今回の被災滅失建物の調査には、赤・黄・緑の3色のマーカーが必要ですね。
さて、そのマーカーですが、何を持って行ったら良いでしょうか?
私のコレクションのマーカーを並べてみました。
左の三本が、マーカー界で定番のZEBRAのOPTEX CAREです。
中の三本が、PILOTのFRIXIONシリーズのマーカーです。
右の三本が、Pentelのノック式ハンディラインSです。
OPTEX CAREは、さすがに定番品ですから、コンビニでもどこでも手に入ります。
困ったらどこでも買えるというのが強みです。
この中では定価も一番安いですので、清書のときに多くの面積を塗るときには使えると思います。
FRIXIONシリーズは、私が何度も紹介している綺麗にインクが消えるという機能を持ったペンのマーカー版です。このマーカーが新発売のときに買ったのですが、最初は発色が良くなく、ちょっとだけ残念でしたが、今はインクの発色が良くなりましたので、マーカーとして十分使えます。図面にマーカーで色づけしているときに間違ってしまうと、ボールペンなどのインクと比べて、マーカーインクの場合修正が難しいので重宝します。
ノック式ハンディラインSは、ノック式でキャップが無いものです。
マーカーのインクは乾きやすいので、使ったらキャップをすぐ嵌めることが必須です。
しかし、この製品はノックの際にシャッターが取り付けられていて、ノックしないときには先が乾かないような機構になっています。
これも使ってしまうとこの機能が外せなくなると思います。
各々特徴を理解して使い分けると良いでしょう。
現地で被災状況に応じて色分けるのですが、建物の特定が難しいので、間違った色を塗って修正したくなることがあります。
その点で、この業務にフリクションを勧めている方もいます。
でもフリクション大好きな私でも、現場のマークに使うには消極的です。
まず現地でマークするのは、あくまでも下書きでしょうから、間違いを修正した跡が美しくなくても、明確に分かれば良いはずです。
ですから現地調査においては、マークの消去機能に、そこまでアドバンテージがあるとも思えません。
一番問題なことは、フリクションのインクは、摂氏65度を越えると消えることです。
正確に言うと透明になるのです。
あのこすって消すのは、消しゴムを連想させますが、その消去メカニズムはまったく違っていて、フリクションの場合は摩擦熱を起こし、その熱でインクを透明にするのです。
ですから、夏場の現場で、車に資料を放置してしまうと、書いたインクが消えてしまう可能性があります。
私は、この理由で、今回の現場ではフリクションをお勧めしません。
今回の被災建物調査には、やはり推薦するのはノック式です。
この写真のように、ノックしたときだけ、芯が出てきます。
現場でマークするときに、いちいちキャップを外し、マークして、キャップを戻し・・・という手間は、とても面倒です。これを500棟程度見て歩くとすれば、この手間は馬鹿にならなくなります。他に資料も持って歩くので、両手を使うキャップ外しは面倒です。
私は今回の現地調査で、このノック式をとても重宝しました。お勧めです。
被災建物滅失調査以外でも、現場でマーカーを使う場合は、ノック式を試してみてください。
ちなみに、私のコレクションには、他にも大好きなマイルドライナーがありますが、これは今回の業務の指定色と違いますし、また、いくらマーカーインクとは言っても、勿体なくてあのペンは現場に持って行きません。