2025年3月20日木曜日

専門書の読み方について

お客様のお役に立てる専門家になるためには、日々学ぶことが多いです。

当然私も毎日勉強していますし、鈴木修塾の塾生にも「どんなに忙しかった日でも、どんなに疲れた日でも毎日勉強を継続すること」を約束してもらっています。

皆さん人生を賭けて鈴木修塾に来ていますので、とても頑張ってくれています。
ただし、残念ながら専門書の読み方がわかっていない方が多いと思いました。

小中学校から土地家屋調査士の資格試験まで、私たちは長い間、試験をクリアするための勉強をし続けてきました。しかも資格取得のための予備校などが教える学習方法は、まさに試験合格点を突破することに絞ったものです。もちろんそれらが悪い訳では無いです。予備校はその目的のためにしっかりやってくれたのでしょう。

しかし、皆さんはもう目的が違うのです。だから当然学習をやり直す必要があるのです。

それでも、長年の学習で、その学習方法が染みついているのでしょう。受験勉強が終わっても、まずは専門書の頭から精読を始めるのです。だから枝葉の知識が十分あるにも関わらず、その大木を俯瞰することができていない方が多いのです。(実際には受験勉強も俯瞰から始めた方が合格も早いのだけどね)

また、試験合格者であっても、法律を体系的に語ることができない方が多いと感じています。

プロが求められる知識は暗記ではありません。あなたの隣には六法全書やコンピュータがあるのですから。まずは、日本国民の権利を守り、社会経済を円滑に回すために、各法律が各々どのような役割を担い、各法律がどのように関連して機能しているのかを理解して欲しいのです。

何が原則で、何が例外の規定なのかを理解して欲しいのです。

試験は例外から出やすいので、試験勉強中は例外に対して焦点が当たり、原則と例外の位置づけがあやふやになっている合格者が多いと感じています。


そのような状況なので、鈴木修塾の講義では、課題図書の読み方からお話しすることが多くなりました。

私の専門書の読み方について、先日の塾のLINEグループに書き込んだことをこちらにも転載します。


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とにかく皆さん、専門書の読み方が下手だと思っています。
もったいないです。

専門の勉強は受験勉強とは目的が変わるので、当然その方法もまったく変わります。

塾では、専門書籍の読み方、学習の仕方も指導したいと思っております。

大切なことなので丁寧に説明するつもりですが、まずは大雑把な説明としては過去のブログが参考になるかもしれません。

ご確認ください。

https://fermatadiary.blogspot.com/2010/07/blog-post_15.html

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「最初は1時間で一気に読む」「最初から精読するな」という私のメッセージに対して、皆さんのイメージが湧かないらしいので、鈴木修塾(土地業務)のLINEグループに書いたコメントを転載します。


初めての森に入るときに、入口から入ってすぐに目の前のものから全部精密に調べ始めるよりも、まずは空から大きく森を把握すべきと思います。

この森には、どこから入ってどこに抜けるべきなのか、その行程にはどのような谷や尾根があるのか、まずそこを把握すべきですね。(これが1時間ですよ)

それらを把握してから、谷や尾根の詳細を調べ始める方が良いですよね。

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