2015年3月3日火曜日

開業記念日

本日3月3日は私の開業記念日です。
昭和56年3月3日が土地家屋調査士の登録日で、34年になります。

法学部でなく、測量出身でもなく、補助者経験なし。以前も書きましたが、私の出身は理学部生物学科です。
もともと土地家屋調査士になるとは一切思わない人生から、何故かこの道に来ました。
それから日本で一番分からない土地家屋調査士として開業してしまって、開業後にとてもとても苦労しました。振り返ると本当に長い月日でした。

開業当時、時間だけはあるので、毎日公園に行って測量の練習をしていました。暗くなると真夜中まで法律の本を読んでいました。

人間としてかなり甘かったのですが、業務に対するプロ根性だけはあったようです。
業界の師がいないので、業界のルールが分からず、自分の力の付け方を工夫して勉強して来ました。あの頃読み漁った多くのジャンルの書籍と、通った研修会やセミナーの数と、その後のジタバタが今の研修講師としてのノウハウに繋がっています。

しかし、それにしても同期の仲間からの出遅れの差はとても大きく、まさか20年後に連合会の理事や宮城会や東北の会長をしたり、全国で講師をすることになるとは、頭の隅にも浮かびませんでした。

このあたりのことは、4年前の3月3日のブログで書いています。

「祝! 開業30周年」

この日のブログが、新人研修会で私の自己紹介に使っているものです。

そして4年前にこのブログを書いたときは、まさかその1週間後に東日本大震災がくるとは予想できるはずもなく、あと2ヶ月で宮城県土地家屋調査士会の会長を退任できると思って平和に書いていました。

しかし、3月11日に宮城会の会長の立場で東日本大震災を経験して、災害対策本部長も兼任することになったからには、会長を退任はできなくなりました。あの時はとてもキツかったのですが、それらが今となっては、私にとって大変貴重な経験になりました。
平時では経験できない多くの絆を戴いてもいます。震災を通じた友人もたくさんできました。


人生は驚きの連続です。私は自分の人生を自分でコントロールしてきたようで、実はどこまで自分で決めてきたのでしょうか。

他人や世間に流されたくない。
自分の人生は全部自分で決めたい。
私はそんなことを考えてこの業界に入りましたが、すべてそうも行かなかったことを実感しています。

開業した頃、仲間もいない社会に入って、独学で必死で努力しましたし、頑なに自分で未来を切り開こうとしていました。
しかしその後、偶然の出来事や仲間からのアドバイスの方が選択肢として良かったことも数多く経験しています。

世間の流れに従うことは悪いことだけではないと、最近やっと思えるようになりました。
そう考えれば、何が来てもこれからの人生も楽しめそうです。

来年は35周年記念の歳、あまり自分の人生をコントロールしようと思わずに、何が待っているのか楽しみにしながらの人生も良いかも、と思ったりしてます。


皆様に感謝。