私達土地家屋調査士は、不動産の表示に関する登記の専門家であり、土地境界の専門家です。
このことを広く国民の皆さんに広報するために、長年無料登記相談会や境界に関する困り事相談会などを開催しています。
これらの相談会は、当然社会貢献の一つです。普段から不動産登記などの専門家として、社会に貢献する窓口でもあります。
もちろん、社会貢献をしながらも、私達が何の専門家であるかを、国民の皆さんに分かっていただきたいという広報活動の一つであることも間違いありません。
このような無料相談会について、各資格団体は皆同様に開催しています。
弁護士会や税理士会、司法書士会や行政書士会等々も開催していますね。
さて、この相談会に来場される相談者が、「多かった。少なかった。」ということを気にする方がいます。
相談者が少ないから広報活動にはならないと考えているようです。
この指摘は全く違うと、私は考えています。
もちろん、どこでどんな相談会を開催しているかが周知されていないというなら、広報活動として問題が有ると考えます。
しかし、この数字はそういう問題ではなく、実際に相談したい案件が少ないだけなのでしょう。
本当に緊急を要する相談は、もうどこかの土地家屋調査士事務所に相談しているはずです。
そうでない相談が、列を作るほど有るとも思えません。
もちろん、バブルの頃は少し待って貰った事も有りましたけれど。
資格業のする広報活動は、「私達が何の専門家であるか」を理解して貰うことが一番なのです。
今登記や境界で困っている人が、ぞろぞろと道を歩いている訳ではないのです。
でも、その人達が、私達の相談会のインフォメーションを聞いて、「今は問題が無いけれど、何か問題が起こったら、土地家屋調査士に相談すれば良いのか。」と理解してくれたら、それ以上の広報はないのです。
先日の60周年記念イベントも同じです。どうしても当日予定が入っている方もいます。
その方も私達のイベントのチラシは見たでしょう。
「へえ、土地家屋調査士も面白いことを考えたな。」って思ってくれれば、広報完成ですね。
本来何をしたいために、今何をしているのかを、しっかりと理解して行動すれば、目先の数字などに惑わされなくなります。