2015年12月1日火曜日

補助者になれば実力が付くのですか?

ここのところ土地家屋調査士事務所開業ガイダンスin大阪に参加される方と、メールや電話でお話を始めています。
当日だけではすべてをお伝えするのが難しいと思い、当日までに少し問題を整理してガイダンスに臨んで戴きたいと考えたからです。

その中で複数の方が書いていたことですが、「補助者になったり測量の手伝いをしたりしているけれど、なかなか実力は付かない」との相談がありました。

何事も同じですが、明確な目的意識を持たずに漫然とその環境にいて、時が過ぎるのを待っていても、必ずしも実力が付く訳ではありません。

実際に目的意識を持たなければ、研修会を受講していても実力が付かないでしょうね。

さて、補助者でも測量助手のアルバイトでも、それは仕事です。
あなたに報酬を支払いながら、そこの土地家屋調査士は勉強を教えてくれると約束したのでしょうか。

甘ったれないでください。
あなたを雇用した土地家屋調査士は、あなたのお父さんではありません。

進学の頃には、親や先生が指針を与えてくれたかも知れません。
就職の時には、学校や親戚が指針を与えてくれたかも知れません。
社員だった頃には、上司が指針を与えてくれたかも知れません。

そして、まじめに言うとおりにしていれば、少なくてもそこで生きていくための能力は与えてもらっていたのでしょう。

でも、これからは全部自分で決断して、全部に対する責任を持ちながら実行しなければならないのです。
それが独立というものです。

「そこにまじめに所属していたら自然に実力が付く」と考えている程度なら、独立はやめた方が良いです。

どうしても独立して事務所を開業したかったら、自分でテーマと期限を決めましょう。
そして、勉強させてもらえる事務所があるのなら、そこの先生と相談すべきです。

「5月までに基準点測量を身に付けたい」
「年度中に1人で筆界特定申請ができるようになりたい」
等々

期限も決めずにテーマも持たずに、行動してはいけません。
あなたは、たった1人の事務所であっても社長になるのです。
自覚をもって行動し、能動的に実力を付けましょう。