2022年2月26日土曜日

「今日何を学んだかを書き込むノート」を用意しなさい

 土地家屋調査士試験の最終合格者の発表がされました。

この時期には合格された方から様々な相談が寄せられませすが、その方たちに毎年私がアドバイスをしていることを少し書きます。

開業は誰でもできます。合格証があれば、あとはどこかの土地家屋調査士会に入会すれば良いだけです。事務所は自宅でも良いでしょう。設備も不要でしょう。入会金と毎月の会費を払いさえすれば「土地家屋調査士」と名乗ることはできます。


でもあなたは専門家として仕事をしたいのでしょう。

そのままでいると、別の業界の人の食い物にされる心配もあります。

いつも言っているように、試験合格者のレベルでは実務はほぼ何もできません。

試験問題のような依頼が来ることは、とても少ないからです。

社会経済の中で不動産という財産をどう考えるのか、専門家に対してどのようなニーズがあるのか、考えてみてください。

「依頼が来たら、ちょっとネットを調べれば何とかなる」なんて考えてはダメです。

依頼者は素人でも、相談したい対象は自分の財産です。ネット上の玉石混淆の情報をすべて検索して、すべて読んでみて、それで分からないから相談に来るのです。

それなのに、専門家として頼られるべき立場のあなたが、お客様が来てからネットを調べる程度でどうして対応できますか。

ネット上の様々な分野の書き込みは正確性に欠けるものもたくさんあることは、皆さんも良く分かっているでしょう。ネットだけで勉強は無理です。

本を読みなさい。

専門書は、著者が実名を表示してその文責が誰であるかを明確にして覚悟を持って執筆しています。そのような書籍で、普段から体系的に学んでおくべきです。

不動産業者とお付き合いしたかったら最低の不動産知識を、建築業者とお付き合いしたかったら最低の建築知識を、司法書士とお付き合いしたかったら最低の権利登記知識を…etc。

そして個人のお客様から相談を受けたかったら上記のほぼ全部の知識を。

最低限のこれらの知識を身に付けておかなかったら、一人前の専門家としては誰にも相手にされないでしょう。


どうですか、試験合格してから安心して遊んでいませんか。

あなたは、何年後に開業したいのですか。

1日1項目マスターしても1年で365項目しか進まないのですよ。3年続けても1000項目程度の知識にしかなりません。そんなレベルではなかなかお客様からは一人前には認めてもらえません。

とにかく最初の1日目を始めなければ何も進みません。

だから、このブログを読んだ今から動き始めましょう。


まずは「今日何を学んだかを書き込むノート」を用意しなさい。

学びながら書くノートとは別に、項目やサマリーだけをまとめたノートをつくるのです。

最初は1日に1項目だけでもマスターしていくことは、とても大変だと思います。

でも勉強を習慣づけていれば、ある時期から勉強は加速するはずです。

土地家屋調査士試験を勝ち抜いたあなたならできると思います。

そして毎日書き込んだ「今日何を学んだかを書き込むノート」は、あなたの将来で自信のもとになると思います。


応援しています。