2014年8月22日金曜日

「想定外」を想定しなければならない時代

広島の土砂災害について、心からお見舞い申し上げます。
またお亡くなりになった方には心からご冥福をお祈りします。

今朝時点で死者は39人、行方不明者は52人とのこと。
発生から3日経過、生存率が著しく落ちると言われる「72時間の壁」が迫ってきています。
今日も「大雨と落雷及び突風」の気象情報が出ている中での救出活動が行われています。
二次災害も含めて、とても心配しています。

現在6万8813世帯、16万4108人に避難勧告・指示が出ているとのことです。
また多くの世帯で停電、断水が起こっているようです。
ご不自由なされていることと思います。
東日本大震災のことを思い出していました。

「今回の被災は東日本大震災と比べて小さい」などと言う必要は有りません。
規模は関係なく、被災に遭った個人にとっては100%ですから。


さて、明日はその広島会の尾道支部に研修会講師でお招き戴いております。
「研修会開催については問題なく大丈夫」とのことですが、受講者の皆様が安全にご参加できることを願っています。

研修項目は3本立てのリクエストを戴いております。
(同じ講師で3本立ては受講者に迷惑では無いかということも有りますが)
その中の1本が「震災と土地家屋調査士」というお話しもさせて戴くことになっています。

このタイミングで、この研修項目でお招き戴いたことは何らかのご縁と思い、心を込めてお話しさせて戴きます。そして今回の広島の被災についても何らかのお役に立ちたいと思っています。

3年半前の東日本大震災は1000年に一度の災害と言われました。
今回の広島の土砂災害も過去に例を見ないほどの大災害です。

広島では「避難勧告が遅れた」とか「誰が出すべきだったか」などの議論が出ているようです。
問題は「想定していなかった」というところに有るのでしょう。

東日本大震災の時も同じ議論でした。
近年の異常気象は、過去の統計や経験則だけでは理解できないから異常気象なのです。

今、誰かを責めても解決しません。
なにしろ当時の私も含めて、住民も行政も政府も全員が
「想定できなかった」のではなく「想定していなかった」とも言えるからです。

まずは行方不明者の安否を確認し、救出することです。
そして避難所にいる方々の物心両面の不安を減らしてあげることです。


以下今回の広島の被災者に対する支援には合わない内容もありますが、東日本大震災の際に支援の最前線にいた私が「支援について感じたこと」をまとめたブログの抜粋です。
何かを送ろうとして考えたときはご一読ください。


Q&A被災地支援マニュアル その1 水
http://fermatadiary.blogspot.jp/2011/03/q.html


Q&A被災地支援マニュアル その2 炊き出し
http://fermatadiary.blogspot.jp/2011/03/q_30.html


Q&A被災地支援マニュアル その3 条件付支援
http://fermatadiary.blogspot.jp/2011/03/q_31.html


Q&A被災地支援マニュアル その4 詰め込み
http://fermatadiary.blogspot.jp/2011/04/q.html


Q&A被災地支援マニュアル その5 ヒーロー
http://fermatadiary.blogspot.jp/2011/04/q_03.html


Q&A被災地支援マニュアル その6 寄せ書き
http://fermatadiary.blogspot.jp/2011/04/q_05.html



Q&A被災地支援マニュアル その7 支援対象
http://fermatadiary.blogspot.jp/2011/04/q_06.html