2012年2月21日火曜日

不動の絆 ベガルタ仙台と手倉森監督の思い

皆さんご存じのとおり私は長年のベガルタ仙台サポーターです。
まだブランメル仙台と言われた頃から見始めています。
昔は弱いクラブでした。
それでも別に強くなくてもサポーターとしては納得していました。
それが今やJ1のチームとなっています。

昨年は、Jリーグが開幕し、ホーム開幕第2戦の前日3月11日にあの東日本大震災が起こりました。たくさんの人が亡くなり、建物が流失し、いたるところ瓦礫だらけになりました。
こんな状況で、本当に仙台でサッカーの試合が再開できるのか、誰も疑問だったでしょう。

その後、4月23日にJリーグ再開が決まり、ベガルタ仙台も準備を始めました。
しかし、練習場は被災し、避難所暮らし、エースとして来たばかりのマルキーニョスも帰国してしまいました。それでも練習の合間のボランティアをしながら、被災を乗り越えて、試合に臨みました。

Jリーグ再開幕のアウェー川崎戦の劇的な勝利と感激。あの時は泣けました。

再開日程の都合で、平日デーゲーム開催になった、ガンバ大阪戦で1万5千人もの観衆がユアテックスタジアムに集結しました。私はあの試合の日に、網膜剥離で緊急入院しました。自分よりも試合が気になってしようがないことを思い出します。


最終的にはJ1の4位になったのが昨年のシーズンでした。
さすがの贔屓目のサポーターでも想像できない好成績でした。
「復興の光になる」の合い言葉で勝ち進んだのです。





その昨シーズンのベガルタ仙台と手倉森監督の思いを書き込んだ本が「不動の絆」です。
被災し、周りが大変な状況の中、練習場の提供を受け、被災地を離れ関東に行くことになりました。「俺たちはサッカーなんかしていて良いのか」という葛藤を持ちながら、チームが結束していく様を描いています。

この本は監督が何を考え、選手にどう接して来たかを中心に描かれていきます。
選手を採るときの判断基準。選手個人に不満が出たときの対応。
勝てない時機に何をして何を言っていたのか。
試合に出られない選手に何を言っていたのか。

なぜこれだけのハンディを課せられた弱いはずのチームが、勝ち進んで結果を残したのか、この本を読めば良く分かると思います。

サッカーサポーターなら読んで欲しいし、そうでなくても、危機管理やマネージメントの本として読んでも、楽しめる本だと思います。

*私はAmazonで買いましたが、今は初版本が売り切れたようです。その後増刷されたので仙台市内の本屋では平積みされていましたが、本日現在Amazon等では買えないようです。