2012年2月12日日曜日

ALWAYS 三丁目の夕日'64

昨年の大震災後、日本人の価値観は変わったと言われました。
故郷が戦後の焼け野原のような光景になったのですから、知人友人をたくさん無くしたのですから、そして人と人との絆をたくさん実感したのですから、価値観も変わります。

でも、まもなく一年を経過する今、また日本人は喉元が過ぎて、元に戻りかけているような気がします。
もちろん元に戻ってても良いのです。悪いとは言いません。
ただ少なくても私自身は、あの震災を経験して少し変わったと思います。

幸せって何でしょうか。
人間として、家族として、日本人として、何を幸せと感じるのでしょうか。

昨日久しぶりに休みを取りました。
そして、妻と映画を観てきました。
「ALWAYS 三丁目の夕日'64」です。
この映画、三作全部映画館で観ています。
今回はせっかく映画館で観るのだから3Dを選択しました。

今作は1964年が舞台です。いつもの馴染みの三丁目の皆の5年後の話です。
戦後の焼け野原から、日本人は立ち直り、高度成長期を迎え、東京でオリンピックが開催された年です。
私の年代には、あの時代の空気感はすっぽり嵌まります。
皆が夢を持って、一生懸命で、優しくて、そして貧しくても幸せで。
でも、おそらくあの時代を知らない人にも、この映画は響くことでしょう。

実は前回も前々回も、映画を観ながら泣いているのですが、今回もやられました。
間違いなく安心して先が読めるストーリーですよ。
またまた、これは無いでしょうと思うようなくどい演出もありますよ。
でも映画通ぶらずに批評家のような眼を捨てて、この世界にどっぷり浸かってみたら、すごく幸せになれますよ。

3.11以降、図らずも東北は、この昭和の焼け野原からの戦後復興と同期することになりました。
もう一度、この優しさとたくましさを持って、幸せに生きたいと素直に思えました。