2011年12月18日日曜日

愛媛会研修会「災害への備えと復興支援」

愛媛県では、昭和南海地震の発生日である12月21日を「えひめ防災の日」と定め、その日をはさむ12月17日から23日までの1週間を「えひめ防災週間」として防災対策を推進しています。

その初日の12月17日に、愛媛県土地家屋調査士会研修会「災害への備えと復興支援」に講師にお招き戴きました。

今全国各地で震災をテーマにした研修会やシンポジウムが開催されています。
全国にご支援戴いた東北として、被災状況とその際の判断とお伝えすることは、恩返しの一つだと考えています。


宮城県の被災地復興については、被災地に行っての無料相談会や、被災地復興業務等々で既に動いています。被災地各地の状況を調査しての様々な提言もしております。

おそらく被災集落の高台移転などの計画が確定したら、我々のお役に立つ別の場面も増えるでしょう。


東北の大震災は、阪神・淡路大震災の際とは全く違う被災状況です。
その範囲も規模もそして用途地域も違います。地籍調査の状況も地図も違います。
ですから復興政策も登記行政も考え方が違います。


それらは、現地を素通りしただけで、中央にいると分からないのです。
私たちの役回りは、既に被災者でいるだけでは無く、全国にそれらを伝え、提言する役を担っています。


私たちの発言は「被災地を救ってください」というお願いだけでは無いのです。
これから起こることが予想される新たな大災害では、また別の被災状況があり得ることをお伝えし、様々な想定の下に減災の準備をして欲しいという思いをお伝えすることです。
被災地からの発信は、今後も時間を追って、復興とともに内容が変わっていくでしょう。
それを責任を持って伝えることが我々被災地に住んで、全国から支援を受けた者の使命だと考えています。


全国各地で行われるシンポジウム等は、その地域の実情と開催日によって少しずつ内容が違うようです。今回の愛媛会の研修会は、今後の南海地震を想定した危機管理をテーマにしたものでした。
実際に被災した組織がどのように判断して動いたのか、ボランティアはどのように動いたのか、そして愛媛県の危機管理はどのような計画を持っているのか、はっきりしたテーマを持った研修会だったと思います。








「災害への備えと復興支援」研修会 愛媛県土地家屋調査士会

 平成23年3月11日の東日本大震災発生から9ヶ月が経過しましたが、復興に向けた被災地の課題は山積しているのが現状です。
東南海連動地震が発生する可能性が非常に高いとの検証結果がとり沙汰されているなかで、私たちの備えと対策は万全であるか、確認する必要があるのではないでしょうか。
東日本大震災を振り返ると共に、災害に対する備えと危機管理、興支援について皆様と一緒に考えていきたいと思います。

日時 平成23年12月17日 10時~15時40分
場所 松山市堀之内 愛媛県立美術館 講堂


内容第1部 演 題  東日本大震災と土地家屋調査士の役割
 講 師  宮城県土地家屋調査士会 会長 鈴木 修 様 


第2部 演 題  復興支援活動報告
 講 師  社会福祉法人 松山市社会福祉協議会地域福祉課
          松山市ボランティアセンター 玉井希代久 様


第3部 演 題  危機管理・防災
 講 師  愛媛県県民環境部防災局 危機管理監 上野 惠 様