2016年4月29日金曜日

気分転換はすべきですが、気は抜かないでください

本日15時09分、大分県由布市で最大震度5強の地震が起きました。
一度だけの地震なら問題なくても、何度も余震を繰り返すことにより、地盤や建物の骨格が次第に緩んできます。
これだけ大きな余震が起きることが、とても心配です。

私事ですが、2011年3月11日の東日本大震災の翌日は、大分で研修会の講師をする約束でした。
被災した11日の段階では、被災地の私達は電気もなく、全世界の人が見ている津波の映像は見ることができませんでした。ですから私は被災の規模を把握できていませんでした。
「明日どうすれば大分に行くことができるか」それを余震の続く暗い中で考えていました。
研修会の講師が行かなければ、大分会の研修会に穴を空けてしまいます。「飛行機が飛ばなければ新幹線を乗り継いでも行かなければならない」と思っておりました。
そんな時に途切れ途切れに大分会の役員さんと連絡が取れて、「明日は無理だから来なくても大丈夫」とのお話をいただきました。
私は、まだ状況が掴めずに「研修会に穴を空ける訳にはいかない。なんとしても行きます」と伝えたら、逆にその大分の役員さんから宮城がどれだけの被災をしているかを教えてもらいました。
そこで、やっと理解できて、講師に行くことができないお詫びをして諦めました。
飛行機が飛ぶようになって、早速大分にお詫びの研修会講師に伺ったのが5か月後の8月7日でした。
私の東日本大震災と大分会の研修会はセットで一生記憶されるものです。

その大分で大きな余震が起きました。
大分にはたくさんの友人がいます。

私達も5年前の3月11日に震災を経験して、それから復旧を始めて1ヶ月を迎えようとする4月7日にまた大きな地震が来て、それがトドメになった建物や擁壁もありました。
あの日は、再度停電や一部断水を経験することになり、「またか」という精神的にもとても辛い思いをしました。

大分でも熊本でも、被災地の皆さんは、肉体的はもちろん精神的にもとても辛い思いをしているでしょう。東日本大震災で長い間の余震を経験している私も想像はできるつもりです。
辛いでしょうが、もう少し我慢して、まだまだ注意をしてください。
気分転換はすべきですが、気は抜かないでください。
公私ともに復旧のために動いている方は、不安定な場所や被災建物の中にいるときや、屋根やハシゴに登るときにも、余震の可能性も頭に入れておいてください。

心配しています。
応援しています。