2014年8月19日火曜日

私に文具による「ごまかし」は効きません

私の大好きなフリクション・シリーズですが、いつでも何にでも使えるわけではありません。ペンの携帯の方法や実際に使う場面について注意を少しだけ書きます。

1.フリクションボールペンそのものや、フリクションで書いたものを夏の車内に放置しない

フリクションボールの消える理由は、60度以上になると透明になるインクを使っているからです。
書いた跡のインクを、フリクションボールに付いているラバー部分で擦って、摩擦熱で透明にするのです。
鉛筆に対する消しゴムのように、筆跡の粒子を全部取り除くのではなく、透明になるだけですから、零下20度程度にするとまた文字の色は復活することが多いです。

さて、このインクを透明にするには60度以上にすれば良いだけですから、摩擦熱である必要もなく、一変に全部消すにはドライヤーをかけるという手も使えます。

今の季節一番気をつけなければならないのは、夏の車内の温度です。
車内にフリクションボールを置いて出かけると、ボールペンの中でリフィルのインクが透明になってしまうことがあります。
またフリクションで書いた手帳などを車内に置き忘れても、大切なメモなどが消えて大変なことになります。
また必ずしも60度以上の温度でなくても、自然に薄くなることがあります。
私の経験では(個体差があるかも知れませんが)赤インクが他の色より透明になりやすい気がします。

万が一、ボールペンの中でリフィルのまま透明になったときには、冷蔵庫の冷凍庫で一晩寝かせて、室温で2、3時間自然解凍させることで復活することがあります。
とにかく、夏はフリクションボールや、それで書いたものを車内に放置しないでください。

2.大事な書面の文字はフリクションで書かない

このフリクション・インクの筆跡は他のインクと区別のつかないくっきりしたものですが、やはり消える前提のものですから、証書や手紙の宛先などには利用できません。他のペンと誤って使わないようにしてください。

先日の私の現場で、微妙に非協力的な隣接者がいました。
境界の位置に異議が有るわけでも無く、ただのらりくらりと、立会したくないような感じです。
異議があるのなら明確に言ってもらえば対応もできます。また異議が無いのなら近所どおしだからむしろ積極的に協力し合えばその人の為にもなる、ということも含めて丁寧に説明したつもりです。

なんだかんだ有りましたが、この件はなんとか境界を確認して戴き、測量を終えました。
先日、その隣接者に境界確認図に署名してもらおうとしたら、その方はフリクションボールを持ってきました。
「それ、消えるボールペンですね」と言ったら、
「ああ、そうですね」って答えました。
「分かって持ってきたのかい」と思いながら「そのボールペンは署名に向かないので、このペンをお使いください」と言って、持参のペンを差し出しました。
あれは完全にワザと持ってきたなって思っています。
最後の抵抗なのでしょうか。
もちろんあまり意味が無いですが。

どちらにしても、私に文具による「ごまかし」は効きません (笑)