2014年9月28日日曜日

32年ぶりのお客様


先日私の記憶に無いお名前で、事務所にお電話を戴きました。
よくよくお話しを伺ったら、32年前に私が測量調査・分筆登記した土地の隣接地の所有者でした。
名前だけでは分かりませんでしたが、図面を見たら思い出しました。
土地家屋調査士は現場や図面を見れば思い出すものですね。

業務の依頼でした。

10年程度前の事件に関するお問い合わせや追加依頼はたまに戴きます。
しかし32年前と言えば私が開業して1年目の頃。
私も駆け出し、まだまだ不安の残る仕事ぶりだったはずです。
しかもその後、私は事務所も移転しており電話番号も変わっています。

ですから当時の直接の依頼者でもなく、ある意味利益相反の隣接地の所有者が、わざわざ私を捜して電話を戴いたのは感激でした。

お伺いして様々な相談にお答えしてから、
「当時誠実に仕事を進めてくれたことを覚えている」とおっしゃってくださいました。

一番の誉め言葉です。
やはり日々の業務を誠実に進めることが次の仕事に繋がり、結果的に今も事務所を続けていられることを再確認できました。

「で、どんな仕事が受託できたのか?」って
その方と相談の結果、今回のご依頼については「少なくても今は費用対効果の関係でやらなくて良いし、今のところリスクも無いですよ」と申し上げ、結論として仕事にはなりませんでした。

いえいえ、業務にならなくても問題ありません。
また30年ぐらい先に電話を戴くことを楽しみにしておりますよ。