2013年7月20日土曜日

熊本会研修会で考えたこと

先週末、熊本県土地家屋調査士会で研修会講師を務めてきました。
講義名は「東日本大震災を経験して〜土地家屋調査士の役割」です。
東日本大震災の際の支援に対する御礼を述べる機会でもありましたので、喜んでお伺い致しました。

その際に宮城から石巻支部の渋谷周一郎会員も同行したのですが、彼も研修会の中で自分が被災した体験をお伝えする機会を戴きました。あの時の石巻は街に津波が浸入し、とても大きな被害がありました。その最前線にいた彼の正直な言葉はとても説得力がありました。

被災者が、どこにいたか、何をしていたか、どんな立場か、それによって得た被災体験が皆違います。それは伝えるべき被災内容が皆違うということです。
ですから、できるだけ多くの人が自分の被災体験を伝えるべきです。

私達は地震学者でも、防災専門家でもありません。
しかしそのような地震の専門家だけでなく、一般の市民が自分の立場でお話しすれば良いと思います。
被災地の農家として、被災地の公務員として、被災地の母親として、被災地の愛犬家として、被災地の中学生として・・・。
そうすれば、確実に他の地域の同じ立場の人の役に立ちます。

私達も土地家屋調査士の立場で震災を経験し、私達の業界とそれを取り巻く周辺の問題点を見つけました。それは被災地の土地家屋調査士でないと経験できなかったことです。それらを伝えることで、全国の土地家屋調査士の為になると思います。

また私も被災地の会長として被災を経験し、私でないと経験できなかったことがあると思っています。ですから今後もそれを伝えたいと思っています。おそらく全国の被災地の組織を運営する際にお役に立つヒントをお渡しできると思っているからです。

それが「被災者責任」でもあります。