土地家屋調査士事務所を開業しても、一般的にはすぐに仕事は来ません。
いろいろ理由はあるのでしょうが、それはさておき、その間、意に沿わぬ仕事を受託するくらいなら、私は先輩の手伝いをすることを勧めています。
私も昔は先輩たちの仕事を手伝っていた時期があります。
お金のためだけなら他のアルバイトもあるでしょうが、一人に限らずに複数の先輩たちの仕事を手伝わせてもらうことで、様々なノウハウに触れることができるというメリットがあります。
だから自分の知識に偏りがあると思うのなら特にお勧めです。
補助者を雇うつもりがない事務所でも、手伝い程度ならニーズは結構あるものです。
ただし、手伝いをするにしても目的と意識を持ってくださいね。
例えば、測量の手伝いをするとして、その時にあなたは何を考えているのでしょうか。
測量の助手としてただポールを立てているだけならば単なるアルバイトですよ。
その手伝いをする前に、ほんの一瞬でもその土地の公図等の資料を見せてもらいましたか。
どこを何のために測量しているのか気になりませんか。
私なら、手伝いであっても、ポールを持つ前にどの点を測るのかをまず考えます。
その自分の考えた点と先輩から指示された点が異なったのなら、先輩は何を考えてこの点の測量を必要としているのかそれを考えてみます。
先輩がお客様や隣地所有者と何か話をしているなら、私なら何を言うかを考えながら、先輩の言い回しとの違いを確認して、その違いの意味を考えてみます。
そして仕事が一段落したときに、先輩に真意を聞いてみます。
実際にガイダンスなどで後輩たちに尋ねてみると、先輩の事務所での貴重な手伝いの時間が単なるアルバイトにしかなっていない人が多いようです。
そこが意識できるようになれば、アルバイト代をいただくどころか、授業料を払っても手伝わせてもらいたくなるはずです。
自分で意識して動くことができない人は、独立は無理ですよ。
*先輩に教えてもらえる機会が少ない方、補助者勤めができない方、また経験だけで理論不足の方、自分の事務所の運営の方向性を再確認したい方たちのために「塾」を開催します。blog-post_5.html