7月2日に宮城県土地家屋調査士会に入会を希望する方の面接がありました。
宮城県土地家屋調査士会に入会を希望する方は、所属予定支部の支部長の面接を受けてその確認を得ることを、入会条件に加えることの検討をしています。前回の支部長会議でその方向性に決まりましたので、今回はそのパイロットケースとして、田中仙台支部長と一緒に私も面接を行いました。
土地家屋調査士会としては、どこかに就職したままの入会を避けるために、詳細をお聞きする必要があります。たとえば測量会社等に雇われたまま入会することは土地家屋調査士法違反に該当します。
土地家屋調査士は個人の能力に与えられた専門資格です。
事件に当たっては、資格者本人の判断で行動しなければなりません。
それなのに測量会社などに雇われている場合は、本人の判断ではなくて、資格の無いボスの判断で動くことが懸念されます。
名義貸しの虞れも有ります。
ですから、どの土地家屋調査士会でも、そのような状態での入会は認めません。
その他にも、その方が入会要件を満たすかどうかを確認しました。
ただこの面接は、そのような振り落とす目的ではなくて、今後の土地家屋調査士事務所経営の為に仙台支部長と2人でアドバイスすることを中心に考えました。
その中で私も以下のアドバイスを致しました。
1、事務所開設では固定費を極力下げることを考える
実際に事務所経営では固定費が効いて来ます。変動費は仕事が有るときに発生しますから、さほど問題ではありません。最初から測量機器を全部揃える程仕事があるのか。事務所の設備はどこまで必要なのか。冷静に考えてみましょう。
2、今までの自分の能力を再度棚卸ししてみる
あなたの実力は今まで勤めた事務所の中で判断しているでしょう。
その事務所が土地家屋調査士の世界で標準でしょうか。
謙虚になって世間を見てください。
不動産登記法が改正になっています。
・世界座標で測量をしない言い訳をして任意座標で測量を続ける事務所が標準でしょうか?
・添付情報も含めてオンライン申請をせずに、未だに紙申請をしている事務所が標準でしょうか?
・筆界特定申請を依頼されて、躊躇する事務所が標準でしょうか?
・認定調査士制度があるのに、特別研修にチャレンジしない事務所が標準でしょうか?
少し考えてみてください。
3、一番の営業は実力を付けることである
新人の足下を見て変な仕事の依頼が来ることが有ります。
せっかく取った資格を大事にしてください。
新人は名前が売れていないから仕事が来ないだけではないのです。
総合的実力が無いから仕事が来ないのです。
暇なら、悩んでないで、公園でも測量に行けば良いでしょう。
境界鑑定書の練習でもすれば良いでしょう。
実力が有れば、少なくても先輩から手伝ってくれと声がかかるはずです。
4、土地家屋調査士は商売敵ではなく仲間である
土地家屋調査士は共同して仕事を受託することもありますし、教え合うこともあります。
固定費を増やせないなら、なおさら仲間を作った方が良いです。
宮城には青調会が有りますので、入れば、研修と仲間作りに役に立つでしょう。
昨日の方は入会して良い土地家屋調査士になりそうです。
このブログをお読みで入会を検討している方がいれば、遠慮なく相談に来てください。
別に宮城会入会が前提でなくても結構です。
入会してからでは遅いアドバイス内容も有りますので。