2015年12月11日金曜日

クリエイティヴ・ツールとしての手書きの重要性

私達の世代でも手書きをしなくなって久しいという方が増えました。
また、デジタル・ネイティヴ世代は、最初からキーボード中心の生活なのでしょう。

私も仕事の中心はキーボードとマウスによります。
コンピュータが無ければ仕事が成立しません。絶対に困ります。

しかし、私にとっては、キーボードやマウスと同時に手書きも絶対に必要です。
私の中の大雑把な区分としては、既にある技術や考え方に手を加えたり発展させたりする作業にはキーボードとマウスが向いていて、無から新しいものを生み出す作業には手書きが向いていると感じています。
だから、誰もやっていない新しいプロジェクトを考えるときは、大きな真っ白な紙にグルグルと丸や四角を描くように、右脳と左脳を一緒に使って発想しています。

そんな用途の手書きには、具体的には罫線の無いノート、有ったとしても気にならない程度の薄い罫線のノートが向いています。そして、できるだけ大きなノートが良いと思っています。何かを発想するときは、罫線や紙面の大きさの制限が無い方が絶対に良いです。
紙面の制限が発想の制限になることがあるからです。

グルグルと自由に線を描く際には、様々な筆記具を使いたいので、インクが裏抜けしたり、滲んだり、繊維に引っ掛かったりしないような紙質が欲しいですね。
私の中では、以前ここで紹介したような大きなスケッチブックがお勧めです。
また、A2版の大きな図面用の白紙にペンで書き込むときの気持ち良さはたまりません。
いくらでも追記しながら発想が広がります。

では、そのときの筆記具は何が良いかというと、基本的に芯が折れるようなシャープペンや、インクが掠れたり、ぼた落ちしたりするボールペンは絶対に使いません。
そのペンのトラブルが気になって、発想が止まります。
一番使うのは太字の万年筆です。
色が欲しいときはサインペンの青や赤を使うことも多いです。
この用途には普段使っているペンが良いです。
そのペンを使っていることが気にならないほど使い込んだものが良いです。

デジタル・ネイティヴの世代の皆さん、コンピュータを使いこなすことが手書きで処理することよりも優れていると思っているでしょう。
用途によっては確かに優れている部分も有るでしょうが、そうでない部分も多いと私は思っていますよ。

何かを考えるとき、一度キーボードから離れて手書きで考えてみませんか。
おそらく発想が変わるはずです。
デジタルもアナログも、どちらのツールも使いこなすことができたら、もっと良いと思いますよ。

以前スケッチブックの使い方について書いたブログ記事を貼っておきます。

スケッチブックを最近使ったのはいつですか?


私の場合、スケッチブックは切れないように常にストックをしています。

今日の記事の趣旨とは少し違いますが、このブログ記事の前半部分は、また別の使い方の紹介です。プロジェクト全体を俯瞰する使い方の紹介ですが、この俯瞰の視点もコンピュータより大きな紙を使う方が便利だと思っています。