子供の持っている力は本当に大きいです。
震災直後、支援に行った避難所で、子供が無邪気に遊んでいるところを見ているだけでも救われた思いをしたことが有ります。
山田町の避難所で小学生が「肩もみ隊」を結成して、お年寄りを廻っていたというニュースが有りました。同じ避難所の中で、子供たちが自分たちでできることを考えて頑張りました。
おそらく、肩をもんでもらったお年寄りは、肩よりもむしろ心を揉み解してもらったのでしょう。
子供たちの凄いところは、この「肩もみ隊」を、辛いボランテリアではなく、楽しい遊びにしているところです。
気仙沼の避難所では、東日本大震災のわずか1週間後の3月18日から、4人の小中学生による壁新聞「ファイト新聞」が刊行されました。マスコミでも何度も取り上げられていたので、皆さんもご存知でしょう。
わたしは手がみや えをかくことが大すきです。
パパやママにかくとよろこんでくれます。♡
ひなん所の人にもあげたかったけど
かわいいびんせんがありません。
みんなしらないひとだし 元気がないです。
白い大きなかみがあったので、
新聞みたいに4コママンガやニュースを
かいて みなさんい 元気になってほしいと
おもいました。
さいしょは吉田新聞にしよーと
おもったけど
元気が出るよーにファイト新聞に
きめました。
よんだ人から、ほめられたり、
えがおではなしを
してくれたから わたしも
げんきになりました。
吉田 りさ
ファイト新聞社初代編集長の吉田理紗さん(小学2年生)の文章です。
3月18日の第1号では
「電気ふっ活」が大見出しで、電気がついたときの皆で拍手したイラストが有りました。
そして「きのうおおさかの人たちがとんじるをごちそうしてくれました」という記事が続きます。
毎号、可愛いイラストと楽しい記事が満載で、ファイトが大盛りです。
避難所の皆の楽しみだったでしょうし、書いている子供たちの楽しみでもあったでしょう。
「ボランティアって悲壮な覚悟でやるものではなく、楽しみながらやらなければならない。」と今回の大震災で教えてもらいました。
さて、そのファイト新聞が、河出書房新社から本になりました。
大震災直後から1ヶ月半の新聞をまとめたものです。
大震災と避難所を
「明るく!」
報告している良い資料です。
通して読んでみませんか。