで参加されていますが、皆さんから好評をいただいております。

どの段階の方でも、付いて来られない講義内容ではないはずです。

もちろん、事前の約2ヶ月間のLINEグループによる研修と個別の電話指導で、講義に付いてくるための基礎知識と、勉強の仕方も教えることになります。


⑦宿泊等

※合宿所は会議室と同じエスポ-ルみやぎ(宮城県青年会館)をお勧めしています。
もちろん、宿泊はどこのホテルでもご自身で予約されることは可能です。
ただし、個室素泊 4,000円(税込)と格安であることと、毎回青年会館の私の部屋に夜中まで皆さんで集まって議論したり、私が質問に答えたりしているので、青年会館の方が交通費もかからず時間も節約できて便利ではないかと考えて紹介しているだけです。

⑧その他

不明な点は、上記メールアドレスに、ご遠慮なくお問合せください。