2016年1月19日火曜日

専門資格者の人間力について

開業ガイダンスin大阪は今度の日曜日です。
今日の段階で参加希望者は48名です。
皆さんそれぞれに、何をお聞きになりたいかを事前に書いてもらっています。
私の研修会は、いつも「すべての質問に答えてから帰る」と言っておりますので、今回も時間内に要領よく全部お答えしたいと思います。

その中で、「土地家屋調査士のような専門資格者の営業はどうすれば良いか?」という質問をいただくことが多いです。
基本的に、本当の意味で仕事ができるようになれば、営業しなくても仕事は来ます。
ただし、この「本当の意味で仕事ができる」という意味は、測量ができるとか登記書式を知っている程度の、補助者でもできるレベルではないですけれど。

さて、これらの個別的また基本的な話は、ガイダンスや新人研修でお話ししていますが、今日はそれとは別の視点の話を書きます。

最近つくづく思うのですが、開業や営業の条件として、土地家屋調査士の専門能力は当たり前として、人間力の無い人は難しいと思います。
社会的適応性というか、大人の常識というか、そのようなものが欠けている人がいます。
大企業の名刺を持っている間は、その名刺がある程度その方の信用を担保してくれていました。しかし、これからは自分だけが看板です。
社会的適応性、社会的常識とでもいうものが欠けている方は、たまたま試験に合格しても、個人を看板にして仕事をしていくことは難しいと思います。

私のところには、ガイダンス申込みも含めて、毎日のように見知らぬ方からメールが来ます。
残念ながら、その中には基本的な挨拶ができていない方もいます。
お目にかかっていませんが、おそらく身なりもきちんとしていないのでしょう。
この方が開業しても、お客様は頼まないかもねと思います。

昔は、先生と呼ばれるには少し気むずかしい顔をしている方が良かったかもしれません。
落語の「代書屋」がまさにそうですね。
「儲かった日も代書屋の同じ顔」

でも、今はそんな時代ではありません。
コンサルタント的な対面相談が必要な時代です。
自分の不動産や家族について相談できる信頼感が必要です。

初対面でも人に好かれる人っていますね。人間力の高い人。
そんな人なら「この資格者は実は初心者だ」とお客様はわかっているとしても、逆に「育ててやろう」と思っていただけることもあります。

まだ身についていないとすれば、今は仕方ありません。これからの課題で結構です。
ただし、これはとても重要な課題です。
法律の勉強に集中していたとしても、人間力を磨くことも忘れずにお願いします。