2022年1月31日月曜日

修行のための補助者だから

 前回のブログで皆さんにご相談した「土地家屋調査士事務所開業・経営ガイダンス」を広島高松で開催する件ですが、やはり現在コロナのまん延防止等重点措置の中では参加の判断が難しいのでしょう。現在のところ参加希望者が若干少ない状況です。

開催するとすれば会場や飛行機や宿などを予約しなければならないので、2月20日のまん延防止等重点措置が終わるまで待つわけにもいかず、このままだと近日難しい判断をしなければなりません。

まん延防止等重点措置が解除になっている条件付きでも結構ですから、参加を迷っている方はご連絡をお願いします。

さて、その高松の受講希望の方のお一人から、ご相談をいただきました。土地家屋調査士筆記試験に合格されて補助者として勉強する事務所を探している方です。

「具体的に募集している事務所を紹介されて、近々面接に行くことになったので、ガイダンス前にアドバイスが欲しい」ということでした。

それに関しては以下の回答を致しました。

土地家屋調査士をめざす他の方々にもお役に立てるかも知れないので、お話しした要約を書きます。


1.事務所にちゃんと目的を告げなさい

開業のための修行目的だと最初から告げなさい。主に何を学びたいのか伝えなさい。

募集している事務所はあなたを教育したくて募集しているわけではありません。労働力として募集しているのです。だから、ただ土地家屋調査士事務所に所属していれば実力が身につくわけではありません。


2.予め修行期間を相談しなさい

やめるときにトラブルにならないように、たとえば2年などと年数を区切って雇ってもらえるようにした方が良いでしょう。そうでないと、すんなりやめることができなくなります。

お互いに良ければ、雇用期間を更新すれば良いだけですから。


3.修行する事務所は地元にこだわらない

終身雇用のつもりではないのだから、修行中は単身赴任でも良いくらいでしょう。

あなたに一番必要なことを学ぶための事務所はもっと広い範囲で選ぶことが重要です。

また、その事務所先生と喧嘩別れしたときには、地元で何かと顔を合わせることになるので、不便ですよ。


4.自分の方向性と事務所が合っているのか考えなさい

たとえば区分建物だけの業務をやっている事務所に勤めても、あなたが独立してから区分建物を受託する可能性がないのなら、まったく修行になりません。

たとえば敷地調査だけやらされても、何年やっても筆界は分かりません。

自分が何を求めるのかを考えて修業先を選べば良いでしょう。

また、その先生に失礼がなければ、途中で修業先を変えても良いと思います。

そのためにも地元じゃない方がやりやすいでしょうね。

5.先生と他の補助者との相性も大切です

一番大切なことはその事務所の先生との相性でしょうか。
先生が優秀でも、あなたがリスペクトできなければ学ぶことも苦痛でしょう。
本当は他の補助者との相性もかなり重要です。しかし面接の段階では補助者とフリートークできないでしょうから、そこは仕方無いでしょう。

その先生と相性が良いと思ったのなら、その先生が選んだ補助者達とも相性は悪くはないだろうと考えるしかないと思います。


面接と雇用は一方的な行為ではありません。お互いが良ければという契約行為でもあります。

応援します。頑張ってください。